岳遊のひとり言

日々の暮らしに農作業や好きな山登りのことなどを伝えていきたいです。

憧れの白バイ隊へ

2008-11-27 23:07:11 | 日々の暮らし

        
今朝の北アルプス。 夕方からは崩れ晩には雨になるとの予報に外の片付け仕事を優先して行なった。

大根の12月分の給食の献立表が届いた。 年内は来月の18日で終了、あと残り三週間ほどだ。

そこでこれまで畑の上空に残しておいた鳥害用の糸の撤去作業も行なう。 現金なもので糸を外したとたんカラスが群れを成して下りてきた。


糸を張っていた支柱などの資材を運んでいると所轄のM巡査が尋ねてきた。  笑顔の可愛い娘さんで僕の息子に紹介したいくらいに大好きな子だ。

聞けば今度白バイ隊に入りたく検定を受けてるとの事。
この子なら絶対に似合うと思った。 ただ募集定員が少なく難関のようだ。

隊員になったら僕らの署から離れるので、滅多に会えなくなる事、結婚して子供が出来たら危険を伴う職場と言うことで辞めなければならない事など色んな事を話してくれた。

それでもなりたいという彼女に絶対になれるし応援してると言ったら、白バイ隊に入れたら乗って会いに来るねと言ってくれた。

彼女の凛々しい姿が今から目に浮かぶようだ。
ただ小顔の彼女に合うヘルメットがあるのか気になるが(笑。

ひとしきり色んなことを語り合って分かれた後へ西瓜の常連さんがカレンダーとりんごをもって今年もやってきた。

       
介護用品のレンタル事業を経営するUさんから戴くりんごは減農薬栽培のりんごだ。

りんごも他の果実と同じく沢山の薬を必要とするため、一人(一軒)だけ農薬使用量を減らす事は他の農家に被害が及ぼすと言う理由で例えば産地間では殆んど受け容れてもらえないそうだ。

そのため一人長野の山間に入り栽培してると聞いている。

農薬節減が良いとか言う前に自分が望んだことに強い信念を持って取り組んでいる姿勢が素晴らしい。

白バイ隊入りを目指して頑張ってるM巡査も然り、こだわって自分の住処も仲間とさへも離れて作り続けているりんご農家も立派。

好きです。 そんな人たちに触れてとても刺激になります。 



Mさんほんとに待ってるよ白バイに乗って僕んちへ来るのを。 もし今年がダメでも諦めないで来年また挑戦だよ。 絶対に応援してるから。

深く懺悔します

2008-11-26 22:02:03 | 日々の暮らし
今日も平年を大きく上回る暖かい日となった。 地球が壊れてきてるのか、それとも喜ぶべきなのか・・

       
北陸自動車道越しに望む朝日岳。 この前まで幾分黒い部分も窺えた山頂も今はタップリの雪の帽子を被って6月までは消えることはない。

今日は村の新嘗祭。 勤労感謝の日に行なわれるのが一般的なのだろうが宮司一人に28社の内の僕らのお宮、順番でいくと今日になるらしい(笑。

        
暖かいと言っても陽の射さない村社の中、まるで主役は僕だと言わんばかりに大きなストーブが鎮座している(笑。

秋の終わりを向かえ収穫された今年初めての食材を戴いてもらい感謝する農の神事だ。

冒頭に述べた今年の異常?気象で農産物は全般的に豊作だった。  これは喜ぶべきなのだろう。

ただ、 ・・ ・ 僕にとって誤算が一つあった。

播種してからの高温続きで大根の生長が早まったことだ。 大根が大きくなり過ぎてもっと小振りの物をと言われたとは先日書いたが、

今朝学校より1本だが中が傷んでいたと連絡が入り急遽取替えにいくという事態があった。

少々懸念していたことであった。  成長が早く老化が進んでいるのであるが、本来追肥を施すことによって艶が増し生き返ってくるのであるが、これ以上大きくさせたくなく控えてきたのだ。

こんなことは初めてであった。 今年から市場へ出すのを止めて直売と給食に自家売りの3本だけにしたため作付け面積を減らしたのだ。

そのため今本数に余裕がなく選べないのが現状だ。

学校給食の難しさを正直初めて知った。 播種前に出荷量が分らず、まして数ヶ月に亘って畑を維持することの難しさが、これまでは難なくやってこれてもこんな異常気象では如実に現れた。

お宮さんに行ってお祓いをうけていても心は沈んだままだった。

自身に驕りはなかったか、もっと広く先を読んだ仕事が出来なかったのか、悔やんでも悔やみきれない。 播種日を今よりも何段階にも分けて行なうなど考えれば対策は幾らでもあったのではと思う。

これまで順調だった事を良いことに先読みが出来なかった自分が情けない。

今後不良品が出れば僕の携帯に調理場から直に電話を入れることで対処するという事で話しは納まったが、真にもって深く深く反省する次第です。

情けない。

手揉みだけなら(笑

2008-11-25 21:40:25 | 漬物のこと

       
今朝の朝日岳と右手前に負釣山、 天気は午後には崩れるとの予報で朝一番に出荷予定の干し大根を作業場に取り込み、次いで大根の収穫を急ぐ。

       
先週から直売へ出し始めた赤大根に緑のビタミン大根だが、馴染みがないためあまり売れていない(苦笑。

さて今日は出荷先に分け三度大根を採らなくちゃならない。 収穫は天候に関係なく入ってくるが、やはり晴れてる間にやるに限る。

大根は重量野菜、春から続いてる「テニス肘」と診断された腕の痛みが治らない。

毎日の収穫が知らず知らずに腕を酷使してると思うのだが、来月の18日で給食も一休みするので直売も含めて年内はそこで終わりにしようと考えている。


さてさて午前中に生大根の収穫出荷を済ませ午後は干し大根の仕上げに掛かる。 お客さんの好みに応じて干しあげたもので、今回は干して出来上がりの柔らかさが「しノ字、Uノ字、○ノ字、のノ字」の内の○ノ字干し

       

       
仕上げは大根の手揉みだ。 干しあがった大根の一本一本を掌で押し転がすことによって所々に乾燥中に出来た塊が取れ芯から全体にシナシナと柔らかくなり偏った皺もとれる。

今日は80本、多いときは100本は丹念に揉む。  痛い腕で揉んでると自分の腕もこんな風に揉んだらシナシナの腕になるのかと考える。

出来ることなら自分で揉みたいものだ。 何せ手揉みだけなら誰にも負けないのだと自負してるのだから(笑。      

哀しい性

2008-11-23 21:55:24 | 日々の暮らし


           
昨日はいい天気だった。 風は時おり4~5mで冷たかったが小春日和の勿体ないような天気だった。

前日までの雨空で外仕事にも制約があるが、こんな日は西瓜の桟俵用の藁を選るのには良い日だ。

藁を選る際に埃が舞う。 で、晴れた日は外に出して仕事が出来るので好都合だ。

今日は捗るぞ、と気合を入れてやってると庭の落ち葉を掃き終えたカミさんが「昼からお風呂に行かない」と誘ってきた。

生返事をしてると、お昼を食べ終えた頃に再度言ってきた。

今一ハッキリしない僕にカミさんは 

『こんな良い天気に出掛けないで何時出掛けるのよ。 行かないなら一人で出かけるわよ』 と言った。

正にその通り、言われて踏ん切りがついた。 いまやってる仕事は明日でも、雨でも出来る。  日一日と真冬に向かって進んでて、これからはそうそう穏やかな日は無いし続かない。

言われるままに宇奈月温泉「栃の湯」へと出掛けていった。

       
連休の初日であったが、紅葉の盛りも過ぎた街はそんなにも人出がなく静かであった。

温泉街を通り過ぎ車で10分余り行った山裾の突き当たりに「栃の湯」はある。

       
先日の雪にここまで除雪がしてあり、側には雪が残っていた。建物の左後ろの山裾から尾根伝いに辿り登山道が付けられていて、僕が先週行った僧ヶ岳から駒ヶ岳への鞍部へと続いている。

ここは渓谷の谷間、前も後ろも山また山である。

       
上流を眺めたところ、左の斜面にはトロッコ電車が走る軌道が窺える。

       
これは反対に下流を望んだところで、この下に宇奈月温泉街があり、更にその下流に黒部川扇状地が広がり僕らの町がある。 つまりこの谷あいに作られたダムの水は僕らの生活の水であり支えである。

ここの温泉「栃の湯」はこのダムが建設された頃に此処に骨材用のプラントがあり、作業員用のお風呂として宇奈月温泉の源泉である黒薙から引湯されていた湯を此処で分岐し引いた事が始まりである。

       
男女別々に内湯と露天風呂があり、そのどちらの露天からもこのように渓谷が窺えるようになっている。


此処を出た僕らは久し振りに温泉街を散策し、名物の「おもかげ」を買って食べ、トロッコ電車の駅まで足を運んだりして楽しんだ。

このあと帰って家族揃って夕飯を食べに出掛けるなど、それはそれで充実した日となったのだが・・ 

如何せん所詮は貧乏臭い僕は結局旗日のしかも勤労感謝の今日、見たい番組もあったのだけれど昨日の分まで取り返せとばかりせっせと藁仕事をしてるわけで・・

そんな自分がなんとも踏ん切りの悪い奴なのだと可笑しくもあり哀しくも見えてきた(苦笑。


大根と甘柿のサラダ

2008-11-21 21:07:45 | 日々の暮らし
昨夜あれだけ降った雪も今朝には大部分が解けていた。

代わりに今日は一日雷空であった。 富山湾ではこんな時季の雷空を鰤起こしと言って鰤がよく上がる。


       
雪が降り葉もみな落ちて実だけになった我が家の江戸一。

甘柿なれど色むタイミングが難しい。 頂点がゲジゲジと渦を巻くようになると食べ頃なのだが、近年木が弱ってきたのか渋さのまま終えるものが多くなってきた。

       
これがその江戸一でご覧のように汚くなったら(笑、食べ頃。 
この柿でというわけではないが、甘柿と旬の大根をスライスしてサラダにしたのがこれ

       
親戚筋にあたるY子さんに教えてもらったサラダ。富有柿なんかが合うようだ。

因みに僕はなにもドレッシングなど使わないでこのまま戴くのが好き。

雪がやってきた

2008-11-20 21:03:22 | 日々の暮らし

       
昨日の朝、一時の雨の止み間に捉えた負釣山とその周辺だが、ずいぶん雪が下まで下りてきたものだと思っていた。

その後雨は午後からミゾレに変わり、日没とともに雪になった。
明日の朝までまとまった降雪が予想され、我が家でも皆の帰宅を待ってスノータイヤに履き替えた。

       

         
いよいよになってからのタイヤ交換、あまり褒められたことではないが、昨年も交換を済ませてから雪が降らないでスノータイヤが減っていく一方でそれこそ勿体なかった年であった(苦笑。

でもね、タイヤが高いか安いか、事故を起こしてからでは取り返しがつかないからね。

換えた翌日の今朝の外の様子であるが

        
ご覧のように平地までスッカリ白くなった。

昨日県内の山間部で雪のため普通タイヤを履いた車がスリップして70m下の河原まで落ちて運転手が救出され病院へ搬送される映像を今朝のテレビで知った。

昨日に換えておいてよかった。      

介護のプロフェッショナルに感動

2008-11-19 17:09:00 | 新聞、テレビから
昨夜某テレビの有名番組「プロフェッショナル」を観た。

グループホームに入所してる認知症の方々の世話をしておられるプロ介護士にスポットを当てたものであった。

世の中には介護に携わっておられる方は数多くおられることだろうと思うが、今回登場された大谷るみ子さんはただの職人ではなかった。

僕自身も介護ヘルパーの講習を受けたことがある。そして実際に現場で実務講習も体験した。

そのてんでは介護の現場は大変であり介護する側に大変なストレスを与えることなど知り、介護する側の負担の大きさだけを見てたような気がする。

それが今回この番組を観て、全てが弱者を見る視点に立った者の言い方、考え方だと思った。

最初に僕が言った「世話をしておられる方」という言い方も間違っているのかもしれない。

彼女が言った。 「基本的にはその人の心も大事なものも何にも変わっていないのだけど、病気が見えにくくさせている」 

また、「大事なのは相手を理解し心と向き合うこと、食事の世話やトイレ、入浴の世話が全てではない」

「心と向き合っていれば他の介護の仕方が多少ぎこちなくとも許してくれるものなのだ」

確かに僕なんか講習を受けたときは技術面が要求されたし、実地講習では現場の介護士さんが限られたスケジュールのなかで機械的にこなすのをやっぱりプロは違うと思って見ていたものだ。

最近はテレビでも介護の現場での離職者が多いことを取り上げているように、大変な現場にあって全ての施設で余裕をもって看ることはできないことかもしれない。

でも今夜は思った。 大変になって慌てふためいているのは介護に立つ人自身の心のもち様にもあるのだと。

チョットした動きに慌て不安を感じ動揺するのは形ばかり求める自身の弱さも多分にあるのだと。
 

おそらく彼女にはマザーテレサのようにどんな人でも愛することが出来る特殊な力があるのだろう。 心の広い天使の様なひとだ。

最後に言った「何が大切なのか解っていて、いろんな困難な壁が立ちはだかっているんだけれど、志を高く持って進んでいく」

彼女がこの仕事を誇りにもって続けていける最大の理由、志はいろんな分野でいろんな人が口にする言葉だが

「志」とは本来そんな軽いものではなく、一生を捧げるくらい重く、そして周りの人を変えるだけの力があるのだろうと思った。

機械を作り世話をするのではない、動物や植物を育てるのとはまた違う。

僕には到底真似はできそうにもないが感動した。

毎日生身の同じ人間と向き合っていて、それでもこんなに笑顔が素敵な人を見ることが出来た。

何かとっても大事なチケットをもらったような、何か特別良いことを教わったような、そんな夜だった。

 

今日も姫はひっそりと売られてゆきました

2008-11-18 23:09:47 | 日々の暮らし
今朝はザーッザーッ降り、充分に着込んでの大根の収穫。 首筋を伝って滲みこむ冷たさは快感を通り越し堪らない(笑。

済ませて家に帰ればミーがハウスの籾殻袋の上でイイー感じ。

         
外は氷雨とは言えハウスの中の籾殻の上、さぞ温かいのだろう。 僕が側でガタゴトしてても気付かないでいる。 あんまり気持ちが良さそうなので

        
起こしてやった。 チョット機嫌が悪そうだったけれど、僕の身にも少しはなってくれよと言ってやった(苦笑。 

今日も給食用の前に直売所へ持って伺う。 前日に売れ残りがあれば鮮度に欠けるものは入れ替え、新たに補充する。 今日もお蔭様できちんと売れてました。  

        
今朝は少し形が不揃いのものも値段を下げて一緒に置いてみた。

前にも言ってたように僕らの地域では自家菜園を持ってる人が多く売り上げは段々に下がってきてはいるのだが、それでも買ってくれる人が一人でもいる限り欠かさず置くようにしている。 問題は・・

       
干し大根だ。 店に置いてもらえないため今日も注文があった分だけ持ってきて、横の倉庫の雨の掛からない外に置かれてヒッソリト嫁ぎ先から迎えが来るのを待っている。  

これでは気の毒に想い、今日をもって干し大根の製造は年内は止めることにした。 
もっとも注文を待ってて干してるわけにもいかないのが現実であり仕方がない。

干し大根よ、 哀れだなぁ・・ 

11月17日タクアンを漬ける

2008-11-17 21:06:47 | 漬物のこと

       
     朝方まで降ってた雨も止み、今の内にと大根を採る。

       
今年は種を蒔いたのが例年より1週間ほど早く、その後の気温の高さで生育が早く大きくなった。

客先ではもう少し小振りのものをと言われるが儘ならず、来年はもっと段階を踏んで播種しようかと思ってみるが、これもその年の天候次第のところがあり難しい。


さて今日は精米して出来たばかりの米糠があるのでたくあん漬けを作ることにした。

       
新しくとも篩いにかけて米の粒などを取り除きパウダー状にする。

       
米糠に干し大根の重量の4,5%の塩と2,5%のザラメをよく混ぜ合わせ、唐辛子を好みに応じて入れる。

他に嗜好品を適に入れ、最後に色付けのためのクチナシの実を砕いて入れ再度丹念に混ぜ合わせる。

             
糠床が出来たら干し大根を掌で押し転がすようにして全体がしなしなとなるような感じに仕上げる。

柿の皮を大根1本に柿1個の割合で用意し、他に出汁昆布もあればいい。         

       
いちばん底に糠床を敷き詰め、大根をはめ込むようにして敷きならべていき、空いたところに干した葉を詰めて空間をつくらない。

       
一段目が出来たら糠床を敷いて柿の皮と昆布を敷きその上から薄く糠床を敷きまた大根を並べていく。 昆布と柿の皮は細かく刻んで最初に糠と混ぜておいてもよい。

こうやって同じ事をくり返し、大根がなくなったら最後に残った糠床を全部上から掛けて、葉っぱも全部被せて出来上がり。

       
落し蓋をして大根の重量の2,5倍の重石を乗せる。

                
上から新聞を被せて20日前後で水が上がってきたら重石を40%ほど軽くし水を掬って出す。 以上が僕の漬け方だが、干し具合によって塩加減とかを変える。

今日は17日、クリスマス時分にはお初が戴けると思う。 いまから楽しみだ。

久し振りの山です(笑、僧ヶ岳

2008-11-15 23:59:15 | 山登り

       
最近の好天続きに山の眺望が素晴らしく、山行きたい病がムズムズと湧き上がっていたのだが、生憎仕事があって行けなかった。

明日の日曜も仕事が入っていて行けないし、今日から天気も下り坂で明日の午後には雨だと予報が出てる。

そこで土曜の今日思いっきって出かけることにした。 それでも朝の所用だけは済ませ、カミさんにおにぎり二個を作ってもらい9時になってようやく出発。

行き先は家からいつも眺める僧ヶ岳(1855,4m)

       
僧ヶ岳は僕がよく紹介する朝日岳や白馬岳とは尾根筋が違う。 剣岳立山と連なり、その最北に位置する。

ご覧のように生憎の空模様で眺望が期待できそうにもないが、山に入れるだけで胸の支えがとれる様な気がして出掛けた(笑。

       
麓の宇奈月の山里は紅葉が始まっていた。 登山口は黒部渓谷の玄関口の宇奈月温泉街を抜けてスキー場の上にある。

       
登山口からは宇奈月ダム湖を見下ろすことが出来、対岸には峡谷を走るトロッコ電車が見える。

       

       
暫らくは黄葉の目にも鮮やかな色彩に心を奪われついついシャッターを切ってはと脚が中々進まない(笑。

暫らく行くと次第に紅葉は盛りを過ぎ淡い一色の世界となってくる。

       
振り返れば麓の宇奈月温泉が箱庭のように見える。 左に目をやれば後ろ立山の五竜岳(2814m)が

       
独特の鋭利な頂を覗かせている。僕らの村からも見る事が出来るこの形がたまらなく好きだ。

       
落ち葉を敷き詰めて柔らかなクッションの様な登山道は快適だ。 実は家を出るとき熊避けにいつものポケットラジオを持ってきたのだが、やはり自然の真っ只中ではラジオは似合わない。 結局下山するまで出して点けることはなかった(笑。

登るにつれ雪が現れてきた。 深雪ではないがスパッツをつける。

       
僕の家からでも窺うことが出来るが、北向きの陽があまり射さないところではご覧のように先日の雪が残り狭い急な斜面に出来た登山道はかなり危険だ。

       
その北側に伸びたダケカンバ、陽射しを背に受けて白さが際立っていた。
ここまで来ると頂上もそんなに遠くない。歩いてきた道を振り返れば

       
遠く黒部川扇状地が広がり、そのど真ん中に位置する僕らの町が見渡せる。

       
と、ここで下山してくる人と出くわした。何と奇遇にも僕が世話になってる魚津岳友会の若手イケメンD君だった。

冬山の偵察に来たとの事で、誰にも会うことはないだろうと思っていたのでビックリ、熊でなくてよかった(笑。

       
彼と別れて更に北駒の背越しに後ろ立山北アルプスがいよいよもって間近に迫り頂上は近い。 ここでもう一度振り返ればはるか彼方にダム湖が小さく見え歩いた距離が分かる。

       

       
道は山頂下のお花畑と呼ばれるところへ出て、頂はもう目の前だ

       
画面真ん中の頂が僧ヶ岳の山頂。この面の雪が春になり融け出して現れた地肌の形(雪絵)がお坊さんの姿になることから僧ヶ岳と呼ばれるようになったらしい。

左の雪で白い線状に見える登山道を詰めて山頂に立つ。

       
ここが1855,4mの頂だ。 正面に越中駒ヶ岳(2002,5m)を望む。

       
そして山頂から望む扇状地と日本海。 生憎の空だが、気分は最高(笑。

       
通してフリーズを着込んで登ったが、暑くもなく良い登山日和だった。 
暫し眺めた後下山開始。 山頂直下の穴場で再びカメラを出す。

       
毛勝山(2414,4m)である。 猫又山、釜谷山、毛勝山の三山からなり、日本百名山には選ばれていないらしいが、名のある険しい山だ。

腰を下ろし、持ってきたおにぎりをほおばりながら過去の登山を振り返り飽きずに見てた。
僕にとって疲れもストレスも好きな山が癒してくれるからだ。