日本一周川下り

カヌーで全国一級河川を中心に川下りをした旅日記。
日本一周の楽しいやり方等、カヌーとは無関係に楽しめるでしょう。

 同 【2003年 6月21日】

2006-09-09 02:29:49 | Weblog
《整理&ラフティング体験》

 今日も朝から、上天気、青空が広がっている。またも、奥様がお昼にどうぞと言って“おにぎりとおかず弁当“をご持参くださり、恐縮の至りだった。
 ここのスタッフの多くは、講習会への参加、早くから集まり、出て行かれた。社長さんが居られる筈だからと、お聞きして、ご挨拶に!お世話になったことや”さくら海老”の美味しさ、川のすごさなど話していたら、『午後、お客さんが来られるので、一緒にラフティングして行かれませんか?』 『えっ、本当ですか?それはうれしい!ありがたい、実は、まだ、ラフティングの体験は無いので…。』 『それなら尚のこと、やって行きなさい。』 『それはぜひお願いします。』と、言うことで、午前中、残りの整理を片付け、午後に備えた。
 それと、『狩野川へ行かれるならば、沼津の「カヤック・タパ」の上野さんの所へぜひお寄りなさい。それと、長瀞峡へ行かれるならば、「カヌーヴィレッジ」の堀口さんをぜひお訪ねなさい。』と、ご紹介くださった。このお言葉が実は後で大きく素晴らしい結果を生んでくれたのです。

 1300:お客様が来られ、ミーティング、装備を付けて、川原へ。ここで、実技の練習をして、いよいよスタート。向こうは8名、社長さんと若いインストラクターの”リョウ君”と6名のお客さん。こちらは社長婦人のスキッパーと4名のトレッキング仲間達と私の計6名。
 最初の可愛い瀬「ベビー」(と私が勝手に命名)を通過、すぐに「前釜」。ここで昨日は失敗したところ。さすがに左岸側を快適に下る、ヤッホー!
 次は、最大の「釜口」手前のトロ場で、先行のボートの様子を見ておく。見事成功!今度はこちらだ。皆で漕いで、突っ込む、グァーと下り、波の底から、頂上へドーン上がり、またずどんと落ち込み、流れに乗って前の岩へ向かってゴーと流される。すごい!トップに座った私、だけでなく、全員頭からすっかり水しぶきをかぶり、皆、すごさに、大喜びでニコニコ!
 このすぐ下はトロ場、深さも十分にあり、全員飛び込んで、緩やかな流れの中で泳ぎ、戯れ、遊ぶ。

 しばらくはトロ場なので、前進、前進。
 次は「グレイス」、Kマートへ向かって、右カーブして、緩やかにず~と下る。道路で、手を振ってくれている人がいる。こちらもパドルを振って挨拶。彼は「クワガタ」で、超高級車を買った人だそうだ
 次は「デビー」ここはカヌーでも下った直線的なところなので、比較的、素直で楽な流れ、途中の釣り師に挨拶して、一気に下る。快適、快適!

 少しの間トロ場が続き、流れの無いところで、面白い遊びを紹介してくださった。それは、バウとスターンに一人づつ立ち上がり、ボートを時計回りや反時計回りに、初めはゆっくり、だんだん早く回し、早く落ちた方が負け、ビール賭けるとか、運転を賭けるとか、仲間同士でベットを決めて、やると中々面白い。
 しばらく、遊んで、次は「ポッキー」、ここはカヌーで通れなかった場所なので興味津々。我々クルーは、フォアストロークのみ、GO!GO!GO!右から入り込んで、途中で左へ寄り、また右へと言ったように、早い流れの中で、操船するのだが、社長婦人は飄々(ひょうひょう)として、扱っている。すごく若く、初めは未婚の娘さんだと思っていたが、社長婦人と分かり、納得!と、言う感じがした。

 彼女は、スマートで、腕も細く、すごく可愛~い感じなのだけど、体全体で、全力投球で操船しておられて、中々の名手だ。大きなゴムボートを完全に、コントロールしておられる。さすがに立派なものだ。彼女はラフティングの体験に来て、面白いので、ついつい通い、インストラクターになり、社長さんと結ばれたのだそうだ。社長さんに惚れたのか?それとも社長さんが惚れたのか?ラフティングに惚れたのか、本命がいずれであったかは定かではないけど…。でも、このご夫婦、中々素敵なカップルだよ~ん。

 さあ、次がいよいよ、「ドラゴン」だ!これまた、楽しみ!流れの音が段々大きくなり、すぐ前に、波が逆巻いている。それに向かって、突っ込んでいく。フォアー、フォアー!時々、パドルが空を切る、それほど波の谷が深い。再々、波をかぶる。つい、目を閉じてしまう。GO、GO、GO!ざーと、滑り降りていく、『すげー!やったー!』降りきってもまだ充分の速さで、押し流されている。
  しばらくして、トロ場へ着き、左側に柱状節理の岩が続いている。層雲峡などは削られていないけどここのは、強い流れに表面が削られ、丸っこくなっている。その6~7mの高さから、飛込みをしようと言うことになり、全員登って行く、私も当然飛び込むつもりで、堂々と登って行った。

 若い人たちは次々と飛び降りていく、女の人も行く、すごいなぁと感心。してると、最後の前に私の順番が来てしまった。よし、行くぞ!と思うが、いざ、となると怖くなる。下は水なのだから、そして、二人分の浮力体を着けているのだから、絶対大丈夫なのだけど、頭では分かっていながら、つい、一歩が飛び出せない。下で皆が声を合わせて、カウントダウンをやってくれる。
 『3、2、1、0』だが足が出ない。
 二度目!今度は行くぞ!と立ちあがった。カウントダウンが始まる。『2、1,GO!』最後の蹴り出しがやはりできないで、止まってしまう。高所恐怖症でもないはずだが、年と共に恐怖心が高まることは前々から感じてはいたのだが、たったこれだけの高さが飛び出せないとは情けない!でも、まあ、いいか!やめた!と、歩いて降りたのは、一人のYLさんと私だけだった。

 そこからすぐ近くが、ゴールだ。皆で前進して、無事着岸。

 車の所まで、4人で支えて運び上げる。彼等から見ればお年寄りの私だからと、パドルを運ばせていただいた。
 「蓬莱橋」へ上がり、会社のバスで帰る。心地よい疲れと満足感で一杯だ。
 『あぁ、すばらしい体験をさせていただいた。社長さん、奥さん、三尾さん、佐野さん、スタッフの皆さん、本当にありがとうございました。お世話になりました。』
 少し休憩して、次はいよいよ、富士五湖へ向けて出発しなければならない。
 お別れで、皆さん、車が見えなくなるまで、手を振ってお見送りしてくださった。本当に、素敵なお方たちばかりだった。

 「富原橋」を少し過ぎて、はたと、思い出した、『忘れ物だ!』皆様の写真を撮っていない。これは絶対に記念に撮っておかなければならない人達。まだ、皆さんがいらっしゃることを願いながら、急ぎ、引き返して、無事ご一緒に写すことが出来た、やれやれだ!
ナショナルアクションの方々と右側が社長さんご夫妻
 富士川から、富士五湖へ向っていく途中、大分高度が高くなった富士宮市を通った時、えらい大きなものがぼんやりとかすかに見えるな?と、思い、良くよく見ると、富士山の稜線だ!頂上の観測小屋らしきものが白く光って見える。間違いなく富士山だ。大きい、高い!こんなに大きく見えるとは、正にやはり日本一の富士山だ。
 昔、友人の佐藤君親子と登ったことがあるが、8合目で泊まり、早朝出発の予定が大風と雨で、中断した思いがよみがえった。そのとき『富士山は逃げないのだから、また来れるよ。』と、言ったけど、富士を近くで見たのはあれ以来だ。普通は新幹線からの遠望しか見ていないから、あまりの大きさに圧倒された。

 本栖湖に向けて、どんどん進む。初め、変なところに入り込んでしまい、引き返し、やっと「本栖レイクサイドキャンプ場」へ着いた。ところが、小生、持ち金はたったの541円、理由を話し、『金は明日でもよろしい!』と、言ってくださり、落ち着くことが出来た。
《本栖湖畔キャンプ場泊》

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