≪手を動かさねばっ!≫

日常で手を使うことや思ったこと。染織やお菓子作りがメインでしたが、病を得て休んでいます。最近は音楽ネタが多し。

トーハクの東洋館へ行った。

2023-11-23 13:48:11 | 展覧会に行った話

グレッチェン・パーラト ライブに行ったあと宿をとり、翌日は久しぶりにトーハクに行った。
ガッツリという気分ではなかったので、東洋館をいつもと違う順でかいつまんで観た。
いきなり地階に下りて、東南アジアの遺物を観る。
いつもだと2階に上ってインドガンダーラの色気のある仏像から始めてそのまま上階に上っちゃっていたからなあ。

👆 斧の刃の部分。カーブが美しい。

キャプション。
斧 インドネシア ジャワ島出土 初期金属器時代 2~5世紀





仏像の頭部。見慣れた日本のものやガンダーラのものやアンコール遺跡のものとお顔が違う。
くっきりした稜線がすっきりしたラインを描いて端正だ。


キャプション。
仏陀頭部 タイ アユタヤー時代 15世紀





これも仏像の頭部だが、らほつが隠れている。


キャプション。
宝冠仏頭部 タイ アユタヤー時代 16~17世紀


キャプションその2。





トーハク東洋館の地階にはインド近辺の染織の展示も充実している。
これは白く透ける生地に小さな模様を散らし、ゴージャスなペーズリーや金の縁取りが美しい。
縁に柄があるのが使い勝手がよさそうだ。


キャプション。
ショール 白地花文様縫取織 バングラデシュ ダッカ地方 木綿 撚金糸 撚銀糸
織り技術が高い、とある。織るまえの糸を細く作る技術も高い。

そういえば、トヨタテクノミュージアム産業技術記念館でカールツアングス縫取織機を見たなあ。




今度は経緯絣(たてよこかすり)。華やかだが対称軸の多い形の文様は安定していて、見るものを突き放さない。黒の端に赤がわずかににじんでいるのがよい。


キャプション。
パトラ 黒地花丸文様経緯絣 インド クジャラート 18世紀 絹




今度は東洋館の上階に上る。画像石とか甲骨文字とか青銅器とか玉とか、中国の古いものは外せない。が、写真は撮らなかった。
これは中国の染織だが、織ったものをさらに加工したパッチワーク。
刺繍が素敵だったが、アップ写真を撮り忘れてしまった。残念。


キャプション。
打敷 五彩緞子縫い合わせ草花文様編繍 中国 明時代 16世紀


トーハクはいつ行っても楽しい




 
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三鷹の森ジブリ美術館へ行った。

2023-09-19 17:34:00 | 展覧会に行った話

トーハクに行きセシル・マクロリン・サルヴァントのライブを聴き、宿をとった次の日は三鷹の森ジブリ美術館に行った。初めてだ。
企画展示が『未来少年コナン』なので夫が乗り気だったのだ。完全予約制なのが 美術館のできた当初は敷居が高い気がしたが、コロナ禍のおかげかネット予約は普通になったので気にならない。

  👈三鷹の森ジブリ美術館HP

ジブリ美術館は館内は撮影禁止なので、外側のみ写真を撮った。
入場する人の列に並んで入口へ進んでゆく。その通路沿いから見下ろす。写真だとあまり下がった感じがしないのだが、地下1階へ掘り下げてある。

植物との共生を強く意識している。きっと、美術館ができた当初は物足りなかっただろう。経年を設計に盛り込んでいたんじゃないか。
とはいえ、よく見ると枯れた葉など見当たらない。マメに細かく手を入れているな。

井戸のある中庭。これも地下1階にあたる。上の写真で右奥の部分は階段なのだが、その向こう側だ。
南欧風なのだかそういうイメージだと思う。強いていうなら『魔女の宅急便』かな? はっきりとこの映画のこのシーン、みたいな所はほとんどなく、全体としてジブリの雰囲気が出るようになっていた。

敷地面積はそれほど広くないのだが、建物が立体的に構成され、一目では見渡せないようになっていて、ぐるぐると歩き回って世界に浸る工夫を感じた。
また、子供が乗り込むことの出来る巨大な猫バスやら あえて小さく作られた扉やキャットウォークや螺旋階段が楽しかった。

ジブリがこだわるセルアニメはどのようにして作るのかという展示が、昭和なレトロテイストのスタジオ復元でなされていて興味深かった。
企画展示『未来少年コナン』はコナン愛にあふれていて夫は大満足だったようだ。


ツタの絡んだ螺旋階段を上ると


屋上に出る。ロボット兵が立っていて、


その脇を通り もっと行くと、レールと、『天空の城ラピュタ』でムスカが読んだ石。ここはしっかりラピュタワールドだった。


ジブリ美術館はこじんまりしていて、掌中の世界を愛でる感じで、ちょっと隠れ家っぽかった





 
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トーハク特別展『古代メキシコ』に行った。その1(イントロ、オルメカ)

2023-08-26 17:34:08 | 展覧会に行った話


トーハクで開催中の特別展『古代メキシコ』を観てきた。  👈HP
2017年秋に科博で観た『古代アンデス文明展』の印象がいまだに強く残っていたので、古代メキシコにも期待したのである。

展示はとても興味深かった。そして今回の展示は撮影OKなので、調子に乗っていっぱい撮ってしまった。それでブログに沢山アップすることになる。すみません。トーハクの特別展なので入場者は多い。展示物も多い。そんな中 撮影したので集中の足りない写真ばかりで、修正がたいへんだった。修正にも限度があって雑さをカバーしきれていない。すみません。
しかし、展示の順番が、わたしには分かりにくかった。撮った順にアップしようとしても自分でよく分からない。それで再構成してアップすることにする。大きく分けて、オルメカ、テオティワカン、マヤ、アステカと時間的にも広くて、その14まであります。


まず、今回の展示をみる上で、位置と名前を知っておこう。
👇地図。
マヤは、ベリーズの全て、またグアテマラのほとんどの地域、そしてメキシコのユカタン半島に広がっていた。
マヤ以外では、メキシコ中央高原や、メキシコ湾岸地域、他には太平洋に面したオアハカ地域に各々別の文明が存在した。
メキシコ中央高原は涼しくて乾燥していて、東のマヤ低地は暖かくて雨が多いそうだ。

アンデスはペルーやボリビアのあたりで南米、メソアメリカは中米、ってことを改めて認識するくらい わたしの知識はガバガバでした、ハハ。

👇年表。 文明や遺跡がいくつもあるんだな。





では、一番上の写真のキャプションをば。
オルメカはメソアメリカで最古なんだそうだ。検索すると色々出てくるが、顔が特徴的だと思う。


上の地図だと、メキシコ湾岸の西南部、❶という文字の右下にセロ・デ・ラス・メサスがある。


遺跡ときどき猫 ラ・ベンタ遺跡公園(オルメカ) にオルメカの石の遺物がいくつもアップされている。解説も興味深い。




    トーハク特別展『古代メキシコ』に行ったその2(テオティワカン1) へつづく




 
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トーハク特別展『古代メキシコ』に行った。その2(テオティオワカン1)

2023-08-26 17:33:02 | 展覧会に行った話
トーハク特別展『古代メキシコ』に行った。その1(オルメカ) よりつづく

緑色の石で出来たマスク。つぶらな黒い目がユーモラスなんだが、逆に不気味さが漂うっていうか。口が軽く開いている。
テオティワカンはメキシコシティの50キロほど北東に位置し、いくつものピラミッドなど建造物が並ぶ都市だった。

キャプション。太陽のピラミッド出土。
太陽のピラミッドはテオティワカン最大の建造物だそうだ。太陽のピラミッドという名前はテオティワカンが放棄されて数百年後に訪れたアステカ文明の人々が付けた名前で、元の名は分かっていないらしい。

キャプションにある テオティワカンの考古学ゾーンは 遺跡ときどき猫 テオティワカン が分かりやすい。


テオティオワカンについてのキャプション。




頭飾りとペンダントをつけた小立像。これも同じような緑色の石で出来ている。


キャプション。太陽のピラミッド出土。





死のディスク石彫。 メキシコってこういうユーモラスなどくろのイメージがあるよなあ。


キャプション。太陽のピラミッド出土だけれど、マスクや小立像とは時期が違う。




火の老神石彫。この展示では色々な神が出てくる。アップするたびカウントすることにする。これが1柱目。
円盤状漏斗状の耳飾りがこちらを向いている。


側面。


キャプション。太陽のピラミッド出土。これは死のディスクよりも新しいらしい。





    トーハク特別展『古代メキシコ』に行った。その3(テオティオワカン2) へつづく




 
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トーハク特別展『古代メキシコ』に行った。その3(テオティオワカン2)

2023-08-26 17:32:15 | 展覧会に行った話
トーハク特別展『古代メキシコ』に行った。その2(テオティオワカン1) よりつづく

なんともエキゾチックな波状の石製ナイフだ。柄がない。全周に刃がついているように見える。どこを握ればよいのやら。

キャプション。月のピラミッド埋葬墓6出土。エキセントリックというらしい。




貝製のペンダント。


キャプション。月のピラミッド埋葬墓6出土。その2(テオティオワカン1)でアップした太陽のピラミッドから出土した小立像が身につけていたようなイメージか。
説明を読んでよく見ると人物が見えてくる。丸い耳飾りをつけている。
メキシコってリャマじゃなくてシカがいるのか。中米は南米と違う、これ大事。




ヒスイ輝石製の錐。


キャプション。月のピラミッド埋葬墓6出土。
生贄とか体を傷つける行為とか、そういう怖いもの見たさがなかったとはいえない。




小座像。緑色の石で出来ている。やっぱり頭になにか被っている。その2(テオティオワカン1)の小座像の被り物とよく似ている。


キャプション。月のピラミッド埋葬墓3出土。胡坐が高貴な人にだけ許されていたというのは初めて知る。




やたらとごっついアクセサリーセット。とても重そうだ。


別角度。いろいろな像がつけている耳飾りの本物なのか?中心の穴が大きいけれど、何か通したり詰めたりしたのだろうか?


キャプション。月のピラミッド埋葬墓5出土。生贄が身につけていたらしい。






   トーハク特別展『古代メキシコ』に行った。その4(テオティオワカン3) へつづく




 
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