中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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歩いて巡る甲州道中四十四次(第8回);第3日目(1);早朝の諏訪湖畔

2014年05月22日 04時04分09秒 | 甲州道中四十五宿

                                  <諏訪湖畔公園

   歩いて巡る甲州道中四十四次(第8回);第3
日目(1);早朝の諏訪湖畔
          
   (五十三次洛遊会)
         2014年4月18日(金)~20日(日)

第3日目;2014年4月19日(日) 


<ルート地図>

■第3日目全体図


■諏訪湖畔公園


<諏訪湖畔公園散策>

■早朝の上諏訪
 昨夜は夜中に何回も目が覚めてしまう.最初に目が覚めたのは22時30分,
 “おや,まだ今日の内か…”
と自分でもビックリする.
 続いて1時30分に,また,目が覚めてしまう.もう一度無理矢理睡る.
 4時頃,また目が覚める,
 “もう良いだろう…起きてしまおう.”
 いよいよ3日目の朝を迎える.
 例によって,良く眠れたような眠れなかったような中途半端な気分のままだ.外はまだ真っ暗,雨が心配だったが,どうやら今日も天気は何とか持ちそうである.
 ホテルの窓から上諏訪の街を眺める.上諏訪は坂の街だということが良く分かる.窓ガラス越しに写真を撮っているので,画像はボンヤリしているが,坂道沿いの桜並木が満開である.
 エアコンの電源はオフにしたまま寝ていたので,朝は一寸寒い.
 身体が冷えていて,ちょっと強張った感じがする.省エネのため朝風呂にでも入るのは勿体ないなと思ったが,どうしても身体を温めたかったので,朝風呂に入る.少し長風呂をしている内に,スッキリ眼が醒めて気分爽快になる.
 まだ,朝食の時間には少し時間がある.では,折角だから朝の時間を利用して諏訪湖畔でも散歩してみようかという気分になる.

<早朝の諏訪市街を眺める>

■桜が満開
 5時20分頃,ホテルから歩き出す.軽く諏訪湖畔を散歩する積もりである.
 外はかなり寒いが,まあ,いいやで軽装のまま.ホテル前の道路を横切って.片倉館と美術館が並ぶ公園に入る.
 振り返ると,満開の桜の向こうに宿泊中のホテルルートイン上諏訪の建物が見えている.

<桜が満開のルートインホテル前>

■片倉館と美術館
 駐車場を抜けて片倉館と美術館が並ぶ場所を通過する.両館とも,まだ朝が早いため閉館している.両館の展示物などに多少の興味はあるが,まあ仕方がない.
 美術館の脇を通過してから,湖岸通りを横断する.

<片倉館と美術館>

■野外ステージ
 諏訪湖畔に出る.湖面から少し冷たい風が吹いている.
 目の前に小高い所がある.何気なしに階段を登ってみる.どうやら野外ステージのようである.小高い所に立つと,目の前に諏訪湖が広がっているのが良く見える.
 野外ステージの周辺はどうやら広い公園になっているようである.湖の対岸にある街並みは岡谷市だろうか.
 “機会があったら,諏訪湖の廻りを歩いて一周してみたいな…”
と思いながら小高い丘を降りる.
 “さてどっちへ向いて歩こうか…”
 どうせ私には土地勘がないので,どっちでも良いが,足の赴くまま諏訪湖に向かって右手の方へ歩き始める.

<野外ステージから南へ向かう>

■諏訪湖の湖畔
 遊歩道に沿って歩くと諏訪湖の湖畔に近付く.目の前には小さな島が二つ見えている.その向こうに山並みが連なっているのが見えるが,一体何処の山なのだろう.地図を持参せずに散歩しているので良く分からないが,嵩ボッチ,それとも和田峠辺りかな.
 “まあ,どっちでもいいや…”
 湖畔沿いの道をそのまま歩き続ける.
 歩きながら,家内と一緒に旅をしたスイスのレマン湖のことを連想する.あのときはローザンヌで家内が急病になり,四苦八苦したな…そんな昔のことを連想して,思わず苦笑する.それももう10数年前のことである.

<諏訪湖の湖畔を歩く>

■優雅な遊覧船
 やがて遊覧船乗り場に到着する.
 白鳥なのか,それともアヒルなのか,私にはどちらか良く分からないが,鳥の格好をした大小の遊覧船が沢山停泊している.

<諏訪湖の遊覧船>

<D51の展示>

■格好良い蒸気機関車
 石彫公園を抜けると,蒸気機関車が見える.昔鉄道マニアだった私は,吸いよされるようにして,蒸気機関車に近付く.
 “おっ…! スゲ~ぇ…
51じゃないの!”
 D51は,私が中学生の頃のあこがれの機関車である.
 このブログでも何回か記述しているが,私は旧制中学から新制高校までの6年間,小諸から上田まで汽車通学をしていた.その頃,信越本線で客車を引っ張っていた機関車がD50(デゴマル)あるいはD51(デゴイチ)だった.
 とにかく懐かしい.

 
<展示されている蒸気機関車D51>

■憧れの運転席
 蒸気機関車の運転席に登って見る.幼少の頃の憧れの場所である.この機関車はもう長いこと使われていないので油の匂いは全くないのが残念だ.でも,この機関車の往時の活躍が忍ばれる.
 どこがどうなっているのか私には分からないが,沢山のバルブや計器類が頼もしい.これらの計器類を眺めながらバルブを操作していたんだろう.今のITと違って,計器類やバルブのつながり先がこの眼で見えるのが嬉しい.この運転席を眺めていると,現実世界だけだったつい数十年前のことが妙に懐かしくなる.
 多分,機関車の運転手は,石炭の匂い,機関車の震動,釜の音や炎の色,蒸気の排気音など色々な具体的な情報を直接機関車から受けながら運転していたに違いない.
 この運転席を見ていると,現在のように現実世界とバーチャルな世界がこんがらかったヘンテコな時代では得難くなった直裁的で分かりやすい世界の象徴のような気がしてくる.


<機関車の運転室>

■運転手席に座る
 運転手席に座ってみる.まるで子どもみたいだなと思いながら…
 目の前にある計器は,速度計と圧力計だろうか.座席は想像以上に狭い.窓から前方を見ると視界の半分が蒸気機関車で,前方の線路は僅かしか見えていない.進行方向右手に何か障害物があったとしても,殆ど分からないなと思う.
 次いで反対側の助手席にも座ってみる.今度は左側が殆ど見えない.それに両方の窓から同時に前方を見ても近くの線路は死角になって全く見えない.
 もし機関車直前の様子を見る機械を作るとしたら…
 蒸気機関車全盛時代にはエレクトロニクスは未発達.多分,リンドバークが大西洋横断の時に,前方を見るために光学式の装置(ヘリスコープって言ったかな?)を装着したと聞いている(不確かなことだが…).
 “もし光学式の前方監視装置を蒸気機関車に付けたらどうなるんだろう…”
 私は,こんなどうでもいいつまんないことに思いを巡らす.多分,昔の潜望鏡のように鏡とレンズを組み合わせた巨大な筒のようなものが,機関車の前方から運転席まで,のたうつように取り付けられるんだろうな…でも,そんな不格好な蒸気機関車など見たくないな…
 
<運転手席>                                     <助手席>

■炭水車と腕木式信号機
 運転席の後ろに炭水車がある.
 戦争末期から敗戦直後の汽車通学は楽ではなかった.どうしても乗り切れないときは炭水車の上や,蒸気機関車の前にしがみついて乗っていた.今時の父兄なら自分の子がそんな危険な通学をしていると知ったら,即座に学校を止めさせるだろな…
 炭水車の上から,運転席を見下ろしながら通学したこともしばしばだった.そんなとき,この石炭取り出し口(正式に何と言うんだろう?)から,絶え間なく石炭を釜に投入する助手の姿を見ていた.子供心にも大変な仕事だなと思っていた.助手が石炭を釜に注入する瞬間,釜の蓋を開ける.その瞬間,石炭が赤々と燃える釜の中が見える.その炎の色に感激していた.
 そんな茫洋の昔を回想しながら蒸気機関車にお別れする.
 狭軌機関車の近くに腕木式信号機(正式な名称かどうか分からない)が展示されている.これも懐かしい.手動の転轍機が倒されると線路が開かれる.そしてこの信号機がガタンと下を向く.青信号だ.
 腕木式信号機を見ていると,ホームで格好良くタブレットの受け渡しをしている駅員さんの姿が瞼に浮かぶ.
 
<炭水車の石炭取出口>                           <腕木式信号機>

<ホテルの朝>

■甲斐甲斐しく働く従業員
 6時15分頃,一旦,ホテルの自室に戻る.そして,身支度を調えて,すぐに1階のホテルロビーに戻る.
 6時30分から朝食である.
 朝食はバイキング方式.2人の中年女性従業員が,頭を低くして,実に甲斐甲斐しく働いている.従業員が一生懸命働いている姿に感激する.
 私たち以外にも沢山の宿泊客が席に混じって座る.

<ホテルのレストラン>

■私の朝食
 下の写真が私の朝食である.
 私は,カロリーなどには無頓着な方なので,この朝食が栄養的にバランスが取れているかどうか見当は付かないが,まあ脂っこくもないし,それほど高カロリーでもなさそうだと思っている.動物性タンパク質もシャケ1切れ食べれば良いだろう.それにベタベタ系の納豆もあるし…ちょっと塩気が多いかな?
 …というわけで,美味しく朝食を頂戴する.
 7時頃,朝食を終えて,また自室に戻る.
 今朝は,7時30分にホテルロビーに集合して,中央本線の電車で,2日目の終点茅野駅まで戻る予定である.

<私の朝食>

                                            (つづく)
「甲州道中」の前回の記事
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「甲州道中」の次回の記事
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