風景写真春秋

残日録代わりの風景写真です。
もちろん「日残りて、昏るるに未だ遠し」という意味合いです。

山陰の旅 その1(大山)

2015-05-31 | 山陰
 5月20日から2泊3日で山陰を回ってきました。   
 5回にわたり掲載します。
 今回は蒜山~大山です。

①岡山県真庭市(旧川上村)蒜山(ひるぜん)高原。
 休暇村前から蒜山を望む。
 蒜山は、少し見にくいが手前から、上、中、下と3つの蒜山があり、蒜山三座とよばれている。
 1100m級の火山である。
 晴れてはいるが、靄っていてメリハリのない景色。


②中国四国酪農大学校前。
 牧歌的な風景が広がる。
 酪農大学校の左手にポプラ並木があったが、10年ほど前の台風でほとんど倒れてしまった。
 絵になる風景だったのに残念だ。


③鳥取県江府町御机(みつくえ)。
 大山南壁と茅葺き小屋。
 定番ポイントだが、すっきりした天気ではなく不満の残る写真となった。
 ちょうど機械による田植えが行われており、写真撮影の許可をもらってそれを入れ込み写したが結局使わず。
 

④というわけで、その日写した大山の写真はすべてボツとして、翌日、予定変更し再びやってきた。
 この日は大山南壁もすっきり見える。


⑤~⑦すべて御机地区から。






⑧大山環状道路から杉の木越しの南壁。


⑨環状道路随一の南壁のビューポイント鍵掛峠、標高916m。 
 南壁の荒々しい崩壊の模様がよく分かる。
 麓はブナの原生林。


⑩ブナの原生林を少し歩く。
 新緑が清々しい。


⑪大山橋からの大山北壁。
 大山は中国地方の最高峰で標高1729mの火山。


⑫北側へ回り込んだ中の原スキー場から。
 山々の連なりのように見え、とても伯耆富士・大山とは思えない。
 伯耆富士らしく見える大山放牧場などからの景色は、今回は急いでいたのでパスしてしまった(^^;)。


⑬県道30号から。 大山らしく見えてきた。
 まわりは戦後の開拓団による放牧場が多い。


 中国地方には大山、蒜山のほか「山」を「せん」または「ぜん」と呼ぶ山がいくつかあります。
 この近くに烏ケ山(からすがせん)、皆ケ山(みながせん)があり、鳥取、兵庫の県境に大山に次ぐ中国地方第2の高峰氷ノ山(ひょうのせん)などがあります。

 次回はその2、島根半島です。
 

マツバギクの咲く海岸

2015-05-30 | 三重県・海・伊勢湾
 津市北部の海岸でマツバギクが咲いています。
 砂地と草地が混じった松林の下に、毎年この時期になると真紅の花を咲かせます。
 ただ、今年は例年より1週間ほど早いようです。

①~⑨もとは誰かが植えたものと思われる。
 こうした砂地に強いのか、毎年少しずつ増えているようだ。


















⑩まだ、海辺では浜昼顔が咲いている。


⑪海は少し荒れぎみで、白波が立っている。


 マツバギクの後方ではツバナ(チガヤ)が白い穂を開いて風に揺れています。
 噛むとかすかに甘いので、こどもの頃これの若芽を食べていました。

 次回は山陰の旅です。

九州の旅 その5(霧島)

2015-05-29 | 九州
 熊本県から宮崎県えびの市えびの高原にやってきました。
 天気はパッとしませんが、これから霧島山系の最高峰韓国岳(からくにだけ)へ登ります。
 といっても、えびの高原の標高は1200m、韓国岳は1700mなのでたった500mの山登りです(^^;)。
 
①火口湖、不動池。
 日は差さないがコバルトブルーの色あいがすばらしい。


②文字通り硫黄のにおいが漂う、硫黄山とミヤマキリシマ。


③韓国岳の一部とミヤマキリシマ。
 韓国岳は韓の国(朝鮮半島)まで見えるとの意味から名付けられたが、もちろん眺望を誇張した表現なので実際は見えるわけはない。


④途中からの眺め。
 不動池と硫黄山が見える。
 

⑤ミヤマキリシマ。
 この年は出来が悪いのか期待したほどではない。


⑥韓国岳山頂の火口は直径900m、深さ280m。目もくらむような火口壁に囲まれている。


⑦山頂から新燃岳(しんもえだけ)を望む。
 ガスっていてかすかに見えるだけ。
 その向こうの高千穂峰はカメラでは写らない。
 新燃岳は噴火のため立入禁止。
 以前、鹿児島県の高千穂河原に車を置き、韓国岳まで往復したことがある。
 そのときに見た新燃岳の火口湖の黄緑色の水の色と高千穂峰の美しい姿は忘れられない。


⑧大浪池も霞んでいる。


⑨~⑪鹿児島県南九州市知覧町。
 重要伝統的建造物群保存地区の武家屋敷群。
 薩摩藩が作った麓とよばれる外城のひとつ。
 堅固な石垣にその面影を見る。




 
 

九州の旅 その4(御輿来海岸)

2015-05-28 | 九州
 熊本県宇土市(うとし)御輿来(おこしき)海岸です。
 古代の天皇が御輿を止めてこの景色に見ったという伝説から名付けられたようです。
 有明海は干満の差が大きく、流入する河川も多いことから、各地で干潟が発達しています。
 御輿来海岸はなかでも規模が大きく、沖あい2kmほどまで干潟が見られます。
 宇土市観光物産協会がHPで干潮と日の入りの時間を紹介しており、それを参考にして訪れました。

①車一台がどうにか通れる狭い道を上ってきた。
 御輿来海岸を眼下に見る小高い丘。午後5時前。
 午前中の菊池渓谷は小雨。
 なんとか天気が回復してくれた。
 遠方は道の駅宇土マリーナ。


②船が一艘やってきた。
 この船はいつの間にか離れて行き、また戻ってくる。


③三日月型の砂紋。
 堤防と比べるとその巨大さが分かる。


④⑤波と風が作り上げた砂の造型芸術と何かに書いてあったが実感する。





⑥弱々しいが心強い太陽がだいぶん低くなってきた。


⑦潮干狩りを終えて帰り始めた人がいる。
 まだ残って続けている人も数人いる。
 堤防の街灯がいつの間にか点灯している。


⑧海に写った夕陽の光の道が足元まで続いてくる。


⑨夕陽は雲仙普賢岳のシルエットの頂上に沈もうとしている。


⑩期待した夕焼けも残照もなかったが、今朝の天気からするとよくぞ太陽が出てくれたというありがたい思いだ。
 まだ残っている人々にあいさつして、宇土市のビジネスホテルに向かった。


 その5に続く。


九州の旅 その3(菊池渓谷)

2015-05-27 | 九州
 熊本県菊池渓谷です。
 菊池渓谷は阿蘇の外輪山の北西部に位置し、阿蘇の水を集めて有明海に注ぐ菊池川の源流部にあります。
 約4kmにわたって渓流、滝、淵などが続き、渓谷全体を豊かな広葉樹の森が包んでいます。
 朝8時半、傘がいらない程度の小雨、霧という絶好の天気です。
 なお構成上、写真の順番を一部入れ替えています。


①~④紅葉ケ瀬と名がついている渓流。
 朝霧の中を清冽な水が流れている。
 名前のとおり、秋の紅葉、特に落ちもみじはすばらしいと思われる。
 ふだんはもっと水量が多いらしいが、川の流れを撮るにはこれくらいのほうがいい。
 川の中へ入るため、磯釣り用のすべり止めのついた長靴を着用している。








⑤竜ケ淵と呼ばれているところ、奥は天狗滝。
 橋の上からの撮影。


⑥新緑と澄み切った水の流れが清々しい。


⑦四十三万滝という変わった名前の滝。
 いろいろ名前のいわれはあるらしい。
 日本の滝100選のひとつ。
 こういう滝ではもう少し水量があるほうが迫力があっていい。


⑧~⑩広河原とよばれているところ。
 比較的ゆったりとした川の流れと新緑の広葉樹とのコンビネーションがすばらしい。




 


 菊池渓谷は木洩れ日が差し込む「光芒」の写真が有名ですが、私はこういう霧に包まれた風景のほうが好みです。

 その4に続く。