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日航ニアミス 2管制官、有罪確定

2010-10-29 | 業界ニュース
<コメント>
静岡県焼津市上空で2001年1月、日本航空機同士が異常接近(ニアミス)して乗客57人が重軽傷を負った事故で、2管制官の有罪が決定しました。これにより2管制官はただちに失職しました。

当事故の判決は、1審で無罪、2審で逆転有罪と業務上の責任についての考え方がこれで管制の事故についてのガイドラインが出来たものと考えます。

羽田空港では、4本目となるD滑走路の共用が開始され、また国際線ではA滑走路を横切るなど今までにない指示が必要となります。業務への萎縮や事実の隠蔽などに進む事のないよう、しくみや教育の徹底で安全な管制を目ざして頂きたいですね。

<関連リンク>
[日航機ニアミス事故]管制官に逆転有罪判決!



日航ニアミス 2管制官、有罪確定へ 誤指示の因果関係認定 最高裁 産経新聞 10月29日(金)7時57分配信

 静岡県上空で平成13年、日航機同士がニアミスし、乗客57人が重軽傷を負った事故で、便名を言い間違えて誘導を誤指示し事故を起こしたとして、業務上過失傷害罪に問われた管制官、蜂谷秀樹被告(36)と、監督役だった管制官、籾井(もみい)康子被告(41)の上告審で、最高裁第1小法廷(宮川光治裁判長)は、両被告側の上告を棄却する決定をした。決定は26日付。

 1審の無罪判決を破棄し、蜂谷被告を禁固1年、執行猶予3年、籾井被告を禁固1年6月、執行猶予3年とした2審東京高裁判決が確定する。確定によって両被告は失職する。

 ニアミス事故で管制官の刑事責任が問われるのは初めて。争点は誤指示が過失に当たるか▽誤指示とニアミスの因果関係▽事故を予測できたか-だった。弁護側は無罪を主張していた。

 第1小法廷は誤った指示について、「両機が接触、衝突する事態を起こす高度の危険性があった」と過失を認定。事故との因果関係も認めた。両被告は警報によって両機が異常接近していることも認識しており、管制とは異なる回避指示を出した航空機衝突防止装置(TCAS)についての知識もあったことから、事故を予測できたと判断した。

 決定は5人の裁判官中、4人の多数意見。桜井龍子裁判官は「過失責任は問えない」と反対意見を付けた。桜井裁判官は、弁護側の「刑事責任を問えばミスや原因を隠蔽(いんぺい)するという萎縮(いしゅく)効果が生じ、安全向上に支障をきたす」との主張にも、「検討すべき重要な問題提起」と理解を示した。

 1審東京地裁は「誤指示は不適切だが、過失は認められず、事故につながるという予測もできなかった。刑事責任を管制官ら個人に追及することは相当ではない」と無罪とした。

 しかし、2審は「正しい指示を出していれば事故は起こらず、刑法上の注意義務違反は明らか」と指摘。「両機が衝突回避措置をとれば、乗客が負傷する可能性も予測できた」として、有罪を言い渡していた。



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