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韓国の散歩道 民話 ホラギ(ホランイ)とコッカム

2012-08-11 10:59:00 | 学問

昔昔、虎(ホラギ)が煙草を吸っていた頃、朝鮮の民話は、大抵、この様な出だしから始まり

ます。

日本では、爺さんが山へ芝刈りに、婆さんは、川へ洗濯に、ですが。

虎が、大きなギョロ目で、キセルを加えて、煙草を吸っている図は、何とも言えずユーモラス

です。

虎は、怖い動物の反面、弱い者の知恵に負かされる、何処か間の抜けた存在として、民話に

登場します。

朝鮮民話のホラギのキャラクターとしての、代表的なものは、ホラギとコッカム(干し柿)

でしょう。

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イェンナル イェンナレ(昔々)虎が煙草を吸っていたころ、ある村に子供と、お母さんが暮ら

していました。

夕方になると、子供は、おやつをせがんで泣き出します。

「もう、お黙り。いつまでも泣いていると、虎が山から下りて来て、つかまえに来るよ。」

お母さんは、こう言って、子供を諭しますが、子供は泣きやみません。

ちょうどその時、お腹を空かした虎が、山から下りて来ました。

家の外で聞いていた虎は、

「けしからん子だ、俺が来ると言っても、泣きやまんとは。」そう言って怒りだしました。

その時、おかあさんは、

「ほらコッカムだよ。」そう言って干し柿を渡しました。

子供は、すぐに泣きやみました。

虎は、びっくりして、「コッカムと言う奴は、俺様よりも怖いらしい。早く逃げなくては。その前

に、牛でも食べるとするか。」

虎は、牛小屋へ行きました。

その時、後ろの方で、何やらごそごそする気配がします。

虎は、てっきり、コッカムが来たと思い、牛小屋へ隠れました。

すると、何かが入って来て、虎を撫でると、背中にまたがりました。

「アイゴ、もう、おしまいだ。」

コッカムに乗られたと思い込んだ虎は、一目散に逃げ出しました。

背中に乗ったのは、牛泥棒だったのです。

「アイゴ、こいつは牛では無くて、虎だ。」

牛泥棒は、慌てて飛び降りました。

虎は、背中のコッカムがいなくなったので、ホッとして立ち止まると、

「やれやれ、コッカムと言う奴は、本当に恐ろしい奴だ。」

そう呟いて、山の中へ、一目散に逃げていきました。

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この様な、民話は、日本にもありますね。

虎だけではなく、いろいろな動物が、日本の民話のように登場して来ます。

朝鮮と、日本の文化の繋がりを考えると、面白いですね。

↓に、虎のカコログを挙げておきますね。

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