EMに関する比嘉先生直伝のお話を紹介しています。EMへの理解度を上げ、各用途で効果的な成果を上げれる様ご活用下さい。
(Q)地球温暖化が進むと22 世紀には平均気温が今より2~3 度上がるといわれていますが、EM でどのような対策ができるのでしょうか。
(A)まず温室効果ガスの排出抑制という観点からお答えしますと、EM はメタンガスを減らす効果があります。例えば、牛のゲップには大量のメタンガスが含まれますが、EMを飲ませるとメタンがほとんど含まれないゲップになります。また、水田からも大量のメタンガスが発生していますが、EMを活用すればほとんど発生しません。
二酸化炭素については、植物の光合成という観点からすると生物生産の大きな資源という見方もできます。
EM栽培をして化学肥料や農薬を減らすことができれば、石油資源の消費を減らしたのですから、炭酸ガスの排出抑制を行ったことになります。同時に収量が増えれば、炭酸ガスを余計に回収したことにもなります。連作や二毛作をして生産力を向上させることも大きな手だてとなります。
要するに、排出を抑える努力も必要ですが、炭酸ガスを資源として回収する方法を考えていく方が、より積極的な対処法といえ、これを実行するには一次産業に徹するほかありません。
また土壌にEMを施用していくと、次第に光合成を行う微生物が増えるので、土壌生物が炭酸ガスを回収する状態になります。河川や海の浄化も同じで、EM を投入すると水生植物が増え、ここでも炭酸ガスの回収能力が向上します。