薬剤師ソングという呼び方というか響きがどうにも怪しげで気に懸かりますが
東京都の薬剤師会がこの薬剤師ソング『紙風船』を通じて、
あまり認知されていない我々薬剤師の職能をアピールすることにしたそうです。
薬事日報ウェブ
www.yakuji.co.jp/entry36267.html
紙風船デモ(リンク先は動画サイトになっています)
http://www.youtube.com/watch?v=QJuyWyqueKc
歌自体はとても良くできてると思います。心が暖まりました。
子供の頃にお世話になった薬剤師さんが、大人になってもそこに居たら…
確かに嬉しいですが、うちのような個人店寄りの作詞ですね。
…うん、気に入った(笑)
でも、この歌が世間一般にちゃんと知れ渡る日が来るんでしょうかね
こういう試みは嫌いじゃないので、何らかの反響が上がって欲しいものですが、
先の動画の再生数(視聴した人の数)などもまだ増えてないですし…
しっかりプロデュースするのはこれから、ですよね
暑くなってきましたね。今年も
「すこやかみさと 健康オアシス 熱中症予防キャンペーン」が始まります。
うちの薬局も協力店になっています。→熱中症予防協力店マップ
この時期、外出したときに、暑さを凌げる店舗として開放しています。
熱中症予防のため、お水を用意しています。
また、だるさ、めまい、熱っぽいなど気分がすぐれないかたには、漢方薬などのアドバイスもいたします。
だるさなどを感じるかたに→生脈散など
熱症状があるかたに→銀翹散など
経口補水液と一緒に服用していただけると良いと思います。
三郷市では熱中症予防講演会も行われます。
6月27日(金)14:00~15:00 三郷市文化会館にて
講師:獨協医科大学越谷病院 救命救急センター長 池上敬一教授
問合せ先:三郷市健康推進課健康づくり係048-930-7771
ご都合がつくかたは是非参加してみてくださいね。
お婿さんが癌になってしまって。何かいいお薬ありますか?
というお客様がいらっしゃいました。
癌は、もともと漢方の病名です。
癌の漢方的な病因病機には
①邪毒→正気虚損
②情志の失調→気機鬱滞
③飲食の不適切→痰湿内生
などがあります。
漢方では、弁証論治(症状や体質など総合的に証を決めて治療すること)に抗癌作用のある生薬をプラスします。
抗癌作用がある生薬としては、
白花蛇舌草:散瘀消腫の働きがあり、肺がん、胃がんなどに使用されています
田七人参:散瘀定痛の働きがあり、がん性疼痛にも有効です
半枝蓮:化瘀消癥作用があり、肺がん、肝がん、胃がんなどに使用されています
三棱、我朮:破血消癥の効能により子宮頸がん、外陰がんなどに使用されています
霊芝:別名マンネンタケ。桑黄、梅寄生もそうですが、免疫力をアップします。
桑黄:別名めしまこぶ。
梅寄生:別名サルノコシカケ。
などがあります。
抗がん剤による治療を行っている場合には、免疫力の低下が見られるので霊芝、桑黄、梅寄生などの免疫力を上げるものを使用します。
放射線療法を受けている場合には陰虚になりやすいため、補陰作用のある麦門冬、沙参、百合、玉竹などを加えていきます。
また、抗がん剤による副作用がある場合(例えば下痢、吐き気、倦怠感など)があれば対処するための生薬を使用していきます。
それから忘れてならないのがレオピンです。
レオピンには生ニンニクを水とアルコールの液に漬けて2年間熟成させたニンニク抽出液が含まれています。
その中のイオウを含む化合物(S-アリル化合物)には抗癌作用、血行改善作用、疲労回復作用、肝保護作用などがあります。
日本中医薬研究会による学術シンポジウムが行われました。
テーマは活血化瘀(≒血流をよくする)です。
中日友好医院の史 載祥(し さいしょう)先生から、「血瘀証の診断・治療及び活血化瘀の臨床研究」についてお話がありました。
興味深い話題としては、汚濁の血による瘀血ということで
1.細菌、ウイルス、化学物質の刺激、高山病など
2.老廃物の蓄積、高尿酸、高血糖、肝機能異常
3.抗原抗体反応や自己免疫疾患
このようなものによる瘀血があります。
症例では、ブドウ球菌性多発性肺のう腫の患者に対し、抗生物質を使わなくても、清熱解毒・活血化瘀で治療できたというお話があり、驚きました。入院患者なので状態を見ながら、湯液治療だけでなく、点滴なども使えるので治療できた部分もあると思いますが。
それから、血瘀証の診断ガイドラインの話がありました。
1.舌が紫暗色、舌に瘀斑・瘀点がある、舌下静脈が怒張している
2.顔・唇・歯茎が黒っぽい、目のくまがある
3.肌ががさがさ、静脈が浮き出ている
4.刺すような痛みがある、絞られるような痛みがある、痛む場所が一定
5.あざがある、臓器の内出血がある、タール便が見られる
6.生理不順、生理痛、経血が黒い・血塊がある
7.身体が痺れる、麻痺がある、感覚が鈍い
8.精神異常(うつ病、てんかん、自律神経失調症、認知症など)
9.血瘀証で見られる脈証(渋脈、代脈、結脈など)
10.腹部が硬く、抵抗があり、押すと痛みがある
11.臓器腫大、癌、炎症性や非炎症性の腫塊、増殖変性疾患が見られる
12.血管の狭窄・閉塞、血流の不通、循環障害
このうち、2項目以上が見られたときは血瘀証と診断するというものです。
このガイドラインは中西医結合学会がだしたものなので、項目8、11,12などが西洋医学の内容になっています。精神異常についてはちょっと意外な感じがしました。今後はうつ病、自律神経失調症などのかたについても、瘀血も念頭にいれてご相談に応じたいと思います。
パネルデイスカッションでは、史先生が瘀血の治療の考え方について、
「瘀血の治療だけでなく、瘀血の原因に対する治療が重要である。症状だけを見て治療するのでなく、長期的に患者を診る。体質、生活習慣などを踏まえ、総合的な治療が必要である。」
瘀血のことだけでなく、どのような治療にも通じる言葉だなあと感じました。
今日は学校の飲料水検査でした。
三郷市の幼稚園、小学校、中学校、高校では、学校の環境衛生活動に学校薬剤師も参加しています。飲料水検査もその一つです。
私は幸房小学校と新和小学校を担当しています。
飲料水検査では、細菌、大腸菌、塩化物イオン、有機物、PH値、味、臭い、色度、濁度、遊離残留塩素濃度を測定します。
幸房小学校、新和小学校ともに高置水槽(タンク)があるため、一階の給水栓で採水します。
私はこれまでの検査で、基準外になったことはありませんが、他の学校では過去に、大腸菌がでたり、遊離残留塩素濃度が高すぎたりしたことがあったようです。
遊離残留塩素濃度については、塩素消毒装置の問題だったようですが、日常点検でわかることです。
大腸菌については、貯水タンクの清掃の問題だったようです。
子供たちが毎日飲む水ですから、安心して飲めるように、定期点検だけでなく、日常点検、設備の検査などについてもしっかりチェックしていきたいと思います。