古楽の小路

古楽に惹かれて不覚にも深く入り込んだ私の半生を反省しつつ、日頃見、聴き、笑い、たまげた事など綴ります

近江楽堂→芸大奏楽堂

2012-05-27 21:00:55 | ルネッサンス・バロック音楽
いつかこういうことがあると思っていたが携帯をなくして
しまった。写真を載せられなくなってしまった理由。

一週間前、近江楽堂のリコーダーコンサートに行ったばかり
ではあったが今日は本村先生の生徒さん達のリコーダー発表会
でまた近江楽堂。ここはリコーダーによくあう。

私が聴いたのは4分の一と少なかったのだが、吹いたことの
ある曲ばかりで懐かしい思いで一杯になった。心おきなく
リコーダーを吹くことができるのはいつになるか・・・。でも
旧知の方からお誘いも受けたので、アンサンブルできる日も近いかも。

もう少し聴きたいと思いながら、そのあとがあるので上野に向かった。
山手線の車中で友人にメール返信したのが14時10分過ぎ位。
上野駅でSuicaチャージし、東京文化会館でチラシ置き場をみて
時間を確かめようと携帯を探したら、なかった。上野駅に戻り、
ためしに届けられてないかを尋ねたがなく、文化会館でもなく、
もし拾った人が不正に使ったらどうしようと気になりつつ、世の中
そう悪い人ばかりでもないだろうと思ったり、頭は携帯のことで一杯
になってしまった。こんなことではコンサートも楽しめないな、と
思ったが、招待券もいただいているので行かないわけにもいかず、
携帯のことは考えない!と決め、会場へ。大きなホールがもうほぼ
満員で空席があまりなかった。無事、後ろだが正面に近い席に座れた。

プログラムは「神秘のJ.S.バッハ」と題して、オルガン演奏が始めと
終りにあり、ヴァイオリンソナタBWV1017、ガンバソナタBWV1028
カンタータからアリアのみ2曲という名曲揃い。出演は芸大古楽科の
先生方。ここのパイプオルガンを初めて聴くことになったのはよかった
がオルガン曲のウエイトが多すぎてちょっと食傷気味。親密な古楽器の
アンサンブル曲をもっと聴きたかった。
最後のバッハの前奏曲とフーガはこれ以上は無いような大音響で
落ち込んだ私をさらに打ちのめした。

帰りに携帯ショップに行ったら、日曜のせいもあり非常に混んでいた。
門限6時半の身で待てないので帰宅、すぐ使用ストップの手続きをし、
一応安心した。
数時間のうちに不正使用されているかどうかは明日問い合わせると
わかるという。恐ろしい・・・。
携帯がないと非常に困る生活になってしまったので明日にでも新しい携帯を
買うつもり。今頃一体どこにあるのか、、可哀そう。
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コンサート3日目

2012-05-21 19:40:50 | ルネッサンス・バロック音楽
古楽の世界とはまた一味違ったアイリッシュ音楽の守安夫妻に
チェンバロの平井み帆さんのコンサートに行って来た。
金・土・日と3日コンサート通いが続き、ちょい音楽評論家の
気分。でも責任のある文章を書かねばならないというわけでは
ないので気楽。
仙台にはアイリッシュ愛好家の方がいらしてコンサートのお誘い
も何度か頂いたが、何故か予定合わず今回初めて聴けてよかった。

武蔵野文化会館のコンサートではなんと「演奏中プログラムをご覧の際は
音の出ないよう・・」という注意書きがあり、緊張をしいられたけれど、
昨日のコンサートでは奏者のお話も面白く、視聴者参加番組みたいな
和やかな雰囲気で笑いが絶えなかった。休憩時にはチェンバロ調律
をしているというのに客席は熱気が漂い、話声で賑わい「ぐわ〜ん」として
いたのであの中で調律はさぞやりにくかっただろう。

最初はオキャロランの曲。
96年にアイルランドに行く前は名前も知らなかったのだが、向こうでは
国民的作曲家でダブリンのセント・パトリック聖堂にはハープを奏でている
記念碑があった。ヤコブ・ファン・エイクと同じく盲目。
その昔アイリッシュハープを弾く友人の娘さんがアイルランドに
行くならオキャロランの楽譜をなんでもいいいから買って来て、
と言われ、困ったのだったがダブリンの楽譜屋さんでは店員が相談に
乗ってくれ、難なく見つかった。

「オキャロラン」から記憶のすみに閉じ込められてあったアイルランド
の様々な思い出が少しずつ引き出されてきた。
「イニシア島に行かれた方はいらっしゃいますか?」と奏者が客席
に向かって尋ねられ、私が行ったのはどの島だっけ?と記憶も曖昧に
なっていた。(帰って調べたらイニシア島だった。アラン諸島では
一番小さな島。)すっかりアイリッシュモードになっていたら、次の曲は
テレマン。かの有名なハ長調ソナタからカンタービレが吹かれたのだが
なんだかバロック曲って偏狭な、と思ってしまった。

プログラムは時代も国もバラバラで統一が取れないところが特色の様で
所々にテレマン、バッハ、フレスコバルディ・・などのバロック作品
も入る。抜粋も多く組曲やソナタの全曲演奏に慣れている耳にとっては
ちょっとついていけないし、バッハの「サラバンド」オトテールの
「サラバンド」と言われても、たくさんあるのにそれはないでしょう、と
思ってしまう私ではあったが、奏者の客席を喜ばす類い稀な才能には参った。
かくしてとても心地よい気分になり、大分長い間リコーダーをくわえる
元気もなかったのにすこしやる気が出て来たのだった。感謝。




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古楽週末

2012-05-19 21:32:42 | ルネッサンス・バロック音楽
大分前にチケットを買ってあったルセとクイケンのコンサート
が2日続けてあった。この半年東京にいながらコンサートにも
あまり行けなかったのでようやく行けるようになったと思うと感無量。

18日はルセのソロコンサート。
会場が自宅から近いので往復徒歩。以前は30分歩くのなんて
平気だったのがこの頃ちょっとつらい。自転車も考えたが夜なので
やめた。会場には黒に金のシノワズリーのチェンバロが燦然と
輝いていた。1970年 David Ley製作 after Dumont Paris
どこかで見たことがある・・・。



プログラムは
F・クープランの第26組曲、ラモーの新クラヴサン曲集より
デュフリの第一巻より、
アンコールは3曲(デュフリ:ロンド、ロワイエ:タンブーラン 
フォルクレ:ラ・ボアッソン)

クープランは組曲は今練習中なのでどう弾くのか細部に興味があったが
全体の流れが圧倒的な説得力で迫ってきて小細工してもダメという
気になった。デュフリがどれも素晴らしく、あらためてチェンバロの
斜陽期レパートリーとして欠かせないと思った。

そして今日の会場、所沢ミューズは初めて行くので早めに着き、
一服しようとカフェ・レストランに入ったらルセさんと目があって
挨拶しそうになった。上村かおりさんたちとなにやら楽しそうに
コンサート30分前まで話しておられた。

さてプログラム最初はフォルクレのハ短調組曲。皆ガンバ演奏かな・・
と思っていたら、昨日のアンコール曲の一つ、「ラ・ボアッソン」と
「シルヴィア」はチェンバロソロだった。この組曲はクイケンの
「ヴェルサイユの音楽」でお馴染み。CDは1970年録音だから
なんと40年以上前。やはり演奏は大分違っていて力が抜けたというか
枯れた感じが強くした。ガンバ2台のサント・コロンブ、マレが
上村かおりさんのガンバの高音部がとても綺麗なせいもあり
よかった。プログラムは「メリトン氏へのトンボー」で終ったので
余韻を楽しみたく、アンコールをせびりたくなかったが、結局マレの
2台ガンバのサラバンド一曲が演奏された。

今日のチェンバロも昨日と同じ。今日のプログラムノートによれば
曽根麻矢子さん所有の楽器だそうだ。バッハの録音によく使われて
いる楽器だ。ジャック・ズーンとの共演にも使われていた気がする。

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一区切り

2012-05-16 17:30:00 | その他
父の四十九日が終わり一段落。葬儀もそうだったが形式に
とらわれないやり方をしたので返っていろいろ考えて
大変だったが、終わってみればよかったと思う。

少しずつ日常が戻って来た感じもするが、やはり折にふれ、
父のことを思い出してしまう。母はもっとそうなのだろう。

実家の庭は今カルミアが最盛期。蕾はまるで金平糖のようで
これが開くと5弁の花びらはつながっている。蕾がはじける瞬間を
見たいのだが、音がしそうな感じだ。

庭の芝生からは庭石菖が伸びて来た。昨年はネジバナが多かった。
どうもネジバナの年と庭石菖の年とが交互にくるようだ。


ところで西洋美術館前庭で群生していた水色の可憐な雑草は
「マツバウンラン」ということがわかった。
気になりだすと結構あちこちでみかけるようになった。
アメリカ帰化植物ということなので繁殖力がありそう。

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西洋美術館→上野学園

2012-05-11 00:17:55 | 展覧会
上野学園大のランチタイムコンサート 古楽への誘いシリーズ3
それも最近にわかにお馴染みになったT.ヒュームのみのガンバコンサート。
なんといいタイミング、これは行かなくては、と悪天候予報も
なんのその、どうせ上野までいくなら、と 「ユベール・ロベール展」を
見てからにしようと、まずは西洋美術館へ。
前庭には水色の小さな花をつけた雑草?が群生し綺麗だった。
木々の緑も青さが増し目を楽しませてくれる。


さて展覧会は「ユベール・ロベール、時間の庭」
時間の庭とはうまく言い表したものだ。一つの画面に時間を越えた
イタリアの風景が収まっている。廃墟も多く描かれ、「廃墟の画家」と
言われる所以になっている。油彩は少なく赤チョークで繊細に描かれた
素描のあまりの数の多さに最後は素通り気味になってしまったが。

今回初めて知ったと思った画家だったがフラゴナールとほぼ同年代で、
音楽家でいうとF.J・ハイドンが近い。フランス革命の頃はどうしていたの
かと思ったら、牢獄に入り、陶器の絵付けなどもしていたようだ。牢屋に
入っていたのは一年未満(記憶が定かでないが)残りの人生はルーブル
宮を美術館にする計画の管理者 として活躍したのだった。
  
そういえば伊集院静氏「美の旅人」の終りの部分でこのロベールの名前が
あった。この↓絵はルーブル美術館蔵で今回は観られない。
ルーブル美術館には油彩画が数多くあるようだ。



東京文化会館の前から出ている100円バスで上野学園前に移動。
ここの石橋メモリアルホールは約20年ぶりだった。前回はバッハ
コレギウムジャパンのマタイ公演。最近改築したそうだ。
客席は人もまばら、中高年が多い。演奏者は桜井茂氏お一人。
やわらかな語り口での程よいトークを挟みながらヒュームの作品を
12曲楽しんだ。 A Question、An answer という不思議な題名の2曲も。

コンサートは30分だけでちょっと残念と思いながら会場を後にした。
帰りは上野駅まで歩いたら、仏壇やさんが多いのにびっくりした。
美術展とコンサートの2本立てで満足。


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トバイヤス・ヒューム

2012-05-08 17:58:58 | ルネッサンス・バロック音楽
パンドルフォのソロCDにトバイヤス・ヒュームの曲が一曲だけ
「パヴァーヌ」が入っており、他の曲も聴きたくて買ったCD。
ラルフ・ルソーは初めて聴く奏者だった。今風の若者といった感じ。

ヒュームで始まり、ヒュームで終り、中ほどにもヒュームがある。
キャプテン・ヒュームとも呼ばれるようで軍隊にいて戦争の合間に
作曲していたというのだ。このヒューム氏なかなかユーモアのある方
のようで一つのヴィオ―ルを2人で弾くいわゆる二人羽織でも有名らしい。
CDに入った4曲はすべてこの曲集でみられる。殆んどがタブラチュア譜だが。




他の曲もガンバの様々な顔をみせてくれる選曲。
マレは小品2つ(アラベスクと夢見るひと)アーベル、シェンクはソナタ。

ケ・デルヴロワの「狩りのラッパ」は2台ガンバ曲を演奏者が
編曲したそうで面白い。

ガンバソロの禁欲的内省的な感じが全然せず開放的な爽やかな
感じなのでBGMにしてみたがそれでは演奏家に悪いような気がしてくる。
パンドルフォの「A Solo]の迫真の演奏はやはり群を抜いているけど
こういう軽やかな演奏もいいなと思えるこの頃。

収録曲

1. My Mistresse Hath A Pritty Thing (Tobias Hume Ca.1569 - 1645)

2. Arabesque (Marin Marais 1656 - 1728)

Sonata in d minor (Karl Friedrich Abel 1723 - 1787)

3. Allegro

4. Adagio

5. Tempo Di Minuet

6. Allegro

7. La Reveuse (Marin Marais 1656 - 1728)

8. Cors De Chass In D Major (Louis de Caix d'Hervelois ca.1675 ‒ ca.1760)

9. A Question (Tobias Hume Ca.1569 - 1645)

sonata V in eminor (Johannes Schenck ca.1660 ‒ 1712)

10. Adagio

11. Aria Largo

12. Gavotta

13. Adagio

14. Giga Vivace

15. Aria

16. An Answer (Tobias Hume Ca.1569 - 1645)

17. Now I Come (Tobias Hume Ca.1569 - 1645)

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『マルセル』

2012-05-04 20:02:40 | 本・雑誌
いつだったかの朝日新聞に高樹のぶ子さんの『マルセル』と原田マハさん
の『楽園カンヴァス』の2作が絵画をめぐるミステリー小説として
紹介されており、両方とも絶対読むぞ!と思っていたのがそのままに
なっていた。

連休は天気が悪いようなので読書にふけることにしてまず昨日『マルセル』を
読みだしたらとまらず読了してしまった。昨年の毎日新聞の連載小説だったそうで、
どうりで読み易い感じがした。

マルセル盗難事件は1968年の末に起こり、時効後[窃盗の時効は7年と
短いそうだ)の1975年無事戻ったのだが犯人はわからずじまいになっている。
著者と殆んど同年代の私はそのあと起こった3億円事件と共にこの事件の
印象が今でも強く残っている。

マルセル盗難事件を追った記者を父に持つ娘のこれまた記者が亡き父の遺した
取材ノートを読んでいくにうちに事件の謎や若き父自身の姿に興味を抱き、
動き始める。主な登場人物は早い段階で出そろうがなかなか事件の核心に
いかない。パーコレーター、モカハラ―(エチオピア産珈琲豆)のキーワードが
ミステリー小説らしい道具立てになっているし、名画につきもの闇の部分=贋作家
という存在もなかなか興味深いところ。未解決事件だからこそ、このフィクションが
生まれたわけで本当の犯人がこの本を読み、驚き、真実はこうですと
手記でも書いて発表しないかな・・と期待している。

そのロートレック展が開催された京都国立近代美術館のホームページを
検索したが、盗難については一言も記述なく奇異に感じた。美術館としては
前代未聞の不祥事だろうが絵は無傷で戻ってきたのだし、やはり記録として
残すべきだとおもう。警備員は自殺し、時の館長は責任とって辞任し、
文化庁長官の犯人への呼びかけもあったので大きな社会事件となった。

小説にも出て来たロートレックの昔の映画『赤い風車』をモカハラ―を
飲みながらまた見たくなった。でも次の『楽園カンヴァス』も面白そう
なのでこちらが先になりそうだ。
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アゴスティーノ・グエッリエリのリコーダー曲

2012-04-30 19:27:00 | ルネッサンス・バロック音楽
28〜30日開催された古楽コンクール。今年こそは20年ぶりで
山梨に日帰りで行ってみようと思っていたのだがかなわず、
最近買ってまだよくは聴いていなかったCDを聴いた。

知っている曲が沢山入ったCDもいいが、全く知らなかった
作曲家の曲を聴くときの期待感を久しぶりに味わった。

アマゾンからかつてカルダーラのトリオCDを買った方に、と
同じ演奏グループ、パルナッシ・ムジチの「アゴスティーノ・
グエッリエリの作品集」をすすめられたので素直にその手に
乗ることにして、即注文したのだった。

届いたものはヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、リコーダー、テオルボ
ハープ、チェンバロ、オルガンによる様々なアンサンブル。
ジャケットはヴァニタス画。画家名わからず。知っている方教えて
ください。
後期バロックのカルダーラに対し、グエッリエーリは1630年頃
生まれ、没年はこのCDでは1662年頃と1684年頃と違う
情報が混ざっており、どちらかわからない。ともかく中期バロック
作曲家の範疇にはいる。

全16曲は

Sonata a 4 ('La Sevesca')
Sonata a 2 ('La Galeazza')
Sonata a 1 ('La Sevaschina')
Sonata a 2 ('La Brignoli')
Sonata a 1 ('La Tita')
Sonata a 3 ('La Viviani')
Balletto primo per camera
Sonata a 2 ('La Lucina')
Balletto secondo 3:29
Sonata a 1 ('Malincolica')
Sonata a 2 ('La Marchetta')
Sonata a 2 ('La Benedetta')
Sonata a 1 ('La Rotini' )
Sonata a 2 ('La Rosciana')
Sonata a 3 ('La Pietra')
Sonata a 4 ('La Rovetta')


La のつく曲は献呈された作曲家やパトロン名らしい。
この中でリコーダーが活躍するのが4曲あり、そのうちのソロ曲
La Sevaschina 、Malincolicaはなかなか魅力的。楽譜を探すのは
大変そう。

まだまだ沢山いそうなバロック・マイナー作曲家だが先日はまた
アマゾンから同じパルナッシ・ムジチの「ネル―ダトリオ集」
のお薦めが届いた。ネル―ダ?映画「イル・ポスティーノ」に出て
来た詩人なら思い浮かぶが、バロック作曲家は知らなかった。こちらも
ちょっと興味が。ともかくひとまずカートに。

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新CD 

2012-04-26 20:10:40 | ルネッサンス・バロック音楽
仙台出身のソプラノ鈴木美紀子さんの初ソロCD。
『美しいフランスのうた』
約400年にわたるフランスの歌が一枚に収められている。

在仙中はその心地よい美しい歌声に魅せられ、何回かコンサート
に行った。2010年6月に開かれた「フランス宮廷の歌」と題された
コンサートはまだ記憶に新しい。その時に歌われて又聴きたいと
思っていた曲も沢山入っていたので嬉しかった。言うまでもなく
つのだたかしさんの伴奏(リュート、ギター)がまた素晴らしい。

古いところはマショーから始まり、ルネッサンスのシャンソンや
バロックの宮廷の歌、までは耳に馴染んだ歌も多かったが、このCD
では比較的新しい感じのする「18世紀の羊飼いの歌」からの8曲が
とても新鮮に聴こえた。すぐ覚えられるようなメロデイで小粋な愛らしい
曲ばかり。どういうわけか殆んどが作曲者不詳。まだまだ埋もれて
いる曲がたくさんありそうなのでどんどん発掘して聴かせて欲しい
ものだ。

先日何気なく手にとった森本恭正『西洋音楽論』を読んでいたら、このCDに
入っているラッススの「私の心を忘れないでください(Mon coeur se
recommande a vous)」のことが出て来た。ルネサンスの合唱曲としては
よく歌われる曲だ。

この本によると著者(作曲家)がアムステルダムの音楽大学大学院生
20数人に聞いたところこの曲を知っていたのは、たった一人だったそうだ。
古楽専攻でなくとも同じフランドル出身のラッススが知られてないとは
ちょっと驚きだ。
現在のフランスで「エール・ド・クール」が人々にどのくらい知られて
いるのか知るよしもないが・・・。案外同じようなことなのかもしれない。
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バルビエxラブル―ル展

2012-04-22 15:20:30 | 絵画
以前、区役所広報でみつけた講演会、大分前に申し込んであったのが
運よく抽選に当たった。ここしばらく自分の楽しみのための外出を
控えていたのだが、そろそろいいか、という気になってきた。
講演会は練馬区立美術館で開催中の「バルビエ+ラブラ―ル展」に付随して
企画されたもの。演題「狂乱の時代 1920年代のフランス美術」
講師は高階秀爾氏。

あらかじめ展覧会をみておきたかったのだがいろいろ忙しく講演会が
始まる前の1時間でざっとみることになった。フランス文学者鹿島茂氏
のコレクションによるアールデコ時代のイラストレーター、バルビエと
ラブル―ルの挿絵、ファッションプレート、ポスターなどの展示。
バルビエもラブルールもきいたことのない名前だったが、展示品をみる
うちに少し前の時代のアールヌーボー時代のイギリスのビアズリーや
クレインの挿絵に似ているものがあるなと思った。それにしても膨大な
コレクションだった。

著書「子供より古書が大事と思いたい」があり、古書で埋まっている書斎
を雑誌か何かで見たことがある。著書は多いし、エッセイもいたるところで
みかける。きっと恐ろしく高いのであろうコレクションの資金源を筆一本で
稼ぎだせるのはたいしたことだ。
最近の著作「蕩尽王、パリを行くー薩摩治郎八伝 」はまだ読んでいないが、
鹿島氏の「蕩尽」の結果、われわれは労を少なくして稀少なコレクションを
見られるのだから、有りがたいことだ。

コレクションのなかでは「ビリティスの歌」の挿絵が目を引いた。作者の
ピエール・ルイスと友人のドビュッシーの「ビリティスの3つの歌」は
これと関連があるようだ。ファッションプレートもその当時のファッション
に興味の有る人だったらまさに垂涎ものだろう。

講演会は第一次大戦の経験、印刷術の発達、フォビズム、キュービズム
いりみだれた時代に登場する画家も絵もあまりにも多くて頭の方が「狂乱」
しそうになった。

今館長をしておられる大原美術館の絵の紹介もあり、大原コレクションの
第一号になったアマン・ジャンが実は1920年代の代表的な画家であった
ことなどはじめ充実したコレクションに40年ぶりに!是非訪ねてみたく
なった。今は無理でもいつか実現させたいものだ。

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区役所まわり

2012-04-16 21:19:00 | その他
桜をあまり見物しないうちに散リ始めてしまった。
気がつかないうちに木々の新芽が吹いているし・・。
ニュースでは仙台の桜はまだ開花していないらしい。
今年の仙台の春の訪れは随分遅いようだった。

石神井庁舎の前に一本の桜の樹に紅白(ピンク白)の花が
咲いており、満開だったので思わず写真を撮った。小さいけど
綺麗だった。
たまにこういう樹があるようだ。接ぎ木したものかどうかは
よくわからなかった。

父の本籍地ごとの戸籍謄本がいるのでとりあえず都内だけの
取れるものをとったのだが、歌舞伎町の新宿区役所ではとても
待たされて複数の謄本が出てきて訳がわからなかったが皆
必要なそうだ。手数料も多くてびっくり。
出生地は遠くなので郵送で頼んだ。何しろ大昔のことになるから
ちゃんと残っているのだろうか?

原戸籍集めはとても大変とはきいていたが平日に動ける人ばかりでは
ないから、勤め人だったら昼休みに区役所の駆け込むということに
なるのだろう。今日も昼12時過ぎたらどの窓口もたちまち混んできた。

せっかく久しぶりに新宿に行ったのに、他にする気が起きず
用事を済ませただけでまっすぐ帰宅。母は昔、歌舞伎町に美味しい団子屋
さんがあったのだけど、なかった?など暢気なことを言ったので
疲れがどっと来た。



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一面のだいこんの花

2012-04-11 21:40:11 | その他
やっと桜も満開になり花見に行かなくともあちこちで桜を見ることが
できる。空き地には春を告げるだいこんの花が密生していてやはり
東京らしいと思う。

昨日は父が8ケ月お世話になった介護ホームへ行ってきた。
こちらに引越してきてから何十回となく通いお馴染みになった道も
もう通ることはないだろう。
いつも行きは父がどうしているかな、、と思いながら足早に行き、
帰りは少しほっとしながら次に来るまでどうか元気でいて、と願い、
家々で大事に育てられた花々などを愛でながら通った道を特に踏み
しめながら歩いた。

介護ホームの職員の話では父は家族には最近あまり見せなかった顔も
みせていたようで「冗談をいって皆を笑わせ、面白い方でした。」といわれた。
ここ1−2年殆んどしゃべらない姿しか思い浮かばないので意外だったが
よい印象を残してくれたのはよかった。先日はデイケアに行っていた
ころの担当の福祉士の方からは「手先が器用で一生懸命何かを作るのが好き
のようだ」といわれたが、確かに元気なころは家のなかのちょっとした修理や
大工仕事はお手の物だったからそれが年をとっても少しは残っていて良かった。

あまり長生きしたせいで家族には晩年の頼りない寂しい姿が印象に
残ってしまい、つい溌剌とした頃の姿を忘れがち。若き父のことを語って
くれる同年輩のかたはもう殆んどいないので母はそれが寂しいようだ。
同年輩同年代の空気のようなものを皆一緒に父が持って行ってしまったと
言った母の一言が重い。これからは同じ家族という共通の体験の
記憶を思い起こしながら、母の記憶が怪しくならないうちにいろいろ
聞いておこうと思う。

母の慰みになるかおもい、また付録の万年筆も気になったのでサライの
「日本の作家100名の歩み」を買ってみたら久しぶりに母が面白そうに
読んでいた。2人で早速クロスワードを完成させていい気分になった。
万年筆の方は少し重いが自分の万年筆より書きやすいとは皮肉なものだ。












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96歳8ケ月で

2012-04-04 22:49:30 | その他
父は入院後一週間であっけなく逝ってしまった。平均寿命を大幅に
うわまわる96歳だった。定年から30年以上も別の生活があった
ことにあらためて驚く。

3月30日には仙台に行き、一泊して久しぶりに友人達と過ごす
予定があったのだが、急遽予定変更し売れた家の事務手続きだけして
とんぼ返りした。仙台にいたのはたった4時間弱だった。父が何回か
仙台の家に来た時のことなど思い出していた。

よくきいた話は仙台駅からタクシーに乗って『「金研(金属材料研究所)」に
行ってくれ』と言ったら「県警」に連れて行かれた。研究者ではなく刑事に
間違われたらしいよ、というもの。

昨日4月3日は父の葬儀だった。午後からは天気予報通り大雨になり
風も強くなって大荒れの天気となってしまった。疲れがたまったせいか
少し風邪もひいていたので「かぜ」のダブルパンチ。家族親族だけの
こじんまりしした葬儀を無事済ませ、母と2人の暮らしが始まった。

今日は娘が帰るので送りがてら井の頭公園の桜を見にいった。平日と
いうのに桜の開花を待ちかねた花見の客が多かった。桜は咲いていても
5分咲きくらい、まだまだ蕾の樹も。

昨年のお正月には井の頭公園の弁天様に初詣の帰り道に父が転んでしまい
縁起でもない、などと笑ったことを思いだした。あの時はまだ杖も借りずに
自力で歩いていた。
咋夏ホームに入り、秋頃からからだんだん歩くのが難しくなり、転倒の
危険があるため、車いすも使っていた。持病の腎臓病も高齢のため透析が
出来ず、悪化してしまった。入院した23日は今までになく晴々した顔を
していたので、一週間の急変が未だに信じられない。

これからは当分いろいろ後始末に追われそうだ。「音楽的」生活が出来るように
なるのはいつのことか・・・。



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忙中映画

2012-03-23 21:38:00 | 映画
急に父の入院が決まり、8ケ月お世話になっていた介護施設から病院へ移った。
昨日は母のディサービスの間の私の貴重な自由時間が殆んどなくなり、入院の
為の買い物や手続きなどで終ってしまった。当然練習は中止。

幸い病院は歩いて25分のところにあり、自転車ではまだ行ってないが
多分10分もかからないだろう。自転車の使い道がこういうことになるとは
予期しなかった。介護施設に戻れるのかどうかは今のところわからないが、
病状も進んでおり、なかなか難しそうだ。父は入院をいやがったりすることも
なく大人しく従っていてかえって哀れを誘った。

さてそんな忙しく気の滅入るなかでも、というか気分を変えるため、話題の
マーガレット・サッチャーの映画「鉄の女の涙」を観た。考えてみたら吉祥寺で
映画を観るなんて何十年ぶりか・・昔一番行ったのは今もある「オデオン座」だ。
昔は「3本立て」なんていうのがあった。さすが若くても3本は多すぎ、
二本が限度だと思った。
母は女子が映画館に一人で入るのは「不良」と思っていたふしがあったので
黙っていたが、ばれることもあったっけ。さて上映映画館は平日の昼のこともあり、
60歳以上のシルバー料金年代で熱気を帯びていた。

先日メリル・ストリープがゲストの「徹子の部屋」の様子やテレビで流された
予告篇を観ているうちにどうしても観たくなってしまった。どれだけサッチャーに
似ているかという全く単純な興味だけであったが。話し方はもちろんのこと、しぐさや
歩き方などなるほどよく似ていたが、メリル・スリープの魅力も加わり、単なる
そっくりさんの映画ではなかった。イギリス関連の事件(フォークランド戦争、IRAテロなど)
も入っていて認知症でなくても忘れてしまっていた80年代の出来事など思い出していた。
2−30年も昔のこととは思えないのだがサッチャー後、4人も首相が替わったことを
考えればそんなに時が経ってしまったのかと思う。

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無くなる番組

2012-03-18 20:44:08 | その他
最近はNHKテレビ関連で腹の立つことばかり。
まず朝ドラ「カーネーション」が3月からがらりと変わったこと。
主役の交代による変化は予期していたが、演出脚本も前と同じとは思えないほどに
すべてが崩れてしまったよう。

私には朝ドラを観る習慣がなかったのだが、こちらに引越してから母が面白い、
と言うので一緒に観るようになっていた。朝、8時には家事も一段落するので
15分間を楽しみにしていたのだが。今は2人で文句を言いながら、でももう
僅かなので惰性で最後まで観ることになりそうだが、前のような期待感はもはやない。

何といっても一番腹たったのは「BS週間ブックレヴュー」が終わってしまったこと。
最近20周年記念本が出たので もしかしたら終るつもり?と思ったことが本当に
なってしまってとても残念。番組を続けて、という声も多いらしいが・・。
これに替わるちゃんとした番組があれば嬉しいのだが。
最終回では今まで約20年の番組のほんの少しずつ抜粋もあり、今は亡き小説家
や書評ゲストの姿などを見られて懐かしかった。番組が始まった91年には
未だBS契約していなかったので観ていなかった。私が観始めた頃は亡き
如月小春さんが楽しそうに司会をされていた。児玉清さんが亡くなった時は
もう番組も無くなるかと思っていたが、(それも原因かもしれないが)藤沢周さん
中江有里さんの司会もよかったので残念。欠かさず観ていたわけではないが
「記念本」をやはり買おうかな、と思う。

さらに長く続いていたN響アワーも終る。確かに司会の作曲家と女優&女子アナの
組み合わせにマンネリという感じもしたが、こちらは軽薄路線になりそうな気配。
新司会者をみただけで観る気を失った。司会者ナシで音楽だけというわけには
いかないらしい。

日曜美術館の司会者は今年は変わらないのだろうか?こちらはまだ一年だが
変って欲しい(笑)。
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