古楽の小路

30余年住んだ杜の都から東京へ。両親の介護も終了、気が付けば高齢者に。介護される身になるまで音楽生活を楽しみたいものです

初梔子

2011-06-30 18:12:00 | 庭の植物
蒸し暑い日、今年初めての梔子が一つ開いた。昨年隣の柘植をばっさり
切ったので、悠々と枝を伸ばし、今年は一段と大きな株になったので
花もさぞかし沢山咲いてくれそうで嬉しい。

あまりに暑く、高齢者は熱中症にも気をつけねばならないので庭仕事は
朝と夕方の一時間ずつになった。少し動いてもすぐ汗。

庭がジャングル化し、そろそろ植木屋さんの助けを借りないと、、と
思っていたら、いつも頼んでいる植木屋さんから7月4日に行きます、
とのこと。ほっとしたが、でも植木屋さんは容赦なくばっさりと切るので
爆撃を受けた後のようになり、庭をみるのが辛い。
これから花が咲くような木はあらかじめ切らないで下さいと言っておかないと
なんでも切られてしまう。それが仕事か・・。
それにせっかく育て中の野菜も剪定した枝がかかり、ダメになったりするので
不安もある。でも木はずいぶん切ってしまってもまた必ず伸び出すのだから
木の持つ活力はたいしたものだ。
ピアノの調律もあり、7月はもの入りだ。





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Amoroso

2011-06-29 19:51:00 | ルネッサンス・バロック音楽
今日は蒸し暑い一日だった。猫がいるので窓を開けられる場所はわずか。
エアコンをドライにするだけでも大分違う。先が思いやられる。

暑い中チェンバロ奏者がみえ、リコーダーと合わせてもらった。
目下夢中になっているのが、バッハのフルートソナタBWV1035をリコーダー用に
移調したもの。ヘ長調になっていて吹きやすいのだ。この楽譜は通低に数字が
ついてなく数字付き低音で弾ける奏者にとっては嫌な楽譜。
そこでフルートソナタ楽譜の数字を写すということで落着。
初めて合わせた感激を味わい、咋朝の「古楽の楽しみ」で放送された
マンチーニを思い出し、1番を合わせてみたら、予想以上のいい曲だと思った。

マンチーニはフゾーのリコーダーファキシミリシリーズに中に3曲
(2.6.12番)入っているのだが、最近imslpでソナタ全12曲
が載った(ファキシミリ譜)、助かる。

1番ソナタの一楽章は「Amoroso」愛情豊かに。緩急緩急の教会ソナタ
形式なので遅く吹くのだろうが、なんだか森進一みたいな演歌調になって
しまいそうだ。いろんなテンポにして合わせてみて印象が変るのを実感。

あとで残り11曲に同じ「Amoroso」はないかと調べてみたら(暇!)なかった。
どこかでこの曲想表示を見たような気がしたのだが、同じマンチーニの
「Concerti da Camera]の中の「リコーダー、2つのヴァイオリン、BC
のためのソナタ」二短調の第一楽章だった。偶然の一致か両方とも
二短調。

この曲は昔まだリコーダーを吹き始める前に通低チェンバロを弾き、
アマチュア合奏団のコンサートでも弾いたことがある。
バロックヴァイオリン2名を探すのが大変だが、今度はリコーダーを
吹いて本格的に合わせて見たいと思ったのだった。

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梅雨まっただ中

2011-06-28 17:51:40 | 庭の植物
じめじめじとじと、うっとおしい梅雨。除湿器の電力量を気にしながら、
つけっぱなしにしている。チェンバロの音色も湿気を含んで冴えない。

見る間に庭の樹々が伸びてきて鬱蒼としてジャングル状態になってきた庭。
今年は李が沢山なっているのだが、例年青いうちに落ちてしまうものも多くて、
はたして収穫できるかはわからない。昔、娘が種を一個植えたものがこんなに
大きくなるとは想像もしなかった。

花梨の実は今、5cmほどの長さになった。葉と同じ色なので見つけ難い。


野菜苗は葉っぱはよく茂っているがなかなか実が育たない。キューりは
大分小さいまま黄色くなってしまった。なかなか難しいものだ。
袋に入った種が冷蔵庫から出て来た。多分食べたゴーヤから採ったと思うのだが、、、。
撒いてみたらすぐ葉が出て来た。ゴーヤは「緑のカーテン」になるとかで
流行っているようだ。双葉からしてなんだか逞しい。


予想以上なのはラズベリー。昨年あちこちから出て来たものもまとめて
裏庭に植えておいたら皆ついて勢いついている。肥料は全くなし。手入れもなし。
この次の日曜に少し収穫できるといいと思っているのだが・・。


日曜は「古楽茶論」だ。参加者は今のところ5名。一応旋律、低音楽器は
揃っているのだが、もう一人チェンバロ奏者が欲しい所。
現在までのプログラムはリンクしている「横笛茶論」をご覧ください。
ミニコンサートの後のビールが美味しそう!おつまみはどうするかそろそろ
考えないと・・。

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女性半身像の画家

2011-06-27 19:58:30 | 絵画
セルミジを調べていたら、ある日本の有名なフルート奏者のサイトに
この絵があった。

女性3人がそれぞれ、ルネッサンスフルート、歌、リュートを奏でて
いる合奏図。楽譜も描かれ、何を演奏しているかというと、セルミジの
Joyssannce vous donneray [喜びを与えん」だという。
目を凝らして見るとその曲のようだ。音符が大きく書いてあるので譜めくりが
大変そう、と余計な心配をする。

その楽譜を現代譜の直したものも掲載されている。「おかしいな・・」と思った。
この曲はト短調で2拍子の曲なのに、載っているのは3拍子でト長調。違う曲だ。

それはともかく画家の名前が「女性半身像の画家」とある。なんだろう、これは?
と思ったら そのものずばりThe Master of the Female Half Lengths 氏
一人の画家でなくグループかもしれないらしい。アントワープで16世紀前半
活躍、名前の通り、主に女性の半身像専門に描いたようだ。若い女性が楽器を
奏する絵が多数残っている。

リュートを爪弾いている女性像も良く見る絵だ。


実は似通った三重奏の図がたくさんあった。これは女性群の血色が悪く陰気な感じ。

こちらの曲はなんだろう。残念ながら判読不可能。




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またチャリティコンサートへ

2011-06-26 07:48:30 | クラシック音楽
チャリティコンサートも12回目になった。震災後、演奏のレベルは
どうでも生の音楽に癒されたものだが、時間が経つうちにやはり
いい演奏で、いいプログラムでないと・・と贅沢になって来た。
勝手なものだ。

友人からこのコンサートのお知らせをいただいていたが、この頃
普通のクラシック情報に疎い私、ライプツィヒ弦楽四重奏団がどういう
団体なのか何も知らず、たまに弦楽四重奏を聴いてみるのもいいかも
しれないし、わずかながら義援金に協力したいし、位の気持で行ってみた。
会場の教会は長蛇の列。整理券がいるという話をきいていたので、
持っていない私はダメかもと思って、係りのひとに訊いてみたら
大丈夫です、といわれ一安心。

聖堂の正面の壁は崩れ落ちたままになっていたが、震災の記憶として
遺すそうだ。まずプログラムをみたら、本格的なので嬉しくなった。
そして演奏がはじまったらますます嬉しくなった。
ヴァイオリンの柔らかい繊細な音とヴィオラ、チェロの深い響きが融け合って
とても完成度の高い演奏が聴けた。

ハイドンの「ひばり」に始まり、ドボルジャークの「アメリカ」ここまでは
超有名曲だが、休憩の後に演奏されたメンデルスゾーンの第2番の
カルテットは全く聴いたことがなかった。かなり複雑な、ドラマチック
で長大な曲だった。インテルメッツオの旋律的な部分が美しく思わず涙。
終りに近づくとバッハのフーガのようなところもあり、最後は黙祷を捧げたく
なるような終り方だった。この曲で終わりにしてほしかったが、やはり
鳴りやまない拍手にアンコールが2曲。

http://www.tokyo.diplo.de/contentblob/3193704/Daten/1372760/Leipziger4.pdf
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仙台でフェルメール!

2011-06-25 09:15:30 | 展覧会
今日から京都で「フェルメールからのラブレター展」が
始まったが、この展覧会が東京の前に、宮城県美術館で
10月27日から12月12日まで開催という嬉しいニュース。
一瞬信じられなかった。京都と東京の開催期間の間が妙に空いて
いたのは全国の美術館で激しい争奪戦があったのかもしれない。
宮城に決まったのはもしかして震災の影響も?
美術館開館30年記念事業として企画されということになっているが
それにふさわしいかはともかくとして仙台でフェルメールが
みられるとは予想もしなかった。さぞかし混むだろう・・。

http://vermeer-message.com/

今回の目玉はフェルメールの三点だそうだ。
[手紙を読む青衣の女]、[手紙を書く女]、[手紙を書く女と召使]
私は手紙モチーフの作品では「窓辺で手紙を読む女」(ドレスデン美術館蔵)
が一番好きなのだが、まだ実物にお目にかかってない。

他の同時代のオランダの風俗画も楽しみだ。それにしても[地理学者]が
来たばかりだし、毎年のように日本でフェルメールがみられるような状況は
ちょっと異常かもしれない。

フェルメール展の次回のテーマは
「フェルメールからの響き展」で古楽器の描かれた絵の特集という
ということになったりして・・。

震災以後まだ美術館に行っていないが本館はいまだ開いていないらしい。
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ジャヌカン・アンサンブル

2011-06-24 19:52:01 | ルネッサンス・バロック音楽
昔はまめにヴィデオテープに録画した。美術、音楽系が主で映画もすこし。
現在のBS「クラシック倶楽部」の前身「クラシックアワー」の古楽系は
必ずといっていいほど録画した。

テープがたまってしまったのでいらないものは処分しようと思ってチェックを
始めたらかなりカビが生えてしまっているものがあった。ショック。
そういえば保管したのは湿気のある場所だった。CDやLPのように洗えないし。

いろいろ探したいものがあった。まずクレマン・ジャヌカン・アンサンブルの来日公演。
これはカビてなくてよかった。
1994年3月に初来日した時のカザルスホールでの公演の模様。
長い机の前に5人の男が一列に座って、譜面をにらみ、率いるヴィスは鉛筆のような
指揮棒を振り回しながら特有の耳をつく高い声で歌うのにびっくりしたものだった。
カウンターテナーもヴィスとコバルスキーくらいしか知らなかった。(デラーは別)

このヴィデオにセルミジが入ってないかと思ったのだが、コストレ、クレベル、ジョスカン
などの他はラッソばかりだ。ジャヌカンの「狩」、「鳥の歌」がアンコール。
ヴィスも当たり前だけどずいぶん若い。黒い髪もたっぷり。


カザルスホールには結局一回、オーランドコンソートのコンサートで行っただけだ。
今ほど小ホールがなかったころよく使われていたのに残念。いまはどうなったのだっけ?

そのあとテープに入っていたのはこれまた古いバルトルド・クイケン、寺神戸
フェルナンデス、ヴィーラント・クイケンによる、モーツアルトのフルートカルテット
だった。この曲も古楽器ではあまりきかないので貴重かも。

そしてその後には在りし日の児玉清氏司会のBS「週刊ブックレヴュー」まで
少し入っているというおまけまであった。
除湿剤でもいれて大事にすることにした。まだお宝がありそう。



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ラインケンを初めて弾く

2011-06-23 07:33:23 | ルネッサンス・バロック音楽
朝、また地震があった。長くは続かなかったので一瞬立ちくらみかと
思った。震源地は岩手県

昨日はCularaさんのお宅で古楽器アンサンブルの定期練習。
練習前にお庭を見せていただいた。あちこちに珍しいお花をみつけ
み飽きない。花の名前を訊くが右から左でなかなか覚えられない。
憧れのマロウをいただいたのだが、この暑さで根付くだろうかちょっと心配・・。

ここでは鍵盤楽器がオルガンなのでテレマンのトリオソナタのヘ長調を
持っていってみたら、オルガン通低に適していて評判良し。他にもオルガンの方が
いいと思う曲がありそうだ。

練習の後、オルガンを弾かせていただいた。
足鍵盤なしの曲=ラインケンのフーガの楽譜が用意されてあったので初見で
弾いてみた。オルガンの弾き方をちゃんと習ったことがないのだが、
チェンバロと違って音が減衰しないので繋留の箇所が濃くなって荘厳な
雰囲気になる。速いパッセージも煩い感じにならずなんだか牧歌的だ。
おまけに手が全く疲れなかった。

帰宅してから楽譜をネット上で探したら同じ楽譜(ブライトコプフ)が
出て来た。全く便利な世の中。
バッハがラインケンのソナタから編曲したBWV964,965,966の原曲が
Hortus Musicus (音楽の園)に存在。Vn2と Vdg とBc の室内楽曲だった。
楽譜を照らし合わせながらなるほど、と思った。

ラインケンがブクステフーデと一緒に描かれている絵は『家庭音楽のひとこま』
という題名であることを知った。チェンバロを弾いているのがラインケン
だそうだ。ブクステフーデについては2説(頬杖をついている人説と
ガンバを弾いている人説)どうやらガンバ弾きの方であるらしい。
尚画家 Johannes Voorhaut(1647-1723)はラインケンとほぼ同年齢
のオランダ生まれ、羽帽子をかぶっている人らしい。
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父の日

2011-06-22 07:50:45 | その他
コンサートの翌日は頂いた花束を持って実家へ。

「父の日」は恒例の元家族会食。吉祥寺で食料を買い、両手がのびそうになって
実家に到着。休む間もなく料理し、食事の前は合流した兄夫婦と今度は庭の芝刈り
に草取り。芝刈りの前に芝生のあちこちに出ていたネジ花を摘んだ。今年は
庭石菖が極端に少なく残念。ちょうど紫陽花がまっ盛りだった。やはり仙台より大分早い。


父が近いうちに区内の老人施設に入るので、実家で最後の「父の日」に
なるかもしれないと思うとちょっとしんみりしてしまい、いつも記念に撮る
料理の写真を撮り忘れた。
翌日は施設に持っていくものを母とチェック。家具類は付いているので
洋服や身の回りのもの僅かしか持っていけない。
もともと大工仕事が好きだった、父が80歳過ぎてから端材で作った小さな本立てを
持っていったらどうか、ということになり、塗装も剥げていたので、急遽ペンキを
買いに行き、私がペンキを塗り直したら見違えるようになった。これが終の住処に
置かれるようになるとは・・。


母は自分がもっと頑張れば父の面倒をみられるといって施設に入れること
にたいして自責の念にかられることがあるようだ。はたから見ても
介護負担が大きく、限界にきていると思うし、もしこのままで母に倒れられたら
一日たりとて父は一人で生活できない。医者た我々、周り勧めもあり、ようやく決心が
ついたようだ。

幸いかかりつけ医が提携している施設なので心配がないし、バスで15分ほどのところに
あるので、交通便もよく、いいと思っていたら、運よく欠員がでた。入る本人にはまだ
知らせていないのだが、認知症ですぐ忘れてしまうので、直前ということになってしまった。
父も母も新しい環境に慣れるまで、しばらくは不安だ。

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ついに私も力不足ながら、、

2011-06-18 21:54:00 | ルネッサンス・バロック音楽
昨日は曽根麻矢子さんのチャリティコンートだった。合唱練習で集会室を
使わせていただいている、青葉荘教会礼拝堂へ。
この頃ここでコンサートに行くことが多くなった。響きも大きさも
手ごろかもしれない。

曽根さんのコンサートを仙台で聴いたのは比較的最近のことだ。
いつもながら、集中力のある、聴かせる演奏だった。技巧的な曲も
楽しげにさらっと弾かれるのには参った。が全体的にテンポが早めの曲
が多くちょっとついて行けない感じもあった。

今朝いつもより寝坊しラジオをつけたら、ショパンの一番のピアノコンチェルト
を放送していた。演奏者は今時の人でない、誰かな・・と最後まで聴いていたら、
ピリスだった。遅めのテンポで隅々まで歌があって素敵だった。聴く者にも
音楽への共感を感じるテンポというのだろうか。なかなかテンポというのは
難しいものだ。

今日は夕方からチャリティコンサート本番なのだが平常心が大事と、
いつものように過ごそうとした。でも落ち着かない。早めに家をでて
会場の宮城野愛泉教会へ。古い会堂の時しか知らなかったのだが、
2年前建て替えられたそうだ。若い牧師夫妻がテキパキと動いておられた。

一番乗りしてしまったので、まだ人のいない礼拝堂でリコーダーを
試し吹きしたら、残響が程良く実に気持よかった。やがて高橋絵里さんと
リュート氏が来られ、リハーサルがはじまった。(写真)
全曲通した時は調子はよかったのだが、本番の最期の曲でへまをやって
しまった。集中力が欠けてきたのだろう。
ともあれコンサートは終ったのだった。

お客様はとても、よい雰囲気で熱心に聴いて下さり、私は久しぶりに
音楽を聴いて下さる人がいるという喜びと、本番の緊張というのも
味わったのだった。
来て下さった方、ありがとうございました。
次回はも少しましな演奏ができるように精進いたします。
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外科医理髪師

2011-06-17 07:14:40 | ルネッサンス・バロック音楽
ギター奏者でもあったバロック作曲家グラナータはネット情報では
Barber-Surgeonでもあったと書かれてある。もう少し詳しい情報は
ないかとギターのサイトに行ったら、1659年にその免許取得と
いう記述があった。それが39歳の時というのは早いのか遅いのか
わからないが、1687年まで生きたのだから30年弱は二足のわらじ
だったのかもしれない。
ヘンデルとヴィヴァルディの父親も外科医兼理髪師であったことが
知られているが、作曲家その人が外科医兼理髪師との二足のわらじと
いうのはきいたことがない。

昔ヨーロッパでは理髪店は外科医を兼ねていたので例の3色のサインは
赤―動脈、青―静脈、白ー包帯を示すといわれていることはよくクイズ
などでもでる話題。医学を修めることと手術などを行うのは分業されて
いたようだ。

先日天童の街を歩いていてこの理髪店のサインポールを沢山みたので
外科医兼理髪師のことを思い出した。

外科医というとレンブラントの集団絵画の一つの解剖学の講義の絵を
思い出すが、あそこにいる盛装の数人の紳士達は外科医理髪師なのだろうか?
マラン・マレが受けたという膀胱手術も映画「王は踊る」での皇后の手術や
リュリの背中に蛭を這わせたのは外科医兼理髪師だったということ?

バロック音楽家で二足のわらじ、、というと真っ先に思い出すのは
B.マルチェッロ。政治家としてもやり手だったようだ。
他にいるのだろうか、思いつかない。今の世の中、医者で音楽愛好家と
いう人は結構多いので、医師兼音楽家も昔からいるのかもしれない・・・。

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苗の交換

2011-06-16 12:29:25 | 庭の植物
町内の掲示板に『16日10時より苗の譲りあいをします』という
お知らせが貼ってあったので、我が家のありあまった苗を沢山持っていった。
会場は市民センターの正門前。着くと人は多いのに苗が少ない。
なにか珍しいものはないかと思っていたのでちょっと期待外れだった。

私が持っていったのは、ラズベリー2、レモンバウム3、ノウゼンカズラ、
藪茗荷、に野菜(いんげん4、えんどう4)の苗、皆自然に増えてきたものや
種から育てたためにやたら沢山出てきたしまったものの捨てるに忍びないもの。

両手で持ち切れなかったので2回往復した。2回目に行ったら、藪茗荷以外は
皆無くなっており、人気を集めたようでよかった。少し葉が黄色く生っている
かぼちゃの苗が大量に余っていて、持ってきたおじさんが気の毒だったので、
一つ貰って来た。でもどこに植えよう・・・。

帰り、公園の見事なバラを鑑賞。いつも楽しみにしている、赤い「サラバンド」
という名の一重のバラも見頃。


ハマナスも満開だったが、我が家のは今年も咲く気配がない。
「エチュード」という名の薄いオレンジのバラも綺麗だった。欲しくなる。


背丈ほどの巨大なルピナス。ちょっと不気味。


我が家は木が茂ってきてしまい、野菜に日が当らなくなってしまった。玄関近くが少し
空いているのだが、玄関に「かぼちゃ」というのもちょっと・・。
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セルミジ→クレマン・マロ→ラヴェル

2011-06-15 09:24:00 | ルネッサンス・バロック音楽
フランス近代の歌曲には昔から少し惹かれるものがあった。
合唱団でもイギリス&イタリアのマドルガルは相当数歌ったが
フランスのシャンソンになると、数えるばかりだ。かつて取り上げたのは
コストレ、ジャヌカン、パスロー、ジョスカンなど。ジャヌカンアンサンブル
の来日で未知の曲を知り、その軽い洒脱なノリに圧倒された。

コストレの楽譜を探すのには慶応の図書館まで行ったこともあった。
歌詞のフランス語の発音には専門の方に来ていただいたり、テープにとって
いただいたりで大変だった。カタカナで発音を書かないでくださいといわれ、
そういわれてもとても無理なので内緒で書いたり、、、でもそうすると
日本語的な発音になってしまう。そんなこともあり、遠ざかっていった。
音は比較的取りやすいし、簡素な中にも洒落たところがあってこの
膨大なシャンソンレパートリーを目前にしながらため息。

セルミジのシャンソンの歌詞によく使われているクレマン・マロについて
調べていたら、ラベルが「クレマン・マロのエピグラム」という題の
2曲の歌曲を作っていることがわかった。
「私に雪を投げつけた、アンヌのこと」
「スピネットを弾くアンヌのこと」

2曲目の方は伴奏はクラヴサンかピアノと書かれている。聴いてみたいものだと
思ったら、Naxos無料試聴で聴ける。でも歌が入ったところで時間切れ(笑)
伴奏はピアノ。でも楽譜をみると(これも無料サイト!)ピアノの方が
綺麗そうな気がする。

「街の歌 城の響き」美山良夫著にはクレマン・マロについて詳しく
書かれている。アンヌというのはクレマン・マロが思いを寄せた、アンヌ・
ダランソンという女性だそうだ。

セルミジのシャンソンを探していたら、ラヴェルへいってしまった。
でもこの間のプーランクのフランス組曲にしろ、フランス近代でルネッサンス
バロックの影響をみるのはなかなか面白い。

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ピアニストになりたい!

2011-06-14 23:19:50 | クラシック音楽
岡田暁生氏の著作の題はいつも「どういう本だろうか」という興味を
抱かせる。「音楽の聴き方」「西洋音楽史」「オペラの運命」など。
題からは中身が想像できず、読んでみて初めてああ、なんだそういうことかと
思うので結局、題の付け方が上手いということになるのかもしれない。

「ピアニストになりたい!」もなりたい人がどういう人かということでは
なく19世紀にピアノが普及するにつれピアニストになりたいという
欲求が生み出した、手を強化する機械、スポーツ選手並みのトレーニングを
指に課す練習曲、そして優劣をつけるとコンクールというそれ以前には
考えられなかったような現象について書かれてある。今読めば笑うしかないが
当時は大まじめに考えられた矯正器具なども仔細に亘ってイラスト入りで
紹介されている。

よくピアニストに「ピアノを何時間練習しますか?」という質問はつきものだし、
やはりピアノという巨大な魔物と格闘するにはそれなりの必死の覚悟で
子供の時からただひたすら練習に励むというイメージがあるのは
楽器ではやはりピアノが一番かもしれない。
過酷な練習で手をいため、しばらく休んで復帰というピアニストもよくきく。

チェンバロを始めたころとても面白いと思ったことは、強い指弱い指
のあることをそのまま生かすということだった。ピアノの場合はどの指
も大きい音から小さい音まで出せるような均一さを要求される。

いわゆる「エチュード」というものが出現したのもバロック時代以降の
鍵盤楽器の変化に伴って生まれたものだった。強靭な楽器には強靭な指が
必要になったのだ。19世紀ロマン派の時代はピアノ学習のための
さまざまな「エチュード」「奏法」が生まれた時代でもあったのだ。
岡田氏曰く「19世紀をロマンチックな時代だと誤解しないでください」

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ヴィヴァルデイ・チェロソナタ

2011-06-13 18:32:10 | ルネッサンス・バロック音楽
昨日のコンサートに刺激をうけ、古楽三昧の一日。
リコーダー、チェンバロ練習に加え、コンサートで弾かれた、
ヴィヴァルデイのチェロソナタCDを聴く。昨日のプログラムには
「A.ヴィヴァルデイ・ソナタ4番」としか書かれてなかったので、
直前までヴァイオリンソナタだとばかり思っていた私。

中野哲也さんが楽器の準備をされたので、びっくりしてしまった。
「この曲が好きで、チェロの曲ですけれどガンバで弾きます」
とおっしゃったのでどの曲かな、、と期待。聞き覚えのある曲だった。

このCDはヴィヴァルディソナタ全9曲入っている。
演奏はヤープ・テル・リンデン。 通奏低音ではお馴染みだったが
ソロもこんなにいいとは・・。ガツガツとしたチェロを弾く人には
ぜひ聴いてもらいたいと思ってしまう。力が抜けてい奇をてらった
ところがなくて、いい演奏だ。ヴィヴァルデイまでみなおしてしまう。

チェンバロは一緒のCDもある、モルテンセン、に通奏低音のチェロが入る。
アンサンブルとしてもまとまっていて絶妙な阿吽の呼吸。廉価盤だしお薦め。


ところでヴィヴァルディの映画が作られるという計画は進んでいるのだろうか?
http://ncr2.net/2006101219.php

映画製作が発表されたのは2006年のことなのでずいぶん前だ。
頓挫してしてしまったのだろうか?
本格的なバロック音楽関連映画の製作が待たれる。

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