"EVERYTHING IS EVERYTHING" Donny Hathaway
produced by Donny Hathaway & Ric Powell
【Side One】
1. VOICES INSIDE(EVERYTHING IS EVERYTHING)(エヴリシング・イズ・エヴリシング)(3:28)
2. JE VOUS AIME(I LOVE YOU)(ジュ・ヴ・ゼム)(3:31)
3. I BELIEVE TO MY SOUL(ただ我を信じて)(3:51)
4. MISTY(ミスティ)(3:37)
5. SUGAR LIFE(シュガー・リー)(4:03)
6. TRYIN' TIMES(トライン・タイムズ)(3:13)
【Side Two】
1. THANK YOU MASTER(FOR MY SOUL)(サンキュー・マスター)(5:50)
2. THE GHETTO(ゲットー)(6:57)
3. TO BE YOUNG, GIFTED AND BLACK(トゥ・ビー・ヤング)(6:45)
"ソウルの伝道師" ダニー・ハサウェイ( discography )が "ニュー・ソウル" 時代の到来を告げた歴史的な処女作 "新しきソウルの光と道" ーーー。
1945年のシカゴ、黒人にしては珍しく裕福な家庭に生まれたダニーは、ゴスペル・シンガーである祖母のツアーに3歳から同行し、幼少よりクラシック・ピアノを習う。'63年にワシントンD.C.のハワード大学でジャズ・トリオを結成し、初めて教会以外で唄う。'67年に大学を中退後シカゴへ戻り、セッション・ミュージシャンとしてのキャリアを歩み始める。ほどなくしてカーティス・メイフィールド( "SUPERFLY" )に才能を見出され、彼が新設したカートム・レコードで、ソングライター兼アレンジャーとして活動を開始。その後キング・カーティスの目にとまり、'70年にアトランティックが経営するアトコ・レーベルと契約。ソロ・デビューを果たしたのが本アルバム。
しかし '73年 "Extension Of A Man" を発表後、"うつ病" のため入退院を繰り返すようになり、"Roberta Flack featuring Donny Hathaway" 録音中の '79年、N.Y.のエセックス・ハウス・ホテルの15階から飛び降り自殺 ーーー "33歳" という若さだった(哀・残念)。
'70年代初頭、C・メイフィールド、マーヴィン・ゲイ( discography )、スティーヴィー・ワンダー( discography )らと共に、"ニュー・ソウル・ムーヴメント(=内省的な表現と洗練された音づくりを軸とした、黒人音楽の新たな表現)" のパイオニアとして大きな足跡を残すとともに、不世出の天才シンガーにしてメロディ・メーカーである彼の、繊細な心の機微を感じながら、じっくりとお聴きください。
Donny Hathaway: vocal, piano and electric piano / Philip Upchurch: guitar / Louis Satterfield: bass / Morris Jennings: drums / Ric Powell: percussion
オープニングを飾るタイトル・チューン。"内なる声" に耳を傾けてください。
ライヴ ver. はこちら。
(Donny Hathaway & Leroy Hutson)
Donny Hathaway: vocal, piano, electric piano and bass / Philip Upchurch: guitar / Marshall Hawkins: bass solo / Morris Jennings: drums / Ric Powell: percussion / Henry Gibson: conga solo
飛び交う会話や物音・・・"黒人貧民街(=ゲットー)" の情景が目に浮かぶような、永遠の "名曲" ーーー。
クールでグルーヴィー・・・なんて渋いナンバーなんでしょう!(驚嘆)
ライヴ ver. はこちら。
この人の作品に余計な説明など要らないでしょうから、ただじっくりと聴いてください。
ちなみに、父の秀逸な "声" を受け継いだ娘のレイラ( "Master Of All Trades" ← このリハーサルで魅せるヴォーカリストとしての力量はシビれます! "Forever, For Always, For Luther" )は '90年に歌手デビューし、マーカス・ミラー( discography )と共演するなど活躍中。
>> 'funky_soulful'(CD/LP)- discography
2010-10-27