3月から国立西洋美術館でラファエロ展を開催しています。
以前にフィレンツェのピッティ宮殿やドレスデンのアルテマイスター絵画館でラファエロの絵画を見たことがあり,今回日本でも見られるということで,随分と足繁く通いました。
大公の聖母の背景はもともとは青みがかった色で,構図も丸い背景になっていたそうですが,黒く塗りつぶされた現在の姿でも十分にいいと思います。
ゲオルギウスやセバスティアヌス,聖家族など,常に取り上げられるテーマの絵も,どれもキリスト教の教義を反映させるだけではない,いきいきとした姿で,なるほどこれがルネッサンスの本質なのかということを改めて認識させてくれます。
現法王の名前と同じ「アッシジのフランチェスコ」の絵も興味深く見ました。
それと,ラファエロが自分の絵を版画という形で世に広めていたことなどを知ったのも興味深かったです。
デューラーとは随分,著作権といったものへの考え方も違うのかなと思いました。
6月2日でおしまいですので,もう一度ラファエロ展に行けたらと思います。