今日は、Johann Sebastian Bachのヴァイオリン協奏曲集。
バッハのヴァイオリン協奏曲には、ソロ・ヴァイオリンのための協奏曲が2曲、2艇のヴァイオリンのための協奏曲が1曲の計3曲が残されている。
いずれの作品もチェンバロ協奏曲として演奏されている。また、それ以外にもヴァイオリン協奏曲として演奏されている曲(たとえばチェンバロ協奏曲第1番)もある。
今日のCDでは、オーソドックスに3曲+ブランデンブルク協奏曲第5番の4曲が収録されている。ブランデンブルク協奏曲第5番が入っているあたりが珍しい。たいていはヴァイオリンとオーボエのための協奏曲のような気がするのだが…。
今回、ソリストを務めるのは、Daniel Hope。最近録音も多く、注目を浴びている若手ヴァイオリニストの1人で、ボーザール・トリオでヴァイオリンを弾いてます。
オケはヨーロッパ室内管弦楽団。2艇のヴァイオリンのための協奏曲でもう1艇を弾いているのは、オケのリーダーであるMarieke Blankenstijn。
この楽団は昨年、諏訪内晶子さんとも同曲を録音しており(そのときはブランデンブルクじゃなくてオーボエとヴァイオリンだった)、ヴァイオリンをウィーン・フィルの若きコンマスVolkhard Steude、オーボエをGrancois Leleuxが務めるという豪華な演奏だった。そのときの演奏でもストレートな表現ながらなかなかいい演奏だった。
で、今回のホープ盤。テンポは全体的に早めだ。この演奏でも表現は比較的ストレートで、実にさわやかな感じがある。でも、変にねっとりとバッハを演奏されるよりもよほど好感がもてる(ただし、リヒターなどはねっとりというよりも慟哭に近く、不快感はない。ただ疲れる…)。
また、ところどころに装飾音を加えるだけでなく、通奏低音にテオルボやチェンバロを入れたり、おまけにヴァイオリン協奏曲第2番と2艇のヴァイオリンのための協奏曲の2楽章では、チェンバロではなくオルガンを使ったりと工夫を凝らしている。
ただ、聞き手によっては先を急ぎすぎていて、せっかちな印象を受けるのもまた事実だろう。なので、ロマンティックなバッハを求める向きにはおすすめはしない。一方で、軽快さや颯爽とした若さを味わいたい人にはいいかもしれない。
でも、寒さが厳しくなるこの時期には少しあっさりかな…。
このCD、なんか季節を選ぶような気がしなくもない。この季節にもってこいだなと思う演奏ってあるけど、このCDはそこに位置づけられそう。
ちなみに、季節を選ぶ演奏として、Fazil Sayのピアノ版春の祭典(これは真夏に限る!)。ほかにも、シベリウスのヴァイオリン協奏曲の冒頭も冬にはいいけど、それ以上なのが、グラスのヴァイオリン協奏曲(これは真冬の雪が降るときに聞くと寒さが一層増す!)。
じゃあ、このバッハはいつか・・・それはきっと暖かくなってきた春先なんだろうな。また春になったころにでも聞いてみよう。
バッハのヴァイオリン協奏曲には、ソロ・ヴァイオリンのための協奏曲が2曲、2艇のヴァイオリンのための協奏曲が1曲の計3曲が残されている。
いずれの作品もチェンバロ協奏曲として演奏されている。また、それ以外にもヴァイオリン協奏曲として演奏されている曲(たとえばチェンバロ協奏曲第1番)もある。
今日のCDでは、オーソドックスに3曲+ブランデンブルク協奏曲第5番の4曲が収録されている。ブランデンブルク協奏曲第5番が入っているあたりが珍しい。たいていはヴァイオリンとオーボエのための協奏曲のような気がするのだが…。
今回、ソリストを務めるのは、Daniel Hope。最近録音も多く、注目を浴びている若手ヴァイオリニストの1人で、ボーザール・トリオでヴァイオリンを弾いてます。
オケはヨーロッパ室内管弦楽団。2艇のヴァイオリンのための協奏曲でもう1艇を弾いているのは、オケのリーダーであるMarieke Blankenstijn。
この楽団は昨年、諏訪内晶子さんとも同曲を録音しており(そのときはブランデンブルクじゃなくてオーボエとヴァイオリンだった)、ヴァイオリンをウィーン・フィルの若きコンマスVolkhard Steude、オーボエをGrancois Leleuxが務めるという豪華な演奏だった。そのときの演奏でもストレートな表現ながらなかなかいい演奏だった。
で、今回のホープ盤。テンポは全体的に早めだ。この演奏でも表現は比較的ストレートで、実にさわやかな感じがある。でも、変にねっとりとバッハを演奏されるよりもよほど好感がもてる(ただし、リヒターなどはねっとりというよりも慟哭に近く、不快感はない。ただ疲れる…)。
また、ところどころに装飾音を加えるだけでなく、通奏低音にテオルボやチェンバロを入れたり、おまけにヴァイオリン協奏曲第2番と2艇のヴァイオリンのための協奏曲の2楽章では、チェンバロではなくオルガンを使ったりと工夫を凝らしている。
ただ、聞き手によっては先を急ぎすぎていて、せっかちな印象を受けるのもまた事実だろう。なので、ロマンティックなバッハを求める向きにはおすすめはしない。一方で、軽快さや颯爽とした若さを味わいたい人にはいいかもしれない。
でも、寒さが厳しくなるこの時期には少しあっさりかな…。
このCD、なんか季節を選ぶような気がしなくもない。この季節にもってこいだなと思う演奏ってあるけど、このCDはそこに位置づけられそう。
ちなみに、季節を選ぶ演奏として、Fazil Sayのピアノ版春の祭典(これは真夏に限る!)。ほかにも、シベリウスのヴァイオリン協奏曲の冒頭も冬にはいいけど、それ以上なのが、グラスのヴァイオリン協奏曲(これは真冬の雪が降るときに聞くと寒さが一層増す!)。
じゃあ、このバッハはいつか・・・それはきっと暖かくなってきた春先なんだろうな。また春になったころにでも聞いてみよう。