道楽ねずみ

ドイツに関するものを中心に美術展,オペラ,映画等の趣味の世界を紹介します。

No Museum, No Life?―これからの美術館事典(東京国立近代美術館)

2015年06月24日 | 美術道楽

竹橋の国立近代美術館で開催中のNo Museum, No Life?―これからの美術館事典というタイトルの展覧会に行ってまいりました。

不思議な企画で、展示会場は、項目ごとに整理されているのですが、その項目はアルファベット順に並んでいます。例えば、architecture, archiveなどが項目として上がっています。いささか無理のある項目もありますが、各項目ごとにそれに合いそうな作品が並んでいます。項目の整理が少し変でも、作品がよければ楽しめます。

しかもうれしいことに写真撮影は基本的にオーケーです。

 

以下は私の印象に強く残った作品です。

 


トーマス・シュトゥルート《ルーヴル美術館4、パリ 1989

ルーブル美術館のテオドール・ジェリコー《メデュース号の筏》を見る観客を撮影した写真作品です。

 

 

 

フランシス・ベーコン《スフィンクス―ミュリエル・ベルチャーの肖像》

絵画を展示する際にガラス板で光を反射させて、見えにくくし、周りの景色を映り込ませるようにするのがベーコンの特徴です。

 

 

フランク・ステラ《グレー・スクランブルXII ダブル》

 

 

 

以下の3作品は、ロダンの《カレーの市民》のブロンズ像が置かれている場所、3箇所を撮影した写真作品です。うち一つは上野の国立西洋美術館です。バーゼル市立博物館の写真がなかったのは残念でした。

カンディーダ・へーファー《カレー市役所 II》

 

カンディーダ・へーファー《国立西洋美術館Ⅰ、東京》

 

カンディーダ・へーファー《パリ、ロダン美術館Ⅱ》

 

 

 

 

フォンタナ《空間概念 期待》

 

シュテファン・バルケンホール《裸体像(女)》

これは一木造りで、土台と同じ木から造られているということです。

 

 

ヌードの項目のコーナーです。

 

このほか傑作だったのは、各空間にはのぞき窓があり、そこから隣の空間を覗くことができるようになっているのですが、台に登ってその一つから見ると、隣の空間にいる若いお嬢さんと目が合いました。そのお嬢さんは、私の顔を見て大笑いです。何と失礼な人だろうと思っていたのですが、隣の空間に行き、唖然としました。ようやく事態が飲めこみました。そちら側から見ると、さっきの覗き窓は額縁になっているのです。つまり、その額縁の下方からオレンジ色のドイツのマウスのようなアニメ顏が突然ぬーっと姿を現したのですから、それは大爆笑になるでしょう。

この一番中央の額縁の中に下からこんな感じで登場しました。

 

 

自分が現代アート作品になってしまったようです。


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