<宝戒寺の梅>
初春の鎌倉:観梅と十二所周辺の社寺・史跡巡り(1)
(五十三次洛遊会定例会)
2010年2月18日(木)
***************************
朝7時頃まで雪が降っていた.辺りは雪で真白だった.こんな天候の中で,はたして予定通り20人もの参加者が集まるだろうかと疑心暗鬼だった.ところが,参加予定者全員が集まったので,またビックリした.
10時少し前に歩き出す.朝方の雪のためか,駅付近の観光客は極端に少ない.次第に天気が回復して,12時頃には日が差し始めた.
予定通りに,宝戒寺,荏柄天神,瑞泉寺,天園ハイキングコースを経由して,十二所神社で昼食を摂る.日差しが暖かで気持ちが良い.
午後は十二所果樹園展望台へ.池子弾薬庫脇から,悪路を通って光触寺へ下る.その後,大慈寺跡,明王院を経由して浄明寺住宅地から犬懸橋へ.田楽辻子から釈迦堂口へ.
大町の大宝寺,上行寺,別願寺を見学後,常栄寺を経由して,妙本寺を見学.
本覚寺,大巧寺を見学して,鎌倉駅で解散.
有志だけ「モア」で懇親会を開催する.
****************************
<プロフィールマップ>
<コース設定まで>
■鎌倉の梅って何?
ここ数週間,私は「鎌倉の梅って何?」という命題に迷い続けていた.前回の五十三次洛遊会の例会の後で,世話役の方々から,
「次回は,観梅をテーマにして鎌倉を散策しましょう」
という提案を受けていた.
その後,私は「鎌倉と梅」をどのように特徴づけしたらよいのか,迷いに迷っていた.
そこで,私の手許にある市販の鎌倉案内書や,本屋に並んでいる案内書を立ち読みしながら,何かヒントになる記事がないか探し回ったが,めぼしい記事には,残念ながら出会わなかった.
私の迷いは,こんなところにある.
第1に,辺りを見回すと,どこの公園や民家の庭先ででも,梅の花は良く見掛けることがある.この梅に“鎌倉らしさ”という味付けをするには,どうしたら良いのかが良く分からない.
第2に,梅の何を見て,私たちは感動するかという点である.
梅の木,1本1本の枝振りや姿の良さにも感動することができるだろう.その極致が盆栽かもしれない.そこに“鎌倉らしさ”で味付けするとなると,到底,私の知識や力量では及ぶべきもない.わずかに北条時頼の伝説「鉢の木」で,佐野荘の元領主が,盆栽の梅,松,桜を惜しげもなく炉にくべて,時頼をふるまったという話を聞いているだけである.でも,これだけでは散策の対象にはならない.
第3に,沢山の梅を見たら感動することは間違いないが,残念ながら鎌倉には,田浦梅の里,幕山公園のように大規模な梅林は見当たらない.これらの梅林には規模では到底及ばないが,わずかに十二所果樹園があるだけである.
ここ数日,私は,デジカメを片手に,暇を見つけては,鎌倉市内を歩きまわっている.そして梅を見掛けたら,片っ端からデジカメに記録し続けている.そして,歩きながら“鎌倉らしさ”って何んだを追い続けてきた.
■観梅コース2案
これまでに迷いに迷った結果,得られた結論は,
*社寺・史跡に咲く梅
*鎌倉らしい野山に咲く梅
*(大規模梅林には及ばないものの)沢山の梅が咲いている所
の三つの視点を満足するコースとして.
*第1案:大船から藤沢東部地区を主体とするコース
*第2案:十二所果樹園を主体とするコース
の2案を設定した.
第1案の大船から藤沢東部を主体とするコースは,大船駅を起点として,谷戸池,玉泉寺,龍宝寺を廻ってフラワーセンターで昼食.午後は貞宗寺,園光寺,久成寺,二伝寺,日枝神社,村岡城址公園,長福寺,皇大神宮,庚申塔,御霊神社,兜松,大船駅と一回りする案である.
このコースならば,いくら観光シーズンでも,フラワーセンター以外では,人混みは避けられるし,静かな散策を楽しめる.しかし,フラワーセンター以外に,著名な観光スポットが組み込まれていないという懸念がある.
第2案は,昨年の2月に歩いたコースと80パーセントはダブっている.しかし,鎌倉で梅の名所として有名なところが入っていて無難である.
■今回のコースの特徴
いろいろ迷った末に,第2案で実施することにして,冒頭の地図に示したコースを設定した.
今回は,次の社寺・史跡などの梅を主体に一回りすることにした.
鎌倉駅→宝戒寺→荏柄天神→瑞泉寺→天園ハイキングコース→十二所神社→十二所果樹園→光触寺→釈田楽辻子→迦堂口→大宝寺→上行寺→常栄寺→妙本寺→本覚寺→大巧寺→鎌倉駅(解散)
このコースの水平歩行距離は13.6キロメートル,累積登攀下降高度は430メートルである.
■悪天候が予想される
実施予定日2月18日の数日前から,天気予報が気になり始める.何回,予報を見ても,2月18日は雨.一向に予報が好転する兆しがない.
私個人は,多少寒くても,丹沢塔ノ岳に出掛けることを考えれば,鎌倉散策などの寒さは全く気にならないが,果たして会員の皆さんが集まるだろうかと疑問になる.
そこで,開催日の数日前に,世話役の皆さんに,雨や雪でも本当に開催してよいかと,携帯メールで問い合わせた.その結果,雨でも参加するという方々が20名も居られることが分かった.私は,皆さんの熱心さに驚くやら呆れるやら,とにかく,それではシッカリとした案内地図を作らなければ奮い立つ.
こうして,いよいよ,2月18日,実施日を迎える.
<大変な雪>
■一面の雪景色
朝,部屋のカーテンを開けて驚いた.一面の雪景色である.ぼたん雪がフワフワと舞いながら降っている.家の中から雪化粧した鎌倉中央公園の写真を撮る.
「こんな日に,果たして,何人の方が集まるんだろうか・・?」
私は疑心暗鬼になる.
鎌倉に雪が降ることは,年に1~2度,あるかないかの珍しいことである.私も,長い間,鎌倉に住んでいるが,雪化粧をした社寺仏閣の写真をまともに撮ったことは殆どない.私個人としては,折角の雪だから,もっと降っても良いなと勝手に思っているが,一般には,雪など,大迷惑なことだろう.
<雪の鎌倉中央公園:2月18日,7:00>
■地図を準備する
今日は,鎌倉駅表口10時丁度に集合の予定である.
私は,8時半ごろ家を出発する.まずは,バスで大船駅へ.
大船駅前のコンビニで,参加者に配布する地図を20部コピーする.私の後ろにピッタリついた中年女性が,じれったそうに,私のコピーが終わるのを待っている.その様子を見ていると,私の方もイライラしてくる.
■鎌倉駅前に集合
私は少し早く鎌倉駅に到着して,駅構内のベッカーズで,コーヒーでも味わいながら,皆さんの到着を待とうと思う.
早目の電車に乗って,9時40分頃,鎌倉駅に到着する.
改札口を出る.驚いたことに,もう10名以上の方々が,もう所定の場所に集まっている.私はコーヒーを諦めた.
(つづく)
「鎌倉あれこれ」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/90f493ac3a7af5ae8a939ba62e1e3459
「鎌倉あれこれ」の次回の記事
(なし)
「五十三次洛遊会」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/270e2681904d043e69d7b9039a00e8c5
「五十三次洛遊会」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/2107186bbe38625c9e7c35333fdc76a8
初春の鎌倉:観梅と十二所周辺の社寺・史跡巡り(1)
(五十三次洛遊会定例会)
2010年2月18日(木)
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朝7時頃まで雪が降っていた.辺りは雪で真白だった.こんな天候の中で,はたして予定通り20人もの参加者が集まるだろうかと疑心暗鬼だった.ところが,参加予定者全員が集まったので,またビックリした.
10時少し前に歩き出す.朝方の雪のためか,駅付近の観光客は極端に少ない.次第に天気が回復して,12時頃には日が差し始めた.
予定通りに,宝戒寺,荏柄天神,瑞泉寺,天園ハイキングコースを経由して,十二所神社で昼食を摂る.日差しが暖かで気持ちが良い.
午後は十二所果樹園展望台へ.池子弾薬庫脇から,悪路を通って光触寺へ下る.その後,大慈寺跡,明王院を経由して浄明寺住宅地から犬懸橋へ.田楽辻子から釈迦堂口へ.
大町の大宝寺,上行寺,別願寺を見学後,常栄寺を経由して,妙本寺を見学.
本覚寺,大巧寺を見学して,鎌倉駅で解散.
有志だけ「モア」で懇親会を開催する.
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<プロフィールマップ>
<コース設定まで>
■鎌倉の梅って何?
ここ数週間,私は「鎌倉の梅って何?」という命題に迷い続けていた.前回の五十三次洛遊会の例会の後で,世話役の方々から,
「次回は,観梅をテーマにして鎌倉を散策しましょう」
という提案を受けていた.
その後,私は「鎌倉と梅」をどのように特徴づけしたらよいのか,迷いに迷っていた.
そこで,私の手許にある市販の鎌倉案内書や,本屋に並んでいる案内書を立ち読みしながら,何かヒントになる記事がないか探し回ったが,めぼしい記事には,残念ながら出会わなかった.
私の迷いは,こんなところにある.
第1に,辺りを見回すと,どこの公園や民家の庭先ででも,梅の花は良く見掛けることがある.この梅に“鎌倉らしさ”という味付けをするには,どうしたら良いのかが良く分からない.
第2に,梅の何を見て,私たちは感動するかという点である.
梅の木,1本1本の枝振りや姿の良さにも感動することができるだろう.その極致が盆栽かもしれない.そこに“鎌倉らしさ”で味付けするとなると,到底,私の知識や力量では及ぶべきもない.わずかに北条時頼の伝説「鉢の木」で,佐野荘の元領主が,盆栽の梅,松,桜を惜しげもなく炉にくべて,時頼をふるまったという話を聞いているだけである.でも,これだけでは散策の対象にはならない.
第3に,沢山の梅を見たら感動することは間違いないが,残念ながら鎌倉には,田浦梅の里,幕山公園のように大規模な梅林は見当たらない.これらの梅林には規模では到底及ばないが,わずかに十二所果樹園があるだけである.
ここ数日,私は,デジカメを片手に,暇を見つけては,鎌倉市内を歩きまわっている.そして梅を見掛けたら,片っ端からデジカメに記録し続けている.そして,歩きながら“鎌倉らしさ”って何んだを追い続けてきた.
■観梅コース2案
これまでに迷いに迷った結果,得られた結論は,
*社寺・史跡に咲く梅
*鎌倉らしい野山に咲く梅
*(大規模梅林には及ばないものの)沢山の梅が咲いている所
の三つの視点を満足するコースとして.
*第1案:大船から藤沢東部地区を主体とするコース
*第2案:十二所果樹園を主体とするコース
の2案を設定した.
第1案の大船から藤沢東部を主体とするコースは,大船駅を起点として,谷戸池,玉泉寺,龍宝寺を廻ってフラワーセンターで昼食.午後は貞宗寺,園光寺,久成寺,二伝寺,日枝神社,村岡城址公園,長福寺,皇大神宮,庚申塔,御霊神社,兜松,大船駅と一回りする案である.
このコースならば,いくら観光シーズンでも,フラワーセンター以外では,人混みは避けられるし,静かな散策を楽しめる.しかし,フラワーセンター以外に,著名な観光スポットが組み込まれていないという懸念がある.
第2案は,昨年の2月に歩いたコースと80パーセントはダブっている.しかし,鎌倉で梅の名所として有名なところが入っていて無難である.
■今回のコースの特徴
いろいろ迷った末に,第2案で実施することにして,冒頭の地図に示したコースを設定した.
今回は,次の社寺・史跡などの梅を主体に一回りすることにした.
鎌倉駅→宝戒寺→荏柄天神→瑞泉寺→天園ハイキングコース→十二所神社→十二所果樹園→光触寺→釈田楽辻子→迦堂口→大宝寺→上行寺→常栄寺→妙本寺→本覚寺→大巧寺→鎌倉駅(解散)
このコースの水平歩行距離は13.6キロメートル,累積登攀下降高度は430メートルである.
■悪天候が予想される
実施予定日2月18日の数日前から,天気予報が気になり始める.何回,予報を見ても,2月18日は雨.一向に予報が好転する兆しがない.
私個人は,多少寒くても,丹沢塔ノ岳に出掛けることを考えれば,鎌倉散策などの寒さは全く気にならないが,果たして会員の皆さんが集まるだろうかと疑問になる.
そこで,開催日の数日前に,世話役の皆さんに,雨や雪でも本当に開催してよいかと,携帯メールで問い合わせた.その結果,雨でも参加するという方々が20名も居られることが分かった.私は,皆さんの熱心さに驚くやら呆れるやら,とにかく,それではシッカリとした案内地図を作らなければ奮い立つ.
こうして,いよいよ,2月18日,実施日を迎える.
<大変な雪>
■一面の雪景色
朝,部屋のカーテンを開けて驚いた.一面の雪景色である.ぼたん雪がフワフワと舞いながら降っている.家の中から雪化粧した鎌倉中央公園の写真を撮る.
「こんな日に,果たして,何人の方が集まるんだろうか・・?」
私は疑心暗鬼になる.
鎌倉に雪が降ることは,年に1~2度,あるかないかの珍しいことである.私も,長い間,鎌倉に住んでいるが,雪化粧をした社寺仏閣の写真をまともに撮ったことは殆どない.私個人としては,折角の雪だから,もっと降っても良いなと勝手に思っているが,一般には,雪など,大迷惑なことだろう.
<雪の鎌倉中央公園:2月18日,7:00>
■地図を準備する
今日は,鎌倉駅表口10時丁度に集合の予定である.
私は,8時半ごろ家を出発する.まずは,バスで大船駅へ.
大船駅前のコンビニで,参加者に配布する地図を20部コピーする.私の後ろにピッタリついた中年女性が,じれったそうに,私のコピーが終わるのを待っている.その様子を見ていると,私の方もイライラしてくる.
■鎌倉駅前に集合
私は少し早く鎌倉駅に到着して,駅構内のベッカーズで,コーヒーでも味わいながら,皆さんの到着を待とうと思う.
早目の電車に乗って,9時40分頃,鎌倉駅に到着する.
改札口を出る.驚いたことに,もう10名以上の方々が,もう所定の場所に集まっている.私はコーヒーを諦めた.
(つづく)
「鎌倉あれこれ」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/90f493ac3a7af5ae8a939ba62e1e3459
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(なし)
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