ブログ「風の谷」  再エネは原発体制を補完する新利権構造

原発事故は放射能による公害。追加被曝阻止⇒放射性廃棄物は拡散してはいけない⇒再エネは放射能拡散につながる⇒検証を!

試験焼却は、北九州市が広域処理を推し進めることを一般市民に受け入れさせるためのPR事業の一環です。

2012-06-01 | 震災瓦礫問題

「焼却がれきは安全」 北九州市の専門家検討会が了承

東日本大震災で発生した宮城県石巻市のがれき受け入れをめぐって、北九州市は31日、専門家らでつくる検討会を開催。試験焼却を行った結果、灰などの放射性物質濃度はいずれも市の目標値以下か不検出だったことが報告され、焼却の安全性を了承した。懸案だった安全性の問題が決着したことで、西日本初の震災がれき受け入れは実現へ向け大きく前進した。

 北橋健治市長は検討会終了後、「安全処理という大きな論点について、一定の評価をいただいた。ただ、風評被害対策に万全を期す必要がある。検討会での議論を精査し、最終的な方針を決めたい」と話した。

 検討会では市側が、日明(ひあがり)工場(小倉北区)と新門司工場(門司区)で試験焼却中に排ガスを浄化する「バグフィルター」に付着した「飛灰(ひばい)」の放射性物質濃度測定結果を報告。1キロ当たり19~30ベクレルで国の基準や市の目標値を大幅に下回っており、環境や健康に影響ないことが確認された。また、市はがれきを受け入れる場合の手順案を提示。石巻港から北九州港まで海上輸送を想定していることや、2014年3月末を受け入れ期限として、総量は最大約7万トンとなることを説明した。

 委員から異論は出ず、風評被害を防ぐため、市民に安全性を丁寧に説明するよう求める意見が上がった。

 北橋市長は風評被害対策を協議するため、6月1日夕に都内で細野豪志環境相と会談。6日にタウンミーティングを開いて市民と意見交換した上で、6月中にも受け入れの可否を判断する。

=2012/06/01付 西日本新聞朝刊=


試験焼却は、北九州市が広域処理を推し進めることを一般市民に受け入れさせるためのPR事業の一環です。

市民が選んだわけではない検討委員が安全性を了承しても、納得はできません。やらせそのものです。

中学生が授業でする模擬的なディベートだって、反対する人が根拠を示す機会は平等に与えられています。賛成派しか入っていない検討会が、安全という評価を下すことで、実害が生じてしまう恐れがあります。

風評被害ではないのです。なぜって、低線量被曝は、数年後に表れてくるものなのです。試験焼却の翌日に大きな病気になるわけではない。試験焼却の翌日に安全宣言などできないはずなのです。

7万トンも焼いたらどうなるのでしょうか。本焼却をしようと次に運んでくるがれきの汚染度が低いとは限らないのです。累積していくのです。

セシウムだけでなくさらに危険なストロンチウムなどの検査も北九州市はするつもりはありません。吸わせてしまってしらを切って逃げ切ろうという魂胆が見え見えなのです。

本焼却の道筋を作ってしまった山形県の方からコメントが届きました。

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抗議しました (山形)2012-05-30 01:11:50 西への避難を前提に山形に一時避難しています。


郷里でもあり、余りの行政の横暴さに、県庁や各市町村に電話しました。安全ですと繰り返すばかり。避難も控え、個人での限界を感じています。
本当に山形は、放射能について目をつぶり、山菜もあまり調べず野放し。今さえ良ければ、金さえ入れば、県民、避難者の命、健康なんてどうでもいいのでは?と思ってしまいます。
更に、汚染度が低い沿岸部、県北でも受け入れようとしています。住民も放射能に汚染されていることに向き合おうとする力が弱いように思います。保守的な県民性がまさに表れています。
残念ながら、県南は汚染されているようですし、ほとんど対策も取っていないようなので、健康被害は避けられないでしょう。
本当に自然豊かな食の宝庫だったのに…。
哀しい。
期待できないけれど、市議などにできるだけ、働きかけたいと思っています。
山形の酷い現状を取り上げてくださってありがとうございます。

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山形は、福島に近く、最も福島からの避難者が多い県です。それなのにがれきを燃やしたら、二次被曝になってしまう。被曝はたし算です。国民のこれ以上の無用な被曝を避ける方法を考えるのが国であり行政の仕事です。

http://logsoku.com/thread/uni.2ch.net/lifeline/1313172432/

https://twitter.com/#!/yamagata_mamore

やめてほしいと願う人たちの思いを踏みにじって、行政は焼却し続けているようです。さくらんぼや洋ナシおいしい果物がたくさんある農業県なのに・・・・

山形県では飛灰でセシウム合算 7800㏃/kg出ています。県のHPで小さい文字で示されているのでわかりにくいところにリンクしてあります。ネットができず新聞しか読まない人や、市からの広報しか読まない人にはたどり着けるはずもありません。命に係わる重要な焼却灰のデータがこそっとHPの片隅に置かれています。HPの目立つところには赤文字で結論だけ「安全宣言」!

下の表で赤で囲んだような強烈な汚染の焼却灰が出ています。しかも最終更新7月です。はじめは「100㏃/kg以下の安全な瓦礫」「絆」と言って、本焼却の道筋をつけたらこうなるということです。

後は野となれ山となれ状態です。

http://www.pref.yamagata.jp/ou/kankyoenergy/050010/waste/syoukyakubai.html 

 

 

 

小野先生のブログをご覧ください。   ←http://onodekita.sblo.jp/article/56135746.html

市は試験焼却後のあやしげなアンケート調査などでしっかり世論操作もしているようですね。私たちが求めているのは、私たちへの丁寧な上からの説明ではない。私たちが求めているのは市長や担当者の学習です。担当者に、環境省からの情報をうのみにせず調べてほしいのです。バグフィルターのこと放射性物質の危険性のこと。低線量被曝のこと。判断材料を提示しているのに見ようとしない態度は、もはやファシズムなんです。私も北橋市長にツイッターで意見を言いました。

本焼却はやめてください。

理由はたくさんありますが、風下の山口県民として、生き物の視点で2つ言わせていただきます。

角島や、見島には微小貝が生息していて、生物多様性の宝庫です。
ユリヤガイという珍しい貝を探したことがあります。http://www.minato-yamaguchi.co.jp/yama/news/digest/2012/0219/5p.html
海の汚れに一番敏感な微小貝。こういう生き物が指標となるのです。
響灘を汚すと山口の沿岸にも影響が出てくると思います。
親子で安心して海水浴が楽しめる山口県であってほしいのです。

まだあります、秋吉台です。世界的にも有名なカルスト台地。その地下水系は2005年にラムサール条約に登録されました
カルスト台地に放射性物質が降り注げば、ドリーネに入り地下水系へ流れていき濃縮します。鍾乳洞は目の退化した希少な洞窟性生物やこうもりなどがたくさん住んでいる生物多様性の宝庫です。ここを汚せば取り返しがつかなくなると思います。

山口の自然は豊かです。当たり前に存在しているのではないです。汚さないようにしなければ、保てないです。

これ以上、隣県から人為的に放射性物質を降らせないでください。

 



7 コメント

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Unknown (ぱんだ)
2012-06-02 18:07:36
空気が悪くて私自身、今週ノド痛い!から始まり、しつこい咳が始まりつらいです。喘息治療薬を離脱して一年経ち落ち着いていた子どもも調子が悪く、先週末からヒューヒューゼロゼロに(涙)周囲の喘息持ちの皆さんも調子悪いと嘆いてます。

放射性物質は焼却しても減ることは無いってこと、どうして無視しちゃうのでしょうか。
安心して山口で生活したい、北九州の焼却で死にたくないです。
ぱんださん (oldblue)
2012-06-02 19:08:41
矢ケ崎克馬名誉教授が「微量とはいえ、もともとアレルギー症状がある人は花粉の放射性セシウムの放射線が加わることで、健康への影響が大きくなる可能性がある。」と、花粉の時期に言われてましたよね。がれきの試験焼却は、人為的な放射能拡散です。煙突から花粉をまき散らすのと同じことです。「毒の花粉」と言ってもいいでしょう。喘息のお子さんを持つ方の気持ちわかります。子供がゼロゼロいってないかどうか黙って耳を大きくして聞いているのがお母さんです。もうこれ以上の空気の汚染は許せないと思います。本焼却を止めるためにがんばりましょう。

大分県で高い放射線量が出ました (nakamura)
2012-06-03 16:13:10
宇部の人間ですが、今は日田にいます。

日田は北九州市の南60kmで、5月27日から放射線を計測したところ、0.3μSv/h を超える数値が出ました。

http://netpia.web.fc2.com/radiation.htm

盆地も心配ですが、宇部は近い上に西にあるので、もっと心配しています。がんばって下さい。
朗報です (Unknown)
2012-06-03 21:42:28
ご存知かとは思いますが念の為。

「瓦礫をいかす森の長城プロジェクト」細川元首相が理事で、瓦礫を地元で利用しようというプロジェクトです。
Unknown (ぱわふる)
2012-06-05 19:50:44
東京から命からがら山口県に移住してきて、綺麗な空気にほっとしていました。

まさか北九州市から放射能汚染が来るとは予想もしていませんでした。

もう山口の野菜や魚も安心して食べられなくなります。

それをすべて北九州市は補償してくれるのでしょうか?

私は金属アレルギー持ちで、症状がひどいので移住してきたのですが、北九州市の瓦礫焼却によって、体調がこれ以上悪化したら、北九州市はきちんと賠償してくれるのでしょうね!(怒)

九州はもともと故郷でしたが、もう食べ物も水も一切買いません。観光にも行きません。怖くて行けません。
広域処理反対 (おかぽん)
2012-06-07 11:18:12
がれきはその場で閉じ込め処理するのがベスト。拡散するなんて、もってのほか。
北九州市は、そんなことをしてまで金が欲しいのか!!
被災地の自立妨害を絆という名の下に行ってはいけない。
まだ間に合う (レインボー正)
2012-06-08 11:36:52
「燃やしてからでは、もう遅い」という意味では試験焼却されたことは無念だが、本焼却を阻止すれば、リスクは増えない。
これ以上、リスクは増やすまい。
まだ間に合う、本焼却阻止を叫ぼう!!

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