ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

ピエール瀧容疑者逮捕で覚えた違和感

2019年03月18日 | 時事ネタ関連

ミュージシャン俳優ピエール瀧容疑者が、麻薬及び向精神薬取締法違反(使用)容疑逮捕された。」事は、様々な方面に大きな波紋を投じている。「人は見掛けによらぬ物。」とは言うけれど、彼が薬物に依存していたとは思ってもいなかったので、個人的にも驚かされたニュースだった。

 

彼の逮捕によって多くの報道がされているけれど、中には違和感覚える物も少なく無い。今日は、其の辺に付いて書いてみたいと思う。

 

本題に入る前に、“ピエール瀧容疑者に対する自分の認識”を記しておいた方が良いだろう。彼がテクノバンド電気グルーヴ」のメンバーとして歌手活動をしているのは知っているが、どんな歌を歌っているか等の具体的な事は、はっきり言って全く知らない。なので、「歴史番組等で軽妙トークを見せたり、俳優として味の在る演技を見せている。」というのが、彼に対する印象だ。なイメージは無く、寧ろ好感を持っていたので、今回の愚行は残念でならない。

 

で、違和感を覚えた事に付いて書くが、先ずは「今回の逮捕を受け、芸能人の間から『良い人だった。』とか『優しい人だった。』という理由から、“ピエール瀧容疑者を擁護する声”、もっと言えば“彼の復帰を具体的に後押しする声”が少なからず上がっている。」事に違和感を覚える。

 

彼は現在“容疑者段階”で在り、“犯罪行為”が確定している訳では無い。だから、飽く迄も「彼の自供を含め、報道されている事柄が全て事実。」という前提で書くが、麻薬及び向精神薬取締法違反(使用)容疑が事実で在れば、此れは立派な犯罪行為で在る。良い人だろうが優しい人だろうが、そんなのは関係無く、罪は贖わなければならない。

 

永山則夫死刑囚の様に、情状酌量の余地を考慮されるべき案件。」が存在するのは事実だが、“御友達”は徹底的に擁護するけれど、少しでも気に食わない人間は排除する。」といった“安倍晋三的思考(又は和田アキ子思考)”から擁護するのはどうかと思う。況してや罪を贖ってもいない内から、彼の復帰を具体的に後押しする様な声が上がるのは論外

 

「薬物に関して寛容も在るのだし、違法薬物使用でそんな大騒ぎをする事は無い。」という声も在るが、此れにも違和感を覚える。他の国がどうこうなんて無関係で、日本では法律で禁じられているのだから、違法行為をすれば厳しく罰せられるべき。どうしても使用したいので在れば、寛容な国に移り住んで、其処で使用すれば良い。

 

仮に依存性が弱い薬物で在ったとしても、其れが“入口”となって、どんどん強い薬物に手を出して行く事になる。阿片蔓延によって国が傾き、阿片戦争へと突入してしまったの様に、日本をしてはいけない。「深川通り魔殺人事件」等、薬物使用車による悲惨な事件を防ぐ意味でも、薬物に関して厳しく取り締まりを行うべきだ。

 

又、村長様が「『自粛』って?」という記事で触れておられるが、今回の逮捕を受けて、ピエール瀧容疑者が関連しているTV番組映画CD等が、打ち切られたり、放送中止となったり、公開延期となったり、回収されたりと、次々に“御蔵入り”している事にも違和感を覚える。

 

と言っても、「御蔵入りさせる事が、全て駄目。」と言いたいのでは無い。物によっては御蔵入りさせる必要は無いし、物によっては御蔵入りも仕方無い。と考えており、「“全て”を御位入りさせるのは、どうかと思う。」というのが、自分の考えだ。

 

スポーツ選手を“表現者”、そして彼(又は彼女)が残した結果を“作品”と仮定する。偉大な記録を残したスポーツ選手でも、現役時代に違法薬物を使っていた事が明らかになれば、記録の公認が取り消されたり、場合によっては永久追放される事だって在る。偉大な“表現者”で在っても、違法薬物を現役時代に使っていた事が明らかになれば、其の“作品”で在る記録は“御蔵入り”してしまう訳だ。「違法薬物により、違法に高められた能力で作られた作品だから。」という理由で。

 

此の考え方を支持する人ならば、「音楽には罪が無いのだから、今回の逮捕を受けてCDを全面回収するのはおかしい。」と意義唱えるのは変だと思う。「1人だけで行っている活動と、集団で行っている活動とでは、別に考えるべきだ。」という主張は理解出来るが、でも、「“表現者”が違法薬物により、違法に高められた能力で作った(=歌った)“作品”。」という点では、上記したスポーツ選手と一緒だから。

 

とは言え、「全てを御蔵入りさせるべきだ。」とも思わない。“無意識の内にでも見れてしまうTV番組”の場合は、打ち切りや放送中止は仕方無いと思うが、“自ら意思で選択する映画やCD等”の場合は、全てを御蔵入りさせる必要性が感じられないのだ。「判断能力に乏しい子供も居る。」という声も在ろうから、そういう場合は“年齢規制”等を設ければ良い。

 

「違法薬物使用者を増やさない意味でも、一罰百戒的な形は在って良い。」とは思っている。だから、「『違法薬物と使用したら、金銭的にもこんなに大変な事になるのだ。』というのを広く知らしめる、御蔵入り等によって莫大違約金が違法薬物使用者に課せられるのも、個人的には「在り。」だと考える。ピエール瀧容疑者の場合、自供によれば「違法薬物の使用歴は30年近い。」という事なので、もう“完全な薬物中毒者”という事になり、悪質性を考えると、莫大な違約金発生も止むを得ない。でも、くどい様だが、「全てを御蔵入りさせる。」というのはどうかと思う。


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