ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

今年は「東野作品」がゼロ

2010年12月12日 | 書籍関連
自分が注目している「ミステリーの年間ベスト10」は3つ在り、先達て其の内の1つ「2011年版『本格ミステリ・ベスト10(国内編)』」を紹介させて貰った。今日は、残る2つを紹介したい。

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【2010年度「週刊文春ミステリーベスト10(国内編)」】

1位:  悪の教典(著者:貴志祐介氏) 
2位:  「叫びと祈り」(著者:梓崎優氏)
3位:  「マリアビートル」(著者:伊坂幸太郎氏)
4位:  「隻眼の少女」(著者:麻耶雄嵩氏)
5位:  「シューマンの指」(著者:奥泉光氏)
6位:  「写楽 閉じた国の幻」(著者:島田荘司氏)
7位:  「小暮写眞館」(著者:宮部みゆきさん)
8位:  「綺想宮殺人事件」(著者:芦辺拓氏)
9位:  「死ねばいいのに」(著者:京極夏彦氏)
10位: 「謎解きはディナーのあとで」(著者:東川篤哉氏)  


【2011年版「このミステリーがすごい!(国内編)」】

1位:  悪の教典(著者:貴志祐介氏)    
2位:  「写楽 閉じた国の幻」(著者:島田荘司氏)
3位:  「叫びと祈り」(著者:梓崎優氏)
4位:  「隻眼の少女」(著者:麻耶雄嵩氏)
5位:  「シューマンの指」(著者:奥泉光氏)
6位:  「マリアビートル」(著者:伊坂幸太郎氏)
7位:  「水魑の如き沈むもの」(著者:三津田信三氏)
8位:  「小暮写眞館」(著者:宮部みゆきさん)
9位:  「アルバトロスは羽ばたかない」(著者:七河迦南氏)
10位: 「綺想宮殺人事件」(著者:芦辺拓氏)
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共に、貴志氏の「悪の教典」が1位という結果に。我がレヴューでも書いたのだけれど、此の作品は決して悪い出来では無い。実際問題、「総合評価として、星4つを与えても良いかな。」と自分も当初は考えたし。でも、結局は「星3.5個」とした。嘗ての人気ドラマ「高校教師」(動画)、手塚治虫氏の漫画「MW」、そして映画「バトル・ロワイアル」等と似たテーストが在り、個人的には「オリジナリティーに欠けるかな。」と感じたので。(似たテーストが在っても構わないのだけれど、其れならば其れでプラスアルファがもっと多く在って欲しかった。)「2011年版『本格ミステリ・ベスト10(国内編)』」には「悪の教典」が少なくともベスト10入りしていなかったけれど、そういった面がマイナス評価されたのかもしれない。因みに「マリアビートル」の我が総合評価は「星3つ」、「小暮写眞館」も同じく「星3つ」としている。

3つのベスト10を見ると、「叫びと祈り」及び「隻眼の少女」の評価が非常に高いのが判る。両方共未読なので、出来るだけ早く読んでみたいと思っている。そしてもう一つ気付くのは、此の手のベスト10で近年は常連と言って良かった東野圭吾氏の名前が無い事。昨年の11月以降、同氏は“新刊として”3つの作品を出している。「カッコウの卵は誰のもの」(総合評価:星3.5個)」と「プラチナデータ」(総合評価:星4つ)、そして「白銀ジャック」(未読)。東野作品の大ファンだが、冷静に判断しても「プラチナデータ」に関しては、少なくとも「マリアビートル」及び「小暮写眞館」より良かったと思っている。1位は無いにしても、ベスト10から漏れるというのが不思議だ。

、今年の「このミステリーがすごい!(国内編)」の我が1位予想は此方で書いた様に、「鉄の骨」としていた。3つのベスト10に全く入らなかったのは、「刊行された昨年10月が、評価対象時期から外れていた。」という事なのだろうか?それとも「ミステリーという範疇の作品では無い。」という事なのか?もし後者が理由としたら、「ミステリー」という概念益々判らなくなってしまう。唯でさえ近年は、「此の作品の何処がミステリーなのか?」と疑問を感じてしまう作品が、堂々とミステリーのランキングに入っていると言うのに・・・。

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