「駄目な政治家が多いのは、駄目な国民が多いから。」というのは言えていると思う

ドラゴンズの元投手で、現在はタレント活動を行っている板東英二氏が、自身の半生を綴っていた。其の中で、引退後に自民党から出馬要請された話が記されていた。可成り具体的な動きが在った様で、当時の板東氏は事業が上手く行っていなかった事も在り、受ける事も考えていたのだが、周りからの引き留めも在って出馬しない事にしたのだとか。彼の知名度を考えれば、出馬していたら先ず当選していただろうが、「政治家として、具体的に何かした事が在っての出馬。」では無かったのならば、出馬辞退という彼の決断は正解だったと思う。

 

或る活動を行っている団体が在る。誰もが知っているで在ろう団体で、其の活動自体には自分も共感を覚えているのだが、メンバーの１人には、以前からずっと胡散臭さを感じていた。「団体の金銭を、私的な事に流用している。」という疑惑が過去に何度か報道されたし、本来の活動とは全く無関係な言動を矢鱈としている事から、「此の人にとって、本来の活動はどうでも良い事で、要は活動を利用して食扶持を増やしたいだけなのではないか？」という思いも。

 

「野心家に思えるので、何れは出馬するだろうな。」と思っていた。実際、過去に出馬直前迄行ったが、周りの反対等から出馬を取り止めた事も。だから、今回の衆議院議員総選挙に出馬する事が報じられた時も、「矢張りなあ。」という思いしか無かった。

 

出馬しようがしまいが、其れは個人の自由だ。「政治家として、具体的に何かした事が在っての出馬。」で無かったとしても、だからと言って出馬が認められない訳では無い。要は「政治家になりたいだけの人間を、国民がきちんと見分けた上で、投票しなければ良いだけの話。」で在る。

 

地方議員と国会議員とでは、本来、性格も役割も大きく異なっている筈。なのに、「町会議員選挙に落ちたから、次は都道府県会議員選挙に出馬。其れに落ちたら、都道府県知事選挙や国会議員選挙に出馬。」なんてケースが、少なからず在ったりする。全部が全部とは言わないけれど、こういう事をする人は概して「政治家になる事だけが目的で在って、『政治家になって、国民の為に何かをしたい。』という思いは全く無い。」様に感じてしまう。

 

自分を含めてだが、「駄目な政治家が多い。」と嘆く人は多い。でも、そんな駄目な政治家を選んでしまったのも、我々国民で在る。「個人的な便宜を図ってくれるから。」とか「所属している組織から『投票してくれ。』と言われたから。」とか、挙句は「見た目が良いから。」といった理由“だけ”で選ぶのは、好い加減止めにしないと。