台風15号の通過にともなう強風雨の影響で、首都圏では21日午後遅くから夕方にかけてJRをはじめ私鉄各社が相次いで電車の運転を見合わせ、帰宅ラッシュの通勤・通学者の足を直撃するかたちになった。新宿駅や渋谷駅などターミナル駅ではバスやタクシーを待つ人の長い列ができ、あきらめて駅前のカプセルホテルに泊まったり徒歩帰宅する人も出て、運転が再開された夜遅くまで混乱が続いた。
●想定外の足止めではなかった
猛烈な雨風で各地に浸水や強風による被害をもたらした台風15号について、気象庁は当初の「強い」台風から「非常に強い」台風に改め、強い勢力のまま西日本から関東にかけ上陸するおそれがあると早くから厳重な警戒を呼びかけていた。このため、学校では児童生徒を早めに帰し、首都圏でもまた電車が止まるのではないかと企業の中には従業員を早めに帰宅させたところもあったという。
台風の接近による電車の運転見合わせなどの判断は鉄道各社によってまちまちでほとんどが止まってから利用者に知らされ、一方、利用者側も台風の強風雨による影響に対する見通しの甘さをつかれたかたちになったようだ。
●都市災害として対応を
遠距離の通勤・通学者の多い首都圏では、電車やバスなどの交通機関が全面的に止まるとターミナル駅はつめかけた人たちで大混乱となる。運休時間が長引くと歩いて帰宅する人やマイカーなどで幹線道路は大渋滞となり、都市機能全般への影響は避けられない。学生や会社員は学校やそれぞれの勤め先で一時待機することができるが、買い物やレジャーで出かけてきた人は待機場所探しが大変で、赤ちゃんを連れた家族連れはどこで雨風をしのいだらよいのか。
今回のような事態は、大きな地震や風水害に限らず、停電事故や大きな事件・事故の発生でも起きることが予想され、都市交通が一斉に止まっただけで時間帯によっては大混乱となりまさに都市災害につながる。
東京都は、災害時のこうした帰宅困難者対策として企業に食料の普段の備蓄などを促す条例制定を検討しているというが、足を奪われた多くの外出者が雨風をしのげる待機場所はどこにあるのか。携帯電話などが通じない時の家族との安否確認をどのようにしたらよいのかなど課題は多い。こうしたトラブル発生時には、例えば駅をはじめ商店街や遊園地など、いわゆる集客スポットでの外出者への情報の提供や待機・避難場所の確保などが求められており、地域と行政が一体となっての対応が急がれる。
●想定外の足止めではなかった
猛烈な雨風で各地に浸水や強風による被害をもたらした台風15号について、気象庁は当初の「強い」台風から「非常に強い」台風に改め、強い勢力のまま西日本から関東にかけ上陸するおそれがあると早くから厳重な警戒を呼びかけていた。このため、学校では児童生徒を早めに帰し、首都圏でもまた電車が止まるのではないかと企業の中には従業員を早めに帰宅させたところもあったという。
台風の接近による電車の運転見合わせなどの判断は鉄道各社によってまちまちでほとんどが止まってから利用者に知らされ、一方、利用者側も台風の強風雨による影響に対する見通しの甘さをつかれたかたちになったようだ。
●都市災害として対応を
遠距離の通勤・通学者の多い首都圏では、電車やバスなどの交通機関が全面的に止まるとターミナル駅はつめかけた人たちで大混乱となる。運休時間が長引くと歩いて帰宅する人やマイカーなどで幹線道路は大渋滞となり、都市機能全般への影響は避けられない。学生や会社員は学校やそれぞれの勤め先で一時待機することができるが、買い物やレジャーで出かけてきた人は待機場所探しが大変で、赤ちゃんを連れた家族連れはどこで雨風をしのいだらよいのか。
今回のような事態は、大きな地震や風水害に限らず、停電事故や大きな事件・事故の発生でも起きることが予想され、都市交通が一斉に止まっただけで時間帯によっては大混乱となりまさに都市災害につながる。
東京都は、災害時のこうした帰宅困難者対策として企業に食料の普段の備蓄などを促す条例制定を検討しているというが、足を奪われた多くの外出者が雨風をしのげる待機場所はどこにあるのか。携帯電話などが通じない時の家族との安否確認をどのようにしたらよいのかなど課題は多い。こうしたトラブル発生時には、例えば駅をはじめ商店街や遊園地など、いわゆる集客スポットでの外出者への情報の提供や待機・避難場所の確保などが求められており、地域と行政が一体となっての対応が急がれる。