満月と桜 ~荒幡富士

2009-04-09 23:59:00 | オートバイ春夏秋冬

荒幡富士の山頂から見た満月と桜


 多摩湖(村山貯水池)の東側、西武遊園地の裏手に、標高119.4mの富士塚があります。「荒幡富士」と言って、明治32(1899)年に竣工した人工の丘ですが、一合目から九合目までジグザグに階段が刻まれていて、頂上に立つと、(冬の日など条件が良ければ)西は富士山から奥多摩の山々、東は池袋&新宿の高層ビル群まで、360度の眺望が広がるので、隠れスポットとして意外と気に入っています。偶然、ここにたどり着いたのですが、それ以来、「多摩湖富士に行ってくる」と言っては、夜な夜な暇つぶしのドライブに出かけたものです。ここで初日の出を見たのも、今では懐かしい思い出です。
 この付近は桜も綺麗ですが、真夜中に夜桜見物に訪れ、とても怖い思いをしたことがありました。途中、車のヘッドライトだけが頼りの暗い山道(としか「思えない)を走らなければならず、すでに闇の怖さを存分に味わった上に、人気のない暗闇に点々と白く浮かび上がる満開の桜の木々は、綺麗を通り越して恐怖心を覚えるほどで、この世のものは思えないくらい神秘的で幻想的な光景に思えたものです。ここで、梶井基次郎の『闇の絵巻』や『桜の樹の下には』を読んだら、臨場感もひとしおではないかと考えたのですが、未だに実行していません。
 荒幡富士は、車やバイクじゃないと行きにくいところなので、ここ十年間はご無沙汰していました。4月9日は満月だというので、月見と花見を兼ねて、多摩湖富士(荒幡富士)までアオガエル君を走らせました。この日は調布で研修だったのですが、日没前に果たしてたどり着けるでしょうか?


 


 薄暮のうちに着くことができました。最初の写真は24mm相当の広角で、二枚目は人間の目に近い感じで撮ったのですが、見た目より小さく写っています(実際は、目の前にデーンと小山がそびえ立つ感じ)。
 残念ながら、村山貯水池を着いたところで日が暮れてしまいました。湖を挟んで丘陵に沈んでいく夕陽の大きかったこと! 湖畔の道路が通行できないので、(もはや二輪通行禁止はナンセンスなのでは?)直進して西武ドームを通り過ぎ、Uターンするような形で西武遊園地前に戻ります。村山&山口貯水池といえば桜の名所の一つで、3万本の桜が咲き誇っていましたが、やけに少ないので不思議だったのですが、平成15年度から始まった堤の強化工事で、都立狭山公園の桜は殆ど伐採されてしまったとか・・・。


(左)急いで上まで駈け上がる(約30秒?)。山頂から麓の神社を見下ろすとこんな感じ。
(右)北側の桜が雲海のようにきれいだったのですが、マジックアワーも終わってしまい、早く家に帰りたい!結構怖がりなので・・・山頂まで犬を散歩にしに来たご婦人がいなければ、すごすご引きあげていた?


     

 登り出すまでは、まだ明るさが残っていたのに(左写真。一合目の祠)、あっという間に暗くなってしまいました。最後に満月を撮って、引き上げます。春といえば朧月夜になりがちですが、今年は晴天が続いて見事な満月が見られました。桜の樹の下には怖くて近寄れませんでした。尻尾を巻いて退散です。来年再チャレンジする?

 起きていられなかったので、10日の早朝に書きましたが、日付は昨日にしておきました。ちなみにオドメーターは、この日でちょうど700km!(まだまだですね・・・)


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