道楽ねずみ

ドイツに関するものを中心に美術展,オペラ,映画等の趣味の世界を紹介します。

Love展(森美術館・六本木6丁目)

2013年08月20日 | 美術道楽
六本木の森美術館で開催中のLove展に行って参りました。六本木ヒルズ・森美術館の開館10周年記念ということです。

愛をテーマにした様々な作品が展示されています。まず展示空間に入りますと,ジェフ・クーンズ「聖なるハート」やロバート・インディアナ「ラブ」などの作品が出迎えてくれるので,現代のポップアートが中心の展覧会かと思いますが,必ずしもそうではありません。
「愛」にかかわるものなら何でもあれということで,昔の仏像,江戸時代の春画(実は初めて見ました。あまり芸術性は感じられませんというか,芸術性を期待するようなものではありません,)から現代アートまで時代も様々,地域も様々です。

作品はたくさんあるので,見方にもよりますが,私は自分の感性にあうものをよく見ていけばよいかと思いました。
私がいいと思いましたのは,ジョルジュ・キリコ「ヘクトールとアンドロマケの別れ」(大原美術館) ,ルネ・マグリット「恋人たち」,マルク・シャガール「町の上で、ヴィテブスク」,コンスタブル「ブリッジス家の人々」,ジョン・エヴァレット・ミレイ「声を聞かせて!」,デヴィッド・ホックニー「両親」といった作品です。ホックニーの作品は,絵の中にピエロ・デッラ・フランチェスカの「キリストの洗礼」の絵まで描かれています。

テレビ番組(ぶらぶら美術館)でも紹介されたアーデル・アービディーンの「愛を確実にする52の方法」は面白いですが,これも映像作品ではありますが,芸術作品というよりは本の中身のようです。また浅田政志の家族の写真もとても強烈です。
最後の方では,草間彌生の「愛が呼んでいる」という作品もあり,ここは撮影が可能でして,写真写りもいいことがあって人気でした。冒頭の写真も言うまでもなく,草間彌生の作品です。

Love展というテーマですし,また,展望台のチケットで森美術館は入場することができることがあり,カップルに人気の展覧会のようでした。普段あまり美術に関心のない若い方にも美術に関心をもってもらうという意味ではよい企画だったのではないかと思います。

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