功夫電影専科

功夫映画や海外のマーシャルアーツ映画などの感想を徒然と… (当blogはリンクフリーです)

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ/天地覇王』

2007-08-11 23:18:06 | カンフー映画:珍作
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ/天地覇王」
黄飛鴻之IV王者之風
Once Upon a Time in China IV
1993

●本作は甄子丹が欧米で注目された事で有名な"皇家師姐シリーズ"第4弾…………あれ?
そう、実はあれだけ煽っておいて、私は『クライム・キーパー香港捜査官』をまだ見ていないんです(爆)。ちょっと前にCSで視聴できる機会があったんですが、ビデオデッキのトラブルで一度も見れないまま終わってしまい…(涙
という訳で申し訳ありませんが、違うシリーズの第4弾を紹介致します。とはいえ、本作と前回レビューした『香港・東京特捜刑事』にはいくつか共通点が見られ、主演の人が交代したり世間一般からはあまり知られていないという点が似通っている。
本作は徐克(ツイ・ハーク)と李連杰(リー・リンチェイ)が喧嘩別れしてしまい、『レジェンド・オブ・フラッシュ・ファイター/格闘飛龍』で李連杰と死闘を展開した趙文卓(ウィン・ツァオ/チク・マンフェク)が新たな黄飛鴻として参戦しているところがポイント。
この作品、先程「世間一般からはあまり知られていない」と言いましたが、本作の場合はそれどころか徐克版黄飛鴻シリーズ最低作とまで呼ばれています。原因は色々考えられますが、まず第1にそれまでの主役だった李連杰や關之琳(ロザムンド・クワン)などが抜けた事、第2にガチンコの功夫バトルではなく獅子舞アクションがメインだという事、第3に物語がチグハグで(女の邪教集団もあまりいらないキャラ)まとまりが無い…等があります。
しかし李連杰の穴を何とか補って頑張っていた趙文卓の黄飛鴻も決して悪くないし、スーパー獅子舞大戦は好みが別れる所だが、次々と登場する8カ国連合の獅子舞(とはもはや呼べない仮装行列)は王晶もびっくりのバカバカしさで笑わせてくれる。
そして特筆すべきは事件の黒幕・ヘンリー将軍の配下である2人のモンゴル系用心棒が凄い。その布陣はサーベル使いの銭嘉樂(チン・ガーロッ)、鋼鉄鉄拳の周比利(ビリー・チョウ)!なんという濃いコンビなんだ(笑)!特に周比利は登場時、パフォーマンスで走ってくる馬を殴り倒してしまう!さすがに本当にはやっていないが、チャチな特撮とか使っていない分インパクトは大だ。この周比利の勇姿にシビレてファンになったという人も少なくは無いようである。
個人的には『フィスト・オブ・レジェンド/怒りの鉄拳』のターミネーター日本軍人・藤田、『恋はいつも嘘から始まる』の最高にカッコいいサモハンのライバルと並んで周比利三大名演技の一つとして推したい。
この作品は、趙文卓が10%・周比利が40%・奇天烈獅子舞が50%で出来ていると思っていいだろう(爆
はてさて、次回からはちゃんと"皇家師姐シリーズ"を追っていきますのでお楽しみに!

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