くぬぎのたろぐ

くぬぎ太郎の日常的視点

ベーグル

2009-04-30 22:21:31 | Weblog
だいぶ前にパンが好きだという話を書きましたが
もちろんベーグルも大好物です。
街を歩いていてベーグルが目に入ったら
思わず買ってしまわずにはいられません。
最近は駅の構内や改札付近に
BAGLE & BAGLE が出店されていることが多く、
どこかへ出かける度にベーグルを買ってしまうわけで
特に東京メトロの駅などは要注意です。

パンが好きでベーグルも好きと書くと
両者が別の食べ物のようですが
ご存知の通りベーグルはパンの一種です。
でも私の中ではパンとベーグルはもはや別物で、
その証拠に、お昼にパンを食べたとしても
街でベーグルを見かけたらついつい買ってしまうからです。

ベーグルの何が好きかというと
あの独特の食感と豊富なバリエーションです。

モチモチっとした食感がベーグルのベーグルたる所以ですが
焼く前にいったん茹でることによって、
生地の表面だけが固まりあのようになるそうです。
いったい誰が考えついた製法なのか知りませんが、
実に素晴らしい発見をしてくれたものだと思います。

そして、豊富なバリエーション。
主にBAGLE & BAGLE においての話ですが、
同じ形で様々な色と味のベーグルが並べられている様は
どことなくかわいくらいくて、
ちょっとした華やぎが感じられて心が踊ります。

なぜベーグルが輪っかの形をしているのかわかりませんが、
あのずんぐりした形も結構好きだったりします。
おそらく他の形でもベーグルはできるのでしょうけれど
申し訳なさそうに空いてる小さな穴が
いかにもムチムチした様を表現しているように感じられて、
ベーグルが輪っかの形をしているのは
多分に視覚的な効果を狙っているのではないかと
日々勝手に想像している次第です。

ちなみに今日も外出した帰り道に
溜池山王駅の構内にあるBAGLE & BAGLE で
ベーグルを二つ買ってしまいました。
一つはおやつとして、もう一つは明日の朝食用として。
翌日の朝に好物があるとわかっているので
早く明日にならないかなと、密かに胸が踊る春の夜。


明日はどっちだ

2009-04-24 09:57:55 | Weblog
約束の時間の5分前にはすでに準備を終えてその場にいる、
これが社会人の鉄則「5分前行動」である。
会社では、主に時間に対してお金が発生しているので、
打ち合わせや会議が時間通りに始められないのは、
時間ばかりではなく、お金のロスにもつながる。
時間単価が高い上役が出席する場合などはなおさらである。

「5分前行動」ができるかどうかは多分に意識の問題ではあるが、
約束の場所が以前行ったことがある場所の場合、
時間を計算しやすいので、5分前に到着するのは容易である。
難しいのは行ったことのない場所に5分前に到着することだ。
会社へ勤めていた頃は、社外での打ち合わせは基本的になかったが、
フリーランスとなった今は、自分が先方へ赴くことがほとんどで、
見知らぬ土地を訪ねる機会も多い。
見知らぬ場所での「5分前行動」を達成するために
どれくらいの時間的余裕を持っていくかは、人それぞれだろうが
私の場合は30分は余裕を持って到着するようにしている。

そんなにたくさんの人と比較したわけではないが、
結構長めに余裕を見ている方だと思う。
なぜかといえば、道に迷いやすいから。

私の迷いっぷりは枚挙に暇がない。
今来た道を戻るということが基本的に苦手だし、
5回は以上通らないと新しい道を覚えられない。
ひどい時は8分で到着できる場所に2時間かけて行ったこともある。
しかもそれは大学入試の試験会場でのことだが
そんなこともあろうかと、下見にいった時で幸いだったりした。

特にしょっちゅう道に迷っていたのは高校生の頃で、
入試や、大手予備校の短期集中講座のために
一人で福島の田舎から東京へ出てくる機会が増えた時期だった。
まだ思春期を脱し切れていなかった私は、
人前で地図を広げることで迷子になっていることを周囲に知られるのが嫌だったし、
田舎者と思われて悪い人に騙されるのではないかと警戒していた。

だが年齢と経験を重ねるうちにそんな感情は薄れて、
人前で地図を見られるようになったし、
その辺の人に尋ねることも平気になって、
「俺も丸くなったもんだ」とたまに感心したりしている。
インターネットの普及で予め目的地の周辺状況を
知ることもできるようになったこともあり、
最近ではだいぶ効率的に初めての目的地まで行けるようになった。
人間日々成長である。

ちなみに「5分前行動」であるが、
プライベートの約束でも実践する人は実践するし、
平気で「20分後行動」をする人もいる。
私もごく稀に遅刻することがあるが、
大事なのは何事にも動じない平常心と
全てを許す慈悲の心であり、愛である。

MUSHIKI

2009-04-17 09:46:41 | Weblog
先日、横浜の中華街で蒸し器を買った。

実はここ2ヶ月ほどずっと探していたのだが
木で出来た蒸篭と専用の鍋のセットで、
IHの熱源にも対応、ちょうどいい大きさ、高さ、価格、
例によっていろいろと条件を付けていると、
浅草の合羽橋へ行っても、デパートへ行っても、
なかなか手頃なものに巡り会えなかった。
すがる思いで蒸し料理の本場、
中国の調理器具が充実している中華街の店へ行ったら、
あっけなく見つかって、即決で購入したのだ。

なぜそれほどまでに私は蒸し器を欲したのか、
今となってはよく覚えていないが、
多分自分ちの台所に欠けているものを補充して、
単純に料理の幅をひろげたかったのだろう。
ただあまりにも見つからないものだから、
後半はほとんど意地と意地のぶつかり合い(誰と?)だったことは確かだ。

そんなこんなで我が家にやってきた蒸し器であるが
これが意外に大活躍の優れもので、
実に買って良かったと思える品物なのだった。

蒸し器というだけあって、
その機能は蒸すことだけであるが、
この蒸すという加熱方法の効果をあなどってはいけない。
今の所大して手のこんだ料理は作っておらず、
様々な野菜を適当な大きさに切ってただ蒸しているだけだが、
蒸し上がった野菜にちょっと気の利いた塩をつけるだけで、
焼くのとも違うし、煮るのとも違う、
ほんのりと甘みが感じられる素材そのものの味を楽しむことができる。

青菜系の野菜はその歯ごたえを残しつつ加熱できるし、
根菜類もホクホクに蒸し上がって実に美味。
肉や魚介類も余分な油が落ちるのか、
あっさりとした仕上がりで健康的だし、
ほんのりと香る木の匂いがまた食欲をそそる。

お客さんが来た時にも、なかなか良い働きをしてくれる。
食卓に出した卓上IHコンロに蒸し器をかけて、
その場で食材をパパッと切って投入し、
お酒を飲んで、話をしながら蒸し上がりを待つ。
出来上がったら好みの調味料をつけて食べる。
ただその繰り返しなのだが、
素朴でのんびりとした時間の流れが何とも言えず良い感じである。

そんな良いことばかりの蒸し器だが、実は手入れも簡単。
購入した店の主人から「水でザブザブ洗わないでくださいね」と言われたが、
私は瞬時にその言葉を「洗わなくていいですよ」に変換した。
乾いた布やキッチンペーパーで吹くだけで済むのだから実にお手軽。

なんて、ちょっと褒め過ぎたかな。
蒸し器様、
末永いお付き合いをよろしくお願い致します。


チャンピオンロード

2009-04-10 08:40:33 | Weblog
運動不足、体力低下を改善するために始めたランニングは
実は今もまだ続けていたりする。
気がつけば始めてから、かれこれ半年近くになるだろうか。
最初の頃は走るという行為自体がままならない体たらくだったが
続けていれば身体も順応してくるもので、
今ではそれなりにまとまった距離を走れるようになってきた。

ランニングをしていると言うと
「毎日何kmくらい走ってるの?」とよく質問される。
私は適当に「2~3kmくらいかな」と答えているが
実際のところ、今走っているコースが全長何kmなのかよく知らなかった。
そこで、先日メーター付きの自転車で測ってみたところ、
結果は4.5km。思っていたよりも長い距離でちょっと嬉しかった。
しかも百合丘周辺の坂道だらけのコースであるから
平坦な道を走るよりも運動量は多いであろう。

徐々に距離を伸ばして毎日10kmくらい走れるようになったら
「自分毎日走ってるんスよっ」などと
スポーツマン風に言ってもいいのかなと、淡い期待を抱きつつ、
多摩ニュータウンの夜景を見下ろしながら毎晩走っている。

そんなある日、朝目を覚ますと右目の視界が狭かった。
まぶたがしっかりと開かないのだ。
鏡で確認すると、もともと目つきの悪い目が
右目まぶただけ腫れてさらに悪くなっている。
「夕べはタフな試合だったからなぁ。活きのいい挑戦者だったぜ」
などと思わずつぶやいてみるが、無論私はボクサーでも何でもない。
毎晩就寝前のささやかな楽しみとして
インターネットで「はじめの一歩」のアニメを見ているだけである。

「はじめの一歩」は借りた漫画で最初の方だけ読んだことはあったが
貸してくれた人が全巻持っていなかったのか、
本当にさわりを知っている程度だった。
だが今年の1月に大学の友人N君にアニメの存在を教えてもらってから
かなり熱中して見るようになったのだ。
N君が言っていた通り、ボクシングの躍動感とか雰囲気が
よく表現されていて(本物見たことないけど)、
なかなか質の高い仕上がりに感心している次第です。

話を戻してまぶたの腫れであるが、
眼科で診てもらおうとしたらその日はあいにくの休診日。
その翌日も何故か臨時の休診日。
最寄り駅の付近には眼科が一軒しかないのだが
わざわざ電車に乗って病院へ行く程ひどい症状ではないので
しばらく様子を見ることにした。

そして夜になり、ランニングの時間が来る。
「この顔で走ってたらボクサーに間違われるかも…」
などと少し心配をしながら、
その日は右目が腫れた状態で走ることにした。
でも走るのは顔が見えない夜だし、フラフラになって走っているので
そんな勘違いをするような人は、まずおりますまい。

なんちゃってボクサー気分を味わったのも束の間、
右目の腫れは翌日にはほとんど治ってしまった。
結局病院へは行かなかったので何だったのかよくわからないが
多分、花粉症で目がかゆくて擦った時に菌でも入ったのだろう。

でもまあ、そんなことがあろうとなかろうと、
チャンピオン(何の?)は今日も走るのだった。

耳をすましたら

2009-04-02 22:50:36 | Weblog
うららかな春の陽気に誘われて、
自転車でフラッと遠出をしてみた。
目指す目的地は京王線の聖蹟桜ヶ丘駅のあたり。
実はこのあたりは知る人ぞ知るマニアな(?)スポットで、
映画「耳をすませば」のモデルになった街である。

スタジオジブリの作品はどれも大好きで、
お気に入りは、紅の豚、ラピュタ、ナウシカあたりだが、
「耳をすませば」には特別な思い入れがある。
初めて観たのは高校2年生の冬に金曜ロードショーで放映された時だった。
当時、美大を目指そうか、どうしようかと進路に迷っていた私は、
「耳をすませば」に出てくる、
夢に向かって努力する登場人物達にすっかり感化され、
浪人覚悟で美大を目指す決意をしたのであった。
だからその後の人生を決定づけた作品といっても過言ではないのである。

最近ちょっとしたことで縁のできた方から、
実は聖蹟桜ヶ丘がモデルになった街だということを教えていただいたのだが、
名前の通り桜が綺麗な所だということもあり、
近いうちに行ってみたいなと思っていた。
桜が満開になるにはまだちょっと早いけれど、
天候とスケジュールを計画的に考えて、
「今日にしよう」と、フラッと出かけることにした。

家の前の坂道を下り、一路聖蹟桜ヶ丘を目指す。
ほんの少し冷たい風を切りながら、
始めのうちは快調にペダルを踏み込んでいったが
しばらく走ると途端にペダルが重たくなった。
久しぶりの遠出とか言って、実は自転車に乗ること自体が久しぶり。
数えてみたら、かれこれ3ヶ月近く乗っていない。
フラッと行くつもりだったが、
多摩の丘陵地帯のアップダウンもそれなりに厳しく、
図らずも本格的な運動になってしまったのであった。

1時間ほどかかって聖蹟桜ヶ丘に着いた頃にはもうフラフラ。
でもせっかく来たのだからしっかり見て回ろうと、
駅前にある「耳をすませば」マップをチェック。
主要スポットが一本道にまとまってくれていたので、
駅から一番遠くにある地球屋をめざして自転車をこぎ出した。

川を渡るとすぐに上り坂が始まる。
なまった脚にはなかなかキツい角度と距離だ。
そういえば登場人物の男の子も
自転車で必死に坂を上っていたことを思い出し、
ちょっとその気になってがんばってみた。

途中、図書館があるべき場所(実際は公園)、
主人公が駆け下りた階段などを横目に見て、
何とか地球屋があるべき頂上地点に到着。
映画のシーンを思い出しながらしばらく感傷に浸った後、
もうちょっとゆっくりしたかったけれど
あまりに疲れたので早々に帰宅。

予想通り桜の花はまだ満開にはなっていなかったが
所々咲いている木もあって、春の息吹を感じることができたし、
久しぶりに自転車にも乗ることができて、気持ちのいい一日であった。
次に行くときはもっとじっくり見よっと。