中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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ご常連と初登山・新春の丹沢:塔ノ岳(今年1回目)

2012年01月05日 04時37分29秒 | 丹沢の山旅

                             <大倉の日の出>

     ご常連と初登山・新春の丹沢:塔ノ岳(今年1回目)
         (常連の皆さんに同行)
        2012年1月4日(水
 晴(雲が多い)

■初出勤は塔ノ岳
 今日は世間様では仕事始め.
 サンデー毎日氏のFHの仕事始めは例年丹沢塔ノ岳詣でである.昨年(2011年)も1月4日に塔ノ岳に登った.
 正月ももう今日は4日である.晦日から昨日までの毎日は,年賀状のやりくりと孫達のてんやわんやで明け暮れた.速いような,遅いような毎日であった.
 この時期,いくら山好きの私でも真っ暗で寒い早朝は,山へ出掛けるかやめるかで,しばし迷ってから,やっと決心して出掛けるの常だが,初出勤(初登山)は1月4日と決めていると,何の躊躇もなく出掛ける気になるから不思議である.
 「昨日より,いくらか暖かいかな・・・」
そう思いながら,近くの駅へ向かう.
 昨日頂戴したシュタインさんのメールを拝見すると,今日は案外沢山のご常連とご一緒できるようである.これもまた楽しみである.

■死ぬほど苦しい猛ダッシュ
 小田原駅で,東海道本線から小田急線への乗換時間はたった3分.今年初の猛ダッシュ.心臓が飛び出してしまうのではないかと心配するほどシンドイ思いをして,6時24分発新宿行急行電車に滑り込む.
 電車が走り出してからも,数分の間,ハアハアが収まらない.心の中では,何時も,
 「こんな無理をしていたら,イカンな・・・」
と思いながらも,この電車に間に合うと,ホッとする.
 でも,いつの日にか,渋沢発大倉行の1番バスにはこだわらずに2番バスに乗るようにしなければダメだなと思っている.
 1番バスは数名の立ち席が出る程度の混雑である.平日にしては登山客が多い.
 韋駄天のTさん,三角髭のTさん,U村さん,ジャイアンさん,シュタインさん,ブルートリーさん,ホッシーさんなどお歴々も沢山乗車しておられる.

■素晴らしい日の出
 6時59分,バスが大倉に到着する.
 朝靄の中,ちょうど日の出を迎える.大きな太陽が雲の中をかき分けるようにして昇ってくる.感動の瞬間である.
 もちろん,デジカメを構えて何枚かの写真を撮る.

<大倉バス停で日の出を拝む>

■ご常連のリズムに付いて行けない
 何時もより大分急いで,登山の支度をする.何時もならば歩き出す前に軽くストレッチをするが,今日は,省略.そして,何時もより5分ほど早く,ご常連の皆様と一緒に大倉を出発する.
 出だしが例によってかなり速い速度である.この速い速度に付いていくのは私には無理.
 「後から行きます・・」
で一番後ろからユックリ登る.それでもいくらか自分のペースが乱れ気味である.
 少し呼吸を乱しながら,7時12分に登山口を通過する.呼吸が乱れているにもかかわらず.何時もより1分余計に時間が掛かっている.
 「これはマズイ・・・!」
 私はさらに歩行速度を落とす,程なくリズムが正常に戻り,7時16分,克董窯を通過する.登山口から克董窯までの所要時間は4分.これなら自分のリズムである.ところが前方集団の歩行速度が遅くなり始めている.丹沢ベースを通過する頃には,余裕を持って集団の後について歩けるようになる.
 観音茶屋を過ぎた頃,多少,体力に余裕ができはじめたので,平坦なところは先に行かせて貰う.
 7時42分,雑事場ノ平を通過する.私たちより少し先を歩いていた三角髭のTさんがベンチで衣服調整をされている.

■見晴茶屋
 7時44分,見晴茶屋に到着する.
 今日は少し靄が掛かっていて,先日見たときほどの輝きはないが,それでもススキの向こうに光る相模湾が見下ろせる.素晴らしい展望である.
 ここで,ジャイアンさん,韋駄天のTさん,シュタインさんのお三方が揃っているところを写真に撮らせて貰う.

<見晴山荘空の眺望>


<見晴山荘前の三役揃い踏み>

■とにかくマイペースで行こう
 見晴茶屋を過ぎて最初の急坂にさしかかる.
 私はマイペースを崩したくなかったので,そのままマイスピードで登り続ける.ふと気がつくと,ご常連の皆さんと少し間が開き始めるが,どうせ急坂で追い付かれるに決まっているし,何よりもマイペースを崩したくなかったので,そのまま先に行かせてもらう.
 「オマエは集団行動ができないのか・・・登山スクールで何を習ってきたんだ・・」
ともう一人の私が,私を責め立てる.
 もう一人の私が言っているのが正しい.一人だけ飛び出すのは,最もしてはいけないことだとは良く承知している.でも,塔ノ岳は,結局個人山行.たまたま知り合いの方々と前後して登っているんだと割り切ろう.私は多少後ろめたい気持ちはあるが,
 「とにかくマイペースで登ろう.皆さんの前になろうが,後ろになろうが,それはどうでも良いことだ・・」
と割り切って先に進む.

<見晴茶屋の急坂;ホッシーさんの後ろ姿が見える>

■堀山の尾根からの富士山
 堀山の家手前の急坂で,私の先を歩いていたAさんの前に出させて頂く.そのまま急坂を登って,8時12分に駒止茶屋を通過する.歩き出してから1時間06分経過している.つい2~3年前までは,常に1時間を切っていたのに,やっぱり最近は加齢のためか,ノソノソ歩きになっている.でも,まあ,仕方がないな~ぁ・・・
 堀山の尾根にさしかかる.気温2℃.今日は風もなく実に快適.このところ晴れの日が続いているためか,幾分靄が掛かっているが,それでも富士山がとても良く見えている.ここで,暫時,写真タイム.
 足許は霜がカチカチに凍結している.

<堀山の尾根からの富士山>

■楽しい登り坂
 9時10分,堀山の家を通過する.小草平から富士山が相変わらず良く見えている.ここでも数枚の写真を撮る.
 ここから,戸沢分岐までは,全くの一人旅.
 私の前後には登山者の姿は全く見えない.マイペースで,いろいろと考え事をしながら,なかば自動運転のマネキンのように登り続ける.一番楽しいときでもある.
 “今年もどこか外国の山へ行きたいな・・・何処へ行こうかな”
 ”もう2~3枚,水彩画を仕上げたいな.どこの絵を画こうかな”
 “今年も北か南のアルプスのどこかへ行きたいな・・何処へ行こうか”
 ”自分の部屋の模様替えをして,アトリエ風にしたいな”
 “そろそろ単行本を出版したいな・・・どんなテーマにしたら売れる本になるだろうか”
等々,実に色々なことを,一度に並行して考えながら,トボトボと登り続ける.
 萱場平手前で,上から凄い勢いで下山してくるY沢さんとすれ違う.
 8時47分,萱場平を通過する.ベンチで1人の方が休憩を取っている.軽く会釈をして通過する.

<萱場平>

■花立山荘
 花立山荘までの急坂を登るのが実に楽しい.
 階段道を過ぎると露岩帯に入る.この辺りが大倉尾根のヘソだと私は勝手に思っている.浮き石が沢山あるので,少々歩きずらいが,一歩一歩登っていく感覚が実に良い.それに高度が増すにつれて,相模湾がとても良く見えるようになる.これがまた実に楽しい.
 後7分坂にさしかかる.今日は天気が良いので,何分かかろうが構わない.風景を楽しみながら登り続ける.
 もう少しで花立山荘に到着する頃,下山してくるN村弟さんとすれ違う.
 「おや,今日は随分速いですね・・・」
とN村さんが言う.
 ”あれ,そうかな・・”
私は一瞬戸惑う.いつもこの坂道ですれ違っているのに・・・そういえば,前回は,ご常連と一緒だったから,もう少し下ですれ違ったっけ・・・と,12月30日の登山のことをすぐに思い出すが,私は返答に窮して,
 「何時もと同じようですが・・・」
と訳の分からない返事をしてしまう.
 序でに,N村さんの後ろ姿を写真に撮らせて貰う.
 「この間,(ブログに)私の顔が写っていましたよ・・」
 瞬間,私は
 “しまった・・”
と青ざめる.
 あの日は,ご一緒した全員に,写真をブログに載せると宣言していたが,N村さんもご一緒と勘違いしていた.N村さんは
 “(顔写真を)掲載しても構いませんよ」
とご厚意で言っていただいたが,帰宅後早速顔写真は消去しようと思う.
(注)すでにブログから消去済み.
 9時10分,花立山荘に到着する.相変わらず富士山が良く見えている.また,ここでも写真タイム.大倉を歩き出してから2時間04分経過している.できれば花立山荘までマイペースで登って2時間を切るぐらいの速度で登れるようになりたいものである.

■花立山
 9時18分,花立山に到着する.毎度のことだが,ここでも写真タイム.富士山から南アルプス,丹沢の尾根の見事なパノラマの写真を何枚も撮る.
 足許には粉雪が残っている.
 上の方からサングラスを掛けた女性が軽快な足取りで下ってくる.サングラスを取りながら,
 「あらFHさん・・・新年おめでとうございます」
と私に挨拶する.ご常連のI女史である.相変わらず健脚,軽快.
 「今日,ご常連で軽く懇親会しましょう・・・って,言っていますよ」
 「今日は用事があるので,先に失礼します・・」
とのこと.

<ご常連のIさんが下る>


<花立山からの富士山と南アルプス>

■塔ノ岳山頂
 9時24分,金冷シを通過する.相変わらず写真を撮りながら,マイペースで登り続ける.
 山頂直下の最後の階段に差し掛かったときに,後ろに人の気配を感じる.
 振り返ると韋駄天のTさんと三角髭のTさんが居られる.お二人ともご常連の集団から抜け出してこられた.
 韋駄天のTさんが,
 「この間の(1700回登頂の)横断幕,堀山の家で皆さんにサインして貰いましたよ.そうしたら,空いているスペースがサインでビッシリ埋まりましたよ・・私の宝物です」
と言う.こんな話を伺うと,私も無性に嬉しくなる.
 もうここまで登っていれば山頂に着いたのと同じである.後は惰性で登って,9時38分に塔ノ岳山頂に到着する.大倉からの所要時間は2時間32分.30分をちょっと2分ばかりオーバーしたが,初登頂としては,まあ,こんなところか.山頂の気温は尊仏山荘の温度計でマイナス5℃.
 山頂は弱いながらも冷たい風が吹いている,寒い.その辺りの写真を撮るのもそこそこにして,尊仏山荘に入る.

■尊仏山荘
 今日の小屋番はW林さん.300円也のお茶を所望する.
 F田さん達,先着組の常連客が居られる.私たちが到着すると,小屋はさらに賑やかになる.急に客が到着したので,W林さんも忙しそうである.
 私たちが到着してから,6~7分後に,シュタインさんご一行がドヤドヤと到着する.尊仏山荘は満席.皆さんから食べ物の差し入れを頂戴する.
 ご常連さんとの話は実に楽しい.その内に,私の登山のことが話題になる.
 「要するに『無理はしない』ということですよ.ハアハアなったり,したたり落ちるほどの汗は絶対にかかない程度の速度で登ることです.何時も無理をしないでマイペースって言うことでしょう」
 「汗をかかないで登るって・・・」
 「いえ,汗をかかないって言っても・・・夏はジッとしていても汗をかきますので・・・そりゃ~無理ですよ.でも,ダラダラと汗をかいたら,私の場合は長持ちしません.だから,汗ばむ程度の速さでしか登らないんです.つまり“dQ/dt=一定”で歩くってことですよ.」
 「技術屋さんの話はややこしですね・・」
 ご常連と話している内に,ネコのミー君とのご対面を忘れてしまう.

■沢山の知人とすれ違いながら下る
 下山前に,山頂で集合写真を撮る.私のカメラではないので,ここで紹介するわけにはいかない.写真を撮る間の寒いのって・・・さすがにマイナス5℃である.
 10時14分,山頂から下りはじめる.
 入れ替わりに,山旅スクール6期のN島女史が山頂に到着する.韋駄天のTさんも,N嶋さんのことをご存じのようである.
 かなり速い速度で下り続ける.何となく忙しない.
 10時32分,花立山荘を通過する.先頭との距離が20メートルほど空いてしまう.私は付いていくのを諦める.後7分坂を3分の1ほど下ったところで,顔見知りのご常連X氏とすれ違う.X氏が,
 「さきほど,数名の常連が凄い勢いで下っていきましたよ・・・韋駄天のTさんは,もう今年になってから何回も登っておられるでしょうかね・・」
と私に話しかける.暫くの間,立ち話.
 「大倉で軽く懇親会を開くって言っていますよ・・立ち寄りませんか?」
 「夕方寒くなるでしょう・・今日は遠慮しますよ・・」
 もう,常連の方々の姿はとっくに見えなくなっている.私も追いかけることはとっくに諦めている.安全第一でゆっくり下山し続ける.
 萱場平手前で,山旅スクールの8期(?)の女性とすれ違う,
 「さきほど,マコさんとすれ違ったら,FHさんが元気に登っていますって伺っていました・・」
とのこと.今年も元気に過ごしましょうとご挨拶.
 11時04分,堀山の家を通過する.平日なのに開店している.立ち寄ってコーヒーでも賞味しようかと迷うが,そのまま通過する.
 その直後,登ってくる山旅スクール5期の優し漬物さんとバッタリ.
 「いや~ぁ・・正月の忙しいのなんのって・・うんでヨウ,一息つけたんで,塔へ登ろうって・・アハハ・・・」
と相変わらす元気である.
 ちょうどそのとき,Y内さんが私を追い越す.
 「・・おや,恋人ですか・・・」
と私を冷やかす.
 屈託のない野菜漬物さんの写真を撮る.ブログに掲載しても良いというので,掲載する.
 野菜漬物さんの笑顔がとても良い.
 野菜漬物さん達,山旅スクール5期の皆さんとは,1月15日(日)に大山初詣をする予定である.

<元気な「野菜漬物さん」とバッタリ.その脇をY内三が通過する>

■レストラン大倉で新年会
 12時09分,大倉に到着する.途中で何回も立ち話をしたのに,下山の所要時間は1時間55分.私にしては早い方である.
 レストラン大倉を覗く.先着のご常連が既に懇親会を始めている.私も仲間に入る.
 私も,スプライト1本購入して参加する.
 話題は多岐にわたる.その内に,韋駄天のTさん塔ノ岳登頂2000回記念兼私の○10歳記念の会をやるという話になる.Tさんの記念は大賛成.でも,個人の誕生会となるといささか疑問.仮に私の○○歳記念を開く
となると,以後,全員の誕生会を開かなければ不公平.こういうことが気になる私は,お誘いは嬉しいが,どうしても気になってすんなりOKというわけにはいかない.
 その内に,霞沢岳と浅間山登山のことが話題になる.浅間山は私も熟知している山であり,難しい所は殆どないので.即座にOK.
 でも霞沢岳は,私自身,1~2回しか登ったことがない.それにかなりハードな山である.だから,ちょっと気になる.つまり,
 *参加者の中でもっとも遅い人にペースに合わせて全員が我慢して歩けるか
 *装備をシッカリして頂けるか
 *山岳保険に加入しているか
の3点である.
 「あなたがリーダーをやれ」
と簡単におっしゃるが,万一事故があったときには,刑事責任はすべてリーダーに掛かることをご存じだろうか.その辺りをハッキリ認識した上で,このロートルの私にリーダーをやれと言っているのか.そこが,どうしても気になる.この点が,山旅スクールの皆さんと一緒に登山するときと違っている.
 「何かあったら,すぐにヘリコプターを呼ぶぞ・・・すべて自己責任と,事前に,一筆書いて貰うぞ・・何があっても絶対に責任は取らないぞ・・」
と私は心の中だけで叫ぶ.
 まあ,それはともかく,徳本峠の素晴らしさは何回行っても飽きないところである.
 前回霞沢岳に登ってから,数年経っているが,機会があったらまた行きたいなと思っている山である.

■無事帰宅
 13時11分のバスに間に合うように,懇親会は解散.
 私は,小田原経由で,15時頃帰宅する.例により,すぐに少し熱い風呂に,ユックリと入る.お湯の中で,冷え切った手足がビリビリと痺れる.これがまたとても気持ちがよい.
 その後,暫く昼寝.極楽,極楽.
 こうして,2012年度の初登山は楽しく終了した.次は山旅スクールの同窓生との大山初詣登山,今から楽しみである.
 ちなみに,本日の歩数は34,444歩だった(ただし家から直近の駅までと,帰りのバス停から家までの合計約750メートルの歩数も入っている).


<ラップタイム>

 7:06  大倉歩き出し
 7:29  観音茶屋
 7:44  見晴茶屋
 8:12  駒止茶屋
 8:28  堀山の家
 9:10  花立山荘
 9:24  金冷シ
 9:38  塔ノ岳山頂着(-5℃)
10:14     〃   発
10:23  金冷シ
10:32  花立山荘
11:04  堀山の家
11:19  駒止茶屋
11:39  見晴茶屋
11:52  観音茶屋
12:09  大倉 着
==================================
   ※レストラン大倉で懇親会

[山行記録]

■水平距離
       7.0km(片道)

■累積登攀下降高度   1269m

■登攀所要時間(アイドル時間を含む)
  大倉   発       7:06
  塔ノ岳  着       9:38
 (所要時間)    2時間32分(2.53h)
 水平歩行速度   7.0km/2.53h=2.77km/h
 登攀速度     1269m/2.53h=501.5m/h

下降所要時間(雑談時間を含む)
  塔ノ岳  発       10:14
  大倉   着       12:09
 (所要時間)     1時間55分(1.92h)
 水平歩行速度    7.0km/1.92h=3.64km/h
 下降速度      1269m/1.92h=660.9m/h
                                    (おわり)

「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/6f4bb2fcfec1958f991a2667f4188c6d
「丹沢の山旅」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/04c6e569b1e7606e0725d33969851baf



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