今年を締めくくるオーディオ談笑会がクリスマスイブの12月24日に開かれた。
主宰者のKさんが今年は例年に増して多忙を極めていたため、談笑会の開催も半年ぶり。
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CD、リマスター盤、SACDの音の違い比較
最初は、マーラーの「さすらう若人の歌」(バリトン:ディートリッヒ・フィッシャー=ディースカウ 指揮:フルトヴェングラー フィルハーモニー管弦楽団)のCD、リマスター盤、SACDの音を聴き比較する。
写真左からCD盤、リマスター盤、SACD盤
というのは、我が家でこの3枚をそれぞれ聴いた時、リマスター盤が他の2枚に比べ音が大分違って(シャープに)聴こえたので、この違いをKさん邸のオートグラフで再確認して見たいと思って持参した次第。
結果的には、オートグラフでは我が家の装置ほど顕著な違いは確認できず、これはソースによる違いというよりは、装置の違いが影響しているのだと言うことを改めて確認する結果となった。
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アナログVSCD
次は、愚弟が持参したジャズのアナログレコードとMさんが持参したロックの超優秀録音盤のCDを聴く。
当日聴いたアート・ペッパー・ミーツ・ザ・リズム・セクション(左)、SADE Bring Me Home: Live 2011(右)のジャケット。
これはレコード、CDのそれぞれの特徴が如実に出ていて、みんなご機嫌で聴き入る。特に、大のアナログ派であるKさんは、ほとんどスクラッチノイズが出ないレコードに感心しきり(愚弟によると、20年間一度もジャケットから出していないとのこと)、ジャズの曲も痛く気に入った様子で、レコードの良さを改めてひとくさり。
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究極の音
談笑会のトリはKさんのライブラリーの中でも自慢の逸品ともいえるブルーノ・ワルター指揮、コロンビア交響楽団によるベートーヴェンの交響曲第5番「運命」のアナログレコード。
ブルーノ・ワルター指揮、コロンビア交響楽団によるベートーヴェンの交響曲第5番「運命」のアナログレコード。
このレコード45回転の重量レコードで枚数が希少だったため、今ではプレミアムが付いているとのこと。
言わずと知れた名盤中の名盤である。
Kさんが「ぞっこんほれ込んだ」というだけあって、音に不快な鋭さがなく、まるで目の前で生の演奏を聴いているような雰囲気がそこかしこで感じられる。
弦は柔らかで、低弦の響きもお腹にグッとくる。
アナログの良さが如実に出た1枚。
「CDで聴く音とは大分違うよね」、「ワルターの『運命』全曲を久しぶりに聴いたよね」というのが、聴き終わった後の一致した感想であった。