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ソニー 個人情報1億件以上が流出した(2011年4月27日・5月3日)

個人情報7700万件流出の可能性を発表 2011年4月27日
新たに個人情報2460万件の流出可能性を追加発表 2011年5月3日
両日の発表を合わせると流出した恐れのある情報件数は1億件以上となった。

2011年4月27日公表分
 ハッカーによる侵入: 2011年4月17日ー19日(時間は現地時間)
 4月19日(火) 侵入の確認 突然再起動
4月20日(水)午後 システムの停止
 4月22日(金) FBIへの通知
 4月27日(水) 発表
侵入されたもの
 プレイステーションネットワーク(PSN: PlaySation Network)
  2006年に開始されたネット経由ゲーム配信
 キュリオシティQriocity
  テレビ等に映画や音楽を配信するサービス
  2010年に欧米で2011年から日本でもサービス開始
流出した可能性があるもの
 会員の名前 住所 電子メールアドレス 生年月日 
 会員番号
 会員ID
 パスワード
 クレジット番号
クレジットカード之顧客情報1230万枚分も流出の恐れ
件数 全世界で最大7700万件(米国中心 アジアは900万件で大半は日本人) が流出した可能性がある
   過去最大規模の個人情報流出の恐れ これまでの最大は2005年に米国のカード決済システムへの
   不正アクセスによる約4000万件

批判 侵入を確認してから発表に1週間かかった点に批判が集中。この点でネットワーク通信サービス事業の直接の責任者である平井一夫 代表執行役副社長の責任は重大で免れないと思われる。発表を遅らせた点に関して、2011年秋発表のソニータブレットについての記者発表(4月26日)との関係が注目される。
   情報開示についてもソニーの会社のブログでは
             4月20日にoff line化
             4月21日に調査中の表示
             4月22日に侵入の事実 を順次公開していたとも
米国では情報の暗号化・保護に適切な措置を取っていなかったとの批判もある。
   ただしクレジットカードの暗証については暗号化されているとのこと(他方でクレジット会社との間で調査中とも伝えられる)。

2011年5月3日公表分
米子会社SOEへの不法侵入
流出した可能性のある個人情報件数2460万件分(2007年当時のクレジットカード情報1万2700人分含む)
侵入された日 2011年4月16日から17日
発見した日  2011年5月1日
可能性を発表 2011年5月2日
発表された日 2011年5月3日 
数値典拠 4gamer.net May 6, 2011

2011年5月5日 ストリンガー会長がブログを通じて初めて謝罪
2011年5月6日 2460万件すべての流出を確認
2011年5月17日 ストリンガー会長がNYで記者会見
(5月19日ゲームなどインターネット配信サービスを欧米地域で再開)
(5月28日配信サービスをアジアでも一部地域で再開)
(6月10日スペイン警察当局がハッカー3人をソニー不正侵入の疑いで3人を逮捕した)
(6月11日スペイン警察当局はソニー之事件に関与した証拠はなかったとして3人を釈放した)

影響 発表を遅らせた対応のまずさはソニーブランド失墜に直結の恐れがある。
   2番目の事件が5月になり発見された経緯については詳しい説明が必要である。
   発表の遅れについての説明がなされていない 
   今後も別の情報流出が表面化する可能性はないのか
   ネット事業停止のイメージ低下 顧客流出
   このような事態は 
   ソニーだけでなく日本ブランド全体への信頼を損なう恐れがある
   情報の流出と発表の遅延について責任の明確化が必要

   福島第一原発における炉心溶融事故(2011年3月11日) みずほ銀行におけるシステム障害(2011年3月15日) など不始末が連続している

originally appeared in April 29, 2011
corrected and reposted in May 7, 2011 and Nov.2, 2011

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