らんかみち

童話から老話まで

赦すほど完璧な復讐は無いというけれど

2014年07月25日 | 暮らしの落とし穴
"There is no revenge so complete as forgiveness" Josh Billings 「赦しほど完璧な復讐は無い」って、どういうこと? 

 復讐したければ赦せっていうんだから矛盾しているけど、相手を恨み続けるなら結局自分自身が不幸になるということ。それだったら罪を赦して自分はハッピーなりたい、それこそが究極の復讐ということか。

 しかしそんなことができるとしたら、せいぜい金を盗られたとか女房を寝取られたくらいなことで、我が子を殺されて赦すなんてできるかい。子どものためにも赦してたまるものか、というのが普通の感覚だろう。
 ユダヤ人なんか神様があげると約束してくれた土地を奪われて恨み続けること2000有余年。ついにイスラエルという約束の地を取り戻したじゃないか。

 でも、今イスラエルに住む人たちは幸福なんだろうかと、いつも首をかしげる。アイアンドームに守られているとはいえ、パレスチナからのロケット攻撃に怯える毎日。
 やられたら10倍返しのイスラエル軍は、パレスチナのガザ地区に侵攻して子どもを含む市民を無差別に殺戮する。強者とはいえ、そういうのが日常である国に暮らす人々は幸せなんだろうか。

 ウクライナで撃墜されたマレーシア航空機に搭乗していた被害者の家族は、いったいだれを恨んだらいいのだろう。傍目にも腹立たしいのは、加害者というか、赦す対象すらはっきりしないということ。被害者の家族は、いったいどうすりゃいいんだ!