道楽ねずみ

ドイツに関するものを中心に美術展,オペラ,映画等の趣味の世界を紹介します。

THEハプスブルク(国立新美術館・港区六本木7丁目)

2009年11月29日 | 美術道楽
六本木にある国立新美術館で開催中のTHEハプスブルクの展覧会に行ってきました。
最初はハプスブルク家の肖像画から始まりルドルフ2世やエリザベート皇后の肖像画などを見ました。と,ここまでは当然想定内でした。
しかし,そこから先のコレクションは予想以上のものがありました。ヨーロッパの美術館のようにイタリア絵画,ドイツ絵画,スペイン絵画,フランドル・オランダ絵画ときちんとコーナーまで分けられております。

イタリア絵画のコーナーにはラファエロの「若い男の肖像画」があるのですが,音声ガイドが付けられていません。それだけ充実していたということです。驚きました。ジョルジョーネの「矢を持った少年」,ティツィアーノの「聖母子と聖パウロ」,ティントレットの「キリストのむち打ち」,ヴェロネーゼの「ホロフェルネスの首を持つユーディット」など素晴らしい作品でした。

ドイツ絵画ではデューラーの「若いヴェネツィア女性の肖像」,クラナッハ(父)の「洗礼者ヨハネの首を持つサロメ」などがよかったです。

スペイン絵画ではエル・グレコ,ゴヤ,ベラスケス,ムリーリョといった巨匠,フランドル・オランダ絵画ではルーベンス,ヤン・ブリューゲル(父),ファン・ダイク,レンブラントといった巨匠の絵が展示されていました。もちろんベラスケスの絵の中には王女マルガリータの絵もありました。ルーベンスの「改悛のマグダラのマリアと姉マルタ」の絵は,マグダラのマリアの話とマルタとマリア(別のマリア)の話が二重になっているそうで,見ながら考え込んでしまいました。

展覧会の名前こそハプスブルクでしたが,これだけのコレクションを貸し出してくれた,ウィーン美術史美術館とハンガリー国立美術館(いずれも訪れたことのある美術館です。)に感謝です。

国立新美術館の敷地内

11月21日時点ですが,少し紅葉が進んでいました。

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