北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない
「国道168号線」について。---------
“国道168号線”は、和歌山県新宮市から大阪府枚方市に至る一般国道(総延長188km)である。--------
起点の新宮市から熊野川町/宮井交差点まで/国道169号と重複し/田辺市や奈良県の最南端に位置する吉野郡十津川村を通行しながら北上する。五條市から大和高田市までは/国道24号/国道165号と重複し/奈良県北西部に当たる香芝市/生駒市を経由し/大阪府の北河内に入り/終点の枚方市に至る路線である。--------
紀伊半島の山間部を縦断するため/所々狭路があり/今も随所で改良工事が行われている。将来的には全線を高規格道路とする“五條新宮道路”として整備する計画がある。紀伊半島の海岸沿いに和歌山市から三重県伊勢までを繋ぐ道路と合わせると/船の錨(いかり)の形に似ているので/アンカーラインとも呼ばれている。---------
国道168号線は2級国道であったために/整備も進まなかった。
山間部だけでなく/奈良県北西部においても/片側2車線道路に整備されている区間は/半分程度に過ぎない。---------
此処/奈良県北中部の京阪神へ通うサラリーマン家族(100万人)の住む大規模団地を東西に横切る近鉄奈良線の高架を/国道168号線が潜(くぐ)る辺りは/僅かに高規格の1級国道の体を為している。電線を地中化したり/両側の歩道に花壇を設けたり/御影石の衝突防止柱を配したり/モデル地域ともなっている。--------
横断歩道の押しボタン信号を/押さなくても数刻待てば青信号に替わる処がある一方/押さないとずっと替わらない処もある。モデル地区だけあって/歩行者も試されているかの気がする。168号線は日本経済への貢献度は低いだろうけど/国道マニアには興味深いルートだと思うのである。