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インサイダー摘発は氷山の一角

2009年07月26日 | ツッコミ
伊藤忠元社員がインサイダー 課徴金141万円(朝日新聞) - goo ニュース
 伊藤忠商事の元男性社員が在職中に資本参加の未公表情報を悪用して株を買っていたとして、金融庁は24日、金融商品取引法違反(インサイダー取引)で課徴金141万円の納付を命じた。

 金融庁や証券取引等監視委員会によると、伊藤忠が東証マザーズ上場の広告会社「アドウェイズ」に資本参加する情報を、元社員は07年6月の公表前に入手。アドウェイズ株を494万円で買って値上がり後に売却し、100万円余りの利益を得ていた。伊藤忠は監視委の調査で問題が発覚した今年6月上旬に、男性を懲戒解雇した。
摘発された伊藤忠元社員の肩を持つつもりはない。しかし当時の株価チャートを見ると「みーんなインサイダー取引で稼いでいるんでしょ」と突っ込みたくなる。

アドウェイズのプレスリリースを見ると「伊藤忠商事株式会社との業務提携に関するお知らせ」が公表されたのは2007年6月14日。その日の株の取引が終わってからだろう。

元社員の取引を検証しておこう。報道によると「494万円で買って値上がり後に売却し、100万円余りの利益を得ていた」ということだから、おそらく9万8800円で50株買って、12万円ぐらいで売り抜けたのだろう。とすれば買ったのは6月14日である。公表の数日前の会議で知ったらしい。そして売却したのは6月15日か18日。そりゃバレるわ、という感じである。

株価チャートには発表時を縦に赤い線を引いてみた。線の左側が公表前、右側が公表後である。

公表前の5月下旬から株価が徐々に上昇している。出来高も増えている。この辺で買った人たちはホントにインサイダー情報を知らずに買ったのだろうか。6月に入っても出来高は大きく、株価の上昇基調は変わらない。みーんなインサイダー取引で稼いでいるんでしょと思うのはこの辺である。発表後2日ほどで株価のピークを迎えたが、その後は下がる一方である。

伊藤忠との提携が発表されて株価が上昇基調に転ずることはなかった。なんだか「たくさんの人が公表前に安く仕込んだ株を公表後に高く売り抜けました」という印象がある。

もちろん株価チャートを見て想像で書いているだけで、証拠に基づいているわけではない。しかし、こんな株価の動きをしているのをインサイダー取引なしで説明できるとは思えない。

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