地形学とGIS / Geomorphology & GIS

ある研究者の活動と思考の記録

北ドイツ

2010-02-21 | おでかけ
北ドイツのハノーファーとポツダムを訪問しました.ハノーファーでは,当地の研究所に勤めている塚本さんと,イタリアのプロジェクトのためにお願いした年代測定について議論をしました.ポツダムでは,少し前に来日したオリバー・コラップ氏と,研究の打ち合わせをしました.

いずれの都市も日本の歴史と強い関係を持っています.写真の建物は,1945年7月に米英露の首脳が集まって「ポツダム宣言」を作成した場所です.中には当時の会議場が,ほぼそのまま残されています.ポツダムの会議の主な議題はドイツの戦後処理であったため,日本への宣言の話は,ドイツ人にはあまり知られていないようです.宣言と原爆の投下が関連していることを,オリバーと彼の奥さんに話したところ,ちょっとびっくりしていました.

また,会議は当初はベルリンで行う予定でしたが,戦争末期の市街戦による破壊のために適切な建物が残っておらず,郊外のポツダムにある旧ドイツ皇太子の宮殿を使うことにしたそうです.ポツダムは幸運にも破壊を免れ,歴史的な建物が多く残っているため,世界遺産になっています.

一方,ハノーファーの中心部は繰り返し空爆を受けたため,歴史的な建物が非常に少なく,雰囲気がヨーロッパの他の都市と違う感じがしました.このため,ハノーファーは広島と姉妹都市になっています.実際,当時破壊されて壁だけが残っている教会が,原爆ドームのように保存されていました.

平和の大切さを改めて感じました.

War is stupid.
(War Song / Culture Club)