研究用原子炉で汚染水漏れ 大洗町
http://www.news24.jp/articles/2014/09/12/07259009.html# 日テレNEWS < 2014年9月12日 7:42 >
11日午後、茨城・大洗町にある日本原子力研究開発機構の研究用原子炉の施設で、微量な放射性物質を含んだ汚染水が床に漏れているのが見つかった。
原子力機構によると、これまでのところ被ばくした人はおらず、外部の環境への影響もないという。原子力機構は原因を調べている。
この報道の仕方がおかしいと思います。いきなりアナウンサーの第一声が「環境への影響はないということです」。
主語もなく、いきなり言い出す報じ方。市民が抱くであろう懸念を、局が強く打ち消したいのがわかります。
画面上の文字やアナウンサーの喋りも含めて、福島原発事故後は、さらにそういうわざとらしいまでの「懸念打ち消し」のニュース映像が流れていると感じます。
大洗には研究炉が3施設あるのに、どの研究炉か言わないのもどうかと思います。 打ち消しを強く言えば言うほど逆に変だなと思うし、調べようかとも思います。
日本には原発以外の研究炉がたくさんあり、その全てで放射能漏れの危険が有ることは事実です。
今回、汚染水が漏れたのは、ニュースでは、どの原子炉かまでは伝えていませんでしたが、大洗研究開発センターの材料試験炉 JMTRです。 ⇒ http://new-jmtr.jaea.go.jp/
プレスリリース 平成26年9月11日 独立行政法人 日本原子力研究開発機構 大洗研究開発センター
材料試験炉(JMTR)第3排水系貯槽(Ⅱ)建屋内の水たまりについて
添付資料
図1 大洗研究開発センター施設配置図
図2 JMTR施設配置図
図3 第3排水系貯槽(Ⅱ)平面図
図4 第3排水系貯槽(Ⅱ)写真
参考資料1 材料試験炉(JMTR)の概要
コバルト60、トリチウムに汚染された水が、1階の床に溜まっているわけです。
JMTRのパンフレットより http://new-jmtr.jaea.go.jp/pamphlet.pdf
材料試験炉JMTRは、発電用原子炉などで使用する燃料や材料を中性子で照射し、それらの耐久性や適性を実際に試験する、いわば「原子炉を作るための原子炉」として建設され、昭和43年3月に初めて臨界に達しました。
現在は、熱出力5万キロワットで約30日間の連続運転を行っています。これを1サイクルとし、年間約7サイクルの運転を行っています。
この原子炉は、短時間で照射試験を行うことができるように、発電用原子炉よりも多くの中性子を発生する設計になっています。この中性子を利用して原子炉用燃料や材料の各種試料の照射のほか、ラジオアイソトープ(RI)の製造、核融合炉開発のための材料の照射試験などにも使われています。
原子炉から取り出された試料は、ホットラボ(高放射性物質取扱施設)に送られ、照射試験が行われます。ホットラボ建家は原子炉建家とカナル(水路)で結ばれており、カナル水の放射線遮へい効果により、照射試料を遮へい容器に入れることなく、水中を通して効率的かつ安全に移送することができます。
「環境への影響はない」と言い切れるのでしょうか?
この66リットルの放射能汚染水はどうするのでしょうか?
と、ここまでブログを書いていたら、続報がありました。
研究用原子炉施設で汚染水漏れ 大洗町
11日、茨城県大洗町にある日本原子力研究開発機構の施設で、微量の放射性物質を含んだ汚染水が漏れているのが見つかった。これまでのところ、被ばくした人はいないという。
原子力機構によると、11日午前10時過ぎ、大洗町の原子力機構大洗研究開発センターにある研究炉「JMTR」の冷却水を浄化する処理施設の建物で、床に水たまりがあるのが見つかった。水の量は66リットルとみられ、この中から微量の放射性物質が検出されたという。
これまでのところ、被ばくした人はおらず、外部の環境への影響もないという。原子力機構が原因を調べている。
第3排水系貯槽が、冷却水を浄化する処理施設ということ。だとしたら水は相当汚染されているということで「微量」の汚染と言えるのでしょうか?
第一報よりも「被ばく者なし」を強調してますね。この漏れた汚染水を片付ける作業者が被曝することは明らかなのに・・・・・
被曝の症状は、後から出てくるものなのに、「被ばく者なし」と言い切ること自体がもうおかしいのです。
NHKニュースの動画では 東電と同じ防護服、全面マスク、手袋を着用して、床の汚染水を雑巾で拭いていました。この雑巾はビニール袋に入れられて、当面ドラム缶に低レベル放射性廃棄物として保管されるのだと思います。
研究用原子炉で微量放射性物質
http://www3.nhk.or.jp/lnews/mito/1076759601.html?t=1410498946640
茨城県大洗町にある日本原子力研究開発機構の研究用の原子炉付近の建屋内から水たまりが見つかり、原子力機構が調べたところ、微量の放射性物質が見つかりました。
これまでところ被ばくした人はおらず、外部の環境への影響もないということです。
原子力機構によりますと、11日午前10時20分ごろ、大洗町の原子力機構大洗研究開発センターにある、研究用の原子炉「JMTR」に隣接する「排水系貯槽建屋」と呼ばれる原子炉を冷却する際に使用した樹脂を貯蔵する建屋内の床に水たまりができているのが見つかりました。
水たまりは、建屋内に大小6か所見つかり、水の量はおよそ66リットルと推定され、この中から微量の放射性物質が見つかったということです。
原子力機構によりますとこれまでところ被ばくした人はおらず、外部の環境への影響もないということで、原子力機構が原因を調べています。
「JMTR」は一般の原子力発電所で使う燃料や材料が、炉心に入れて中性子をあびることによってどのように変化するかなどを本格的に研究できる国内唯一の原子炉で、現在は定期検査中のため原子炉は停止しています。
日本原子力研究開発機構大洗研究開発センター、原子炉第1課の坪井一明課長代理は「このような水たまりが見つかりたいへん申し訳ない。しっかりと原因を調査し、報告したい」と話していました。
09月11日 22時33分