古楽の小路

30余年住んだ杜の都から東京へ。両親の介護も終了、気が付けば高齢者に。介護される身になるまで音楽生活を楽しみたいものです

春冷え

2017-03-27 10:00:00 | その他
桜の開花宣言があったのに冬に逆戻りのような日が続く。春の
歩みは遅い。過日お茶の水に行ったとき、神田明神の近くに、
馬酔木が満開で花の房が重そうに垂れ下がっていた。馬酔木は
リフォーム前の実家の庭にも小さい木があったのでしばらく見入ってしまった。

先週末は7ヶ月ぶりに仙台日帰りした。新幹線が仙台に近づき、車窓から
見慣れた街の風景をみていたら涙があふれてしまった。レッスン会場の
友人宅は70年代の後半、初めて仙台に住んだ集合住宅の近くで東日本
大震災の前の宮城沖地震(1978年)の時にはここにいた。あの時は
33年後に大惨事が起きるとは想像もしなかった・・。考えてみると
私が仙台に住んだ34年間は地震に始まり、地震に終わったのだった。
バスの運転手さんの仙台弁も懐かしく、友人宅へ着くと、フレスコバルデイの
レッスン中だった。発表会で弾く予定のバッハとシャイデマンの2曲で
レッスンを受けた。テンポの設定を見直し、幾つかの改善の余地をみつけて
いただき、何か凝り固まっていた解釈がほぐれていく感じがした。

仙台のチェンバロレッスン(指導:梅津樹子先生)は東京へ引っ越してからも年に
数回だけだが受けている。毎年夏にある発表会に「歩けるうちは参加します!」と
宣言してしまったので、遠距離と高齢ということで配慮していただきながら、
出来るだけ頑張ろうと思っている。
レッスン後は別の友人宅でリコーダーとチェンバロでトリオソナタを数曲楽しんだ。
同じリコーダ―の先生門下ということもあり、合わせやすかった。

先日は桒形亜樹子先生の「クープラン全26オルドル講座」の最終回で
2台チェンバロ用の曲のレクチャーコンサートだった。私は2巻から参加
したが、毎回の充実感は他では経験できないものだった。また近いうちに
先生が何か企画されることを期待している。
 
今年はチェンバロ、リコーダーに、オルガンレッスンが新しく加わった。
こちらはパイプオルガンにも触れられるので今からワクワクしている。





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ナビ派展

2017-03-20 20:01:00 | 展覧会
1970年代後半に仙台に住み始めたころ、ヴュィヤール展があり、
観に行った。自画像がとても印象的でそれ以来気になっていた。あの頃は
まだ宮城県美術館もなく、美術展ができるのは博物館、市民ギャラリー、
いくつかのデパートだった。2月から三菱一号館美術館で開催中の
「オルセーのナビ派展」ではその自画像も含まれており、他にもモーリス・ドニに、
最近この美術館で展覧会のあった、ヴァロッタンにも興味があるので観に行った。

この頃よく借りる音声ガイドの音楽はフォーレ、ドビュッシー、ラヴェル
の御三家に加え、レナルド・アーンの歌曲「妙なるひととき」がルーセルの
「人生の季節」という春夏秋冬を表す?の絵のBGMになっていた。この時代
のフランス歌曲を聴くとフランス語がわかれば、、と後悔の念に駆られる。

ナビ派(ナビはヘブライ語で預言者とのこと)同時代の印象派に比べると
知られていない画家も多かった。
なかでもヨ―ジェフ・リップル=ローナイの「花を持つ女性」はモデルが」東洋風
でもあったが、まるで日本画の趣だった。

ゴーガンとベルナールが始めたという太い輪郭にグラデーションのないべったりした
色彩はクロワゾ二スムという技法ということも今回知った。遠近感が表せないので
平面的な絵となるが、写実的に描かないことで内面性が出てきて、想像力を
刺激される。我々はそのあとの20世紀の美術を知っているのでナビ派の画家がその
予兆していることがわかる。

ミュジアムショップで絵葉書を買おうとしたら、すべて普通の複製絵と塗り絵用の
輪郭の書かれた絵と2枚組になって売られており、驚き呆れた。
塗り絵をする気はないので買うのをやめた。クロワゾ二スムに関連した思いつき
なのかもしれないが・・・、絵葉書のみを買えないというのはおかしい。

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大使館コンサート

2017-03-17 14:52:30 | ルネッサンス・バロック音楽
3月は東日本大震災に両親揃っての命日もあり、どうしても気持ちが
しずむことが多い。なるべく用事を作り気が滅入らないようにしている。
というわけで衝動買い、コンサート行きも多い。

一昨日のコンサートは「メディオ・レジストロ」によるスペインバロック音楽。
スペイン大使館で行われた。大使館というところはこういう機会でも
なければ行くことがない。だいぶ前、民放のBSで「大使館の食卓」という
人気番組があって、上京すると母がよく見ていて一緒に観たのを思い出した。

さてコンサートは夜だったので外観はよくわからなかったが、入り口で手荷物
検査を受け、中へ。大使館の中は広く、会場のオーディトリウムは小ホールで、
ステージにはスペインと日本の国旗がたてられてあった。

スペイン音楽というと、ヴィクトリアの合唱曲、カベソンのオルガン曲
後期バロックのスカルラッティやソレルの鍵盤楽曲が浮かぶが、17世紀
前後の初期バロックの音楽はイタリアに比べるとまだまだ知られていない。

オルガン曲を器楽用に編曲された曲が3種のリコーダーとバロックチェロ、
オルガン、ハープにより次々と披露された。古楽のコンサートでは曲の説明が
あるのが多いが、全くなく、こういうのも先入観が入らず聴けていいかも
知れない。三人の奏者がそれぞれが合わせようとするというより
自発的で結果的にはアンサンブルとしてよく纏まっており、ライブ感溢れる
演奏だった。

オルガンは鍵盤の高音域低音域で音色をかえられるというスペイン独自の構造を
持つメディオ・レジストロというオルガン。ソロ曲のホアン・カバニーリョスの
「第1旋法による、Xacaraシャカラ?」ではオルガン前面の扉が開けられ、
小さなパイプが並んでいるのが見え、音量も増してダイナミックな演奏が聴けた。

最近発売された同グループのCDではさらにヴァイオリン、ヴィオローネ、打楽器
が加わった編成となっている。仏伊英独のバロック音楽とは一味違った、陰影の
あるスペインバロック。アマチュアにはちょっと手が出せない感じがする。
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見事なプログラム

2017-03-09 12:15:00 | ルネッサンス・バロック音楽
今週の「古楽の楽しみ」は渡邊孝氏担当で没後1年のアーノンクール特集。
率いた、「ウィーン・コンツェントゥス・ムジクム」の演奏で
ムファットからバッハまでのドイツバロック、ファリーナ、
ヴィヴァルディの「四季」などの標題音楽など、アーノン
クール自身のガンバやチェロの演奏も聴けた。奥さんのアリス
・アーノンクールのヴァイオリンでバッハソナタBWV1015を
ガンバ付きで聴いたのは初めであった。古楽復興の礎を築いた
アーノンクールの探求心と熱意が伝わってくるような内容で充実
していた。
4回目の今日の最後は敬意の込められた、カンタータ82番
「われは満ち足れり」で〆られ、心憎いな、、と感慨もひとしおだった。

実は昨夜「アンサンブル・リクレアツィオン・ダルカディア」の
コンサートを聴きに行った。ヴァイオリン2、チェロ1、にチェンバロ
(渡邊氏)のグループで国際的に活動している。プログラムは「フックスと
その周辺」というもの。周辺として取り上げられたのは、トゥーマと
オルシュラ―の2人、両方とも未知の作曲家だった。トゥ―マは心地良い曲で
特にどうということはなかったが、トゥ―マを挟むように置かれた
オルシュラ―のトリオソナタ2曲(共にヘ短調)が並の曲ではなくて
聴き入ってしまった。解説によると作曲家の情報は少ないようだ。
ブレスラウで生まれ、、、というところでエッシェンバッハを思い出した。

休憩後にはフックスが3曲演奏され、それぞれに特徴があり、楽しめた。
フックスは曲は違ったが、昨日の朝アーノンクール特集でも聴いたのは
偶然の一致??
最後の曲はトルコ風のメロデイーを取り入れたシンフォニアで
大いに盛り上がった。

帰宅してオルシュラーが気になり、imslpで楽譜をみたり、ほかの曲を
検索したらトリオソナタヘ長調というのがあったのでナクソスでほんの少し
聴いてみた範囲では割と普通だったので ヘ短調の魔力もあったのかもしれない。

未知の曲を凄腕の演奏家による生の演奏で聴ける幸せを感じながら
このグループの次回のコンサートを聴く楽しみが増えてよかったと思った。

見出し写真は1642年のブレスラウの風景だそうだ。オルシュラーが生まれる
50年以上前になる。
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一年無事修了

2017-03-02 12:55:30 | 古楽器
2016年度は一年間、東京音大付属民族音楽研究所社会人講座に通い、
一昨日修了。民族音楽の講義と実技レッスンの2本立てで月平均4回
以上は通学した。図書館で楽譜をたくさんコピー出来たのは助かった。

一昨日は実技の修了試験があり、会場の構内 Jスタジオへ。
試験は評価はともかく落ちることはないらしい?というもっぱらの噂では
あったがやはり、「これから修了試験です」と言われた時は普段にない
緊張感が走った。

昨年11月頃からオトテール組曲作品5-2のレッスンを受け始めた。
リコーダーでは原調ハ短調⇒ホ短調で演奏される名曲。曲自体は昔から知って
はいたが、なかなかの大曲。フランスバロック特有のニュアンスを出すのが
が難しかった。先生のアイデアで修了試験にコンセール形式で演奏して
みましょうか、という話がでて、どういう楽器の編成にするかを
考えるのも楽しかった。ただ楽器はチェンバロ、リュート、にリコーダー
ということでガンバがないのは残念ではあったが、東京音大の先生達と
チェンバロ受講生のご協力を得て、楽章ごとに変化のある編成になり
単調にならなかったのはよかったし、先生方の安定した通奏低音に支えられて
安心して吹くことができた。
来てくださった、友人達もいろいろな響きがあって楽しめたと言われた。
古楽器の他は琵琶や二胡の受講生の演奏もあり、無事全員試験を通過、
修了書をいただけた。

民族音楽の講義も毎回知らないことばかりで、目を開かれる思いだったが、
長年関わってきた古楽があまりにも身近になりすぎて違和感を覚えること
も多かった。しかし世界には本当に様々な音楽があり、夫々に親しんで
いる人がたくさんいて日々楽しんだり、精進しているということは
人間に絶対に必要なものは音楽!という思いを新たにした。
自分も「音を楽しむ」ことができて本当に幸せだと感じた。

さて今年の目標はすでにあるのだが、試験があり(こちらは過去は希望者
が多く落ちることもあったらしい!が今は如何に・・・)
ともかく通らないと始まらないし、結果がいつわかるか不明なので
目下のところはどうしようもない。ともあれ少し解放されたので充電。





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シャイデマンとシルト

2017-02-26 17:40:00 | ルネッサンス・バロック音楽
鍵盤楽曲にはチェンバロまたはオルガンで、という曲もたくさんあり
同じ鍵盤とはいえ随分違うのに、作曲家の本心はどちらで弾いてもらいたいのかな…と
思うこともあるが、どちらで弾いてもそれぞれによくてどちらでも可、という曲も多い。
バッハ・ヘンデルの時代となるとはっきり分けられている。

このところオルガン曲を探しているのだが余りにも多すぎて迷う。
取り合えずは民謡をテーマにした変奏曲などがいいかと思う。

よくクイズ番組などでドイツ作曲家で3B というのは誰かという問題が
出されたりする。バロックに限って3S は誰が考えたのか知らないが
シュッツ、シャイン、シャイトだそうだが・・・。
シュッツはわかるがシャインとシャイトが混乱してしまう私。
リコーダーアンサンブルでS.シャイトの「ロマネスカ」を吹いてからは
シャイトとシャインの違いはわかってきたのだが、最近更にsで始まる、
S.シャイデマンとM・シルトが加わり、混乱の素が増えてしまった。

両者ともにスエ―リンクの教えを乞いにアムステルダムまで行ったり、
デンマークのクリスチャン4世の宮廷で仕えたリという共通点もあり
ますますどっちだっけ、、とわからなくなる。シュッツもクリスチャン4世と
つながりがあり、ドイツとデンマークは近くなのだった。

大昔買ったCD「クリスチャン4世の時代の音楽」はデンマークバロックの
作曲家S・テルケルセン(1590-1656)、ドイツ生まれで宮廷に仕えた、
G.フォクトレンダー(1596-1643)の歌曲、やはりデンマーク宮廷に
仕えた、ダウランド(1563-1626)のリュートソングとシャイデマンと
シルトの貴重な鍵盤小曲が3曲入っている。シルトも「涙のパヴァーヌ」を
作曲している。他にもこの題名の曲が多いことからいかにダウランドのテーマが
人の心を掴んだのかわかる。
CDジャケットはコペンハ―ゲンのローゼンボー宮殿の部屋の天井画「音楽家達」だ
そうだ。現地に行ってみたいものだが、天井画では近づいて観られないか・・・。





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オルガンとピアノの競演

2017-02-17 15:48:00 | ルネッサンス・バロック音楽
武蔵野市民文化会館は改装工事のため休館中だが、再オープンは
大ホール4月20日、小ホール5月18日ということだ。今年は
国際オルガンコンクールも予定され、そのプレイベントとして
オルガンとピアノの珍しいコンサートがあった。

会場の武蔵野スイングホールに着くとピアノの調律の音がしていて
チェンバロの調律に慣れてしまった耳には懐かしい感じがした
と同時になんて大きな音なのだろうと耳を塞ぎたくなったのも
事実。大きなグランドピアノの横のポジティヴオルガンが小さく
見えた。

ドイツ、ハンガリー出身の2人の中堅の鍵盤楽器奏者によるコンサートは
中世のロバーツブリッジ写本からルネッサンス、バロック、古典派曲
へ、さらに奏者の即興演奏まで、変化にとんだものだった。
最初のフローベルガーのトッカータ2番ではチェンバロで弾く場合と
の違いをあらためて認識。

ポジティヴオルガンを使ってのソロ演奏は記憶にない気がするが
パイプオルガンのような圧倒的な重厚さはないにしろ、ストップを
駆使した演奏は結構楽しめた。中には笑いを誘うような音もあった。
既成の曲とそのあとにその曲に喚起された即興の曲のセットが
とても興味深かった。

ピアノとポジティヴオルガンによるデユオは全く考えられない組み合わせ
だったが、即興演奏は音質の違いを超え、2人の音楽的な対話を一緒に
楽しませてもらったような心地よい感覚が後に残った。才能ある音楽家
の演奏を聴く楽しみを満喫できたコンサートだった。






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都美術館へ

2017-02-15 21:26:00 | 展覧会
パソコンが故障し、修理に出したもののハードディスクが
壊れているということで、買い換えた。パソコンを使うように
なってから20年くらいだろうか、その間何度か買い換えて
これで5台目。一体いつまで使うのか・・・高年齢者への普及率は
年々上がっているらしい。

今日は予定が何もなく、天気も良かったのでただ今開催中の
「ティツィアーノとヴェネツィア派展」に行った。
上野公園では昨年も見た「カンザクラ」が咲いていた。


入場券は前売り券を予め取ってあったのだが、ちょうど
シルバーデー(第3水曜日)というのにあたり、65歳以上は何と
無料の日であった。どうりで高年齢層が多かった。4列に並ばされ、
入場に少し時間はかかったが大した込みようでは無かった。

今回の目玉「フローラ」はティツィアーノ20才代の作。モデルの際立った美しさや
肌、髪、衣装などの質感が素晴らしい。
50才代の作「教皇パウルス3世」は狡猾、狷介といった形容詞が目つき
に凝縮している。
そして70代末の「マグダラのマリア」はルネッサンス時代とは思えないような
激しい表情。タッチも荒っぽい。

年齢を重ね、時代の変遷とともに画風が深化していくのをたどることができ
ティツィアーノの生涯についても興味がわいてきた。
90近くまで生きたとは、当時としては稀な長寿だ。
ティツアーノ・ヴェチェッリオ がフルネームらしいのでティツアーノは
名前の方なのか・・・・よくわからない。

今回未知のセバスティアーノ・デル・ピオンボという画家の「男の肖像」は
珍しくリコーダーを持った男の絵だった。
ヴェロネーゼの「カナの婚礼」に一瞬びっくりしたが模写であった。
本物はルーヴル博物館にある。楽師として、ヴェロネーゼ自身、ティントレット、
ティツィアーノの3画家が描かれている。

音声ガイドにはティツィアーノ同時代のヴぃラールトなどの曲が入っていた。
3月31日の東京の春音楽祭ではもっとたくさん聴ける。そのころは桜満開?




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ターナーの映画

2017-01-10 15:07:00 | 映画
ターナーの映画DVDを借りてやっと見た。あまりに面白すぎて感想がまとまらないのだが、、。

伝え聞いているエピソードが上手く取り入れられているので伝記映画としても興味深いし、
当時19世紀前半の風俗が再現され、ローヤルアカデミーの様子(同時代の画家が勢ぞろい)
まだ珍しい写真館での撮影、産業革命による、蒸気機関車、蒸気船の登場、など新時代
を迎える生き生きした社会の中でひたすら絵に精進するターナー。私生活は謎に包まれていると
されている。2女までなしたダンビー夫人(作曲家J.Danby 未亡人)との間は冷ややかな
ものの、晩年、名前や職業を偽って亡くなるまで伴にいたというブース夫人との間には
温かい関係が築かれ、母親の愛情を知らないで育ったといわれるターナーの心の拠り所と
なったようだ。


約3年まえのターナー展にはスケッチブックも展示されていたが、実によくスケッチに
出かけている。風景画家といっても長閑な田園風景ではなく、変化し続ける一瞬を切り取った
ような絵はやはり当時の人にとっても革命的だったのだろう、評判はかなり悪かったようだ。
ターナーの絵を貶すヴィクトリア女王や茶化す芝居を観ているターナーの心の中は
いかばかりか、、、。評価などは気にせず自分の信念を貫いた幸せな人といえるだろう。

ターナー役俳優はメタボで最初は目が慣れなかったが、やがて迫真の演技で気にならなく
なった。脇役の女中や後に妻となるブース夫人や、父親役も素晴らしい演技だ。それにもまして
カメラワークが無駄なく息をのむ美しさだ。

英国では国民的画家は「ターナー」、国民的作曲家は「パーセル」と言われている。
映画の中でもパトロンのエグリモント伯爵邸(ペットワースハウス)でパーセルの有名な「ダイドーとエネアス」
の「私が大地に横たわるとき」が歌われる。伯爵の娘のピアノ伴奏で歌うのは何とターナー。
歌は態々たどたどしい感じを出していたがそれが返って切々と訴えるものがあった。

ところで近く20ポンド札がターナーの図柄になるということだ。
有名な若い時の自画像が元になっている。Wikiによれば実際のターナーはこの自画像
とはかけ離れていた容姿だったらしい。映画の俳優の容姿の方に近いのかも!
ターナーを日本に紹介したともいえる、漱石は1000円札になったし、お二人とも後にお札になるとは
思いもよらなかっただろう・・・。




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モダンチェンバロの音色

2017-01-06 22:27:30 | ルネッサンス・バロック音楽
今朝の「古楽の楽しみ」はヴァルヒャのチェンバロでバッハのインヴェンション2曲
放送された。チェンバロはもちろんモダン・チェンバロ。独特の金属音が煩くて
頭痛がしてきそうだ。ヴァルヒャはチェンバロよりオルガン奏者として馴染みが
あった。私にとっては大昔、シュヴァイツァーの演奏がオルガンとの出会いだ。

チェンバロというとヒストリカル・チェンバロをさすようになった今、モダン
チェンバロを聴く機会も減った。モダンの弦楽器でのバロック演奏にも
チェンバロはヒストリカルという選択も多くなり、モダンチェンバロの出番が
なくなってきている。誰にも弾かれないモダンチェンバロが日本には
何台くらいあるのだろうか?

そういえば今年の「チェンバロの日!」は会場の松本記念迎賓館にある、
プレイエル社のランドフスカ・モデルのモダンチェンバロでの演奏や
レクチャーなどがあるようだ。日本にチェンバロが紹介されたときは
モダンチェンバロであったわけだし、モダンチェンバロのための曲も沢山ある。
エリーザベト・ホイナッカは現代曲専門のチェンバロ奏者で、武満徹の
チェンバロ曲「夢みる雨」(1986)も献呈されている。

バロック演奏には使われなくなっても現代の作曲家には魅力的な楽器になる
可能性も残っている。

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2017正月

2017-01-03 17:17:17 | その他
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。


初詣は深大寺へ。深大寺へはもう何十年も行っていなかったのだが、最近バスで
近くを通ったので初詣はここにしよう、と決めていた。吉祥寺からバス一本で30分ほど。

武蔵野の面影残る周辺の景観に少し安堵した。
茅葺きの山門をくぐり、本堂の前は列はあったが長く待たされることなく、
お詣りできた。今年は年齢もいよいよ大台に乗るので念入りに祈った。
おみくじは「大吉」だったので持ち帰ることにした。

深大寺といえば蕎麦が有名。参道は蕎麦屋さんの乱立状態。蕎麦打ちを見せている店もあり
美味しそうだったが大晦日に蕎麦を食べ、元日の朝はおせちでお腹がいっぱいだったのでまた今度に。
江戸時代、土地が稲作に適さないので小作人がそばを育て献上したことから、そばの栽培が
盛んになったようだ。


2日には娘から誘われ今年の3月31日でなくなる数寄屋橋の「ソニービル」に行った。
1950年位からの音響製品などが展示されていたので私にも面白かった。
団塊の世代は日本の電化製品の変遷を体験している。昔のテープレコーダーやテレビを
みて初めて家に来た時の思い出が蘇った。多くの家庭に比べ、テープレコーダーには
いち早く飛びつき、テレビは東京オリンピックの時だったのでかなり遅かった。
ソニープラザも輸入雑貨の店がないころは貴重な店だったが今となってはどこにでも
あるようになってしまった。

ついでに向かいの「東急プラザ」に。渋谷の東急プラザが閉店したのもついこの間のことのだ。
ガラス張りの建物に地震や炎暑対策は大丈夫なのだろうかと気にかかる。デザインは
オリンピックを意識してか和風の感じがした。ざっと見た感じでは私には特に興味をそそられる
店もなく、遥々出かけたいところではなく、昔この場所にあった、阪急デパートへ思いを
馳せらせていた。




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クリスマス・プレゼント

2016-12-25 21:34:15 | ルネッサンス・バロック音楽
今年最後の本番は昨年に引き続き、個人スタジオで行われたコンサートに
リコーダーコンソートで参加。他はバンドや打楽器、ダンスなどの賑やかな出し物
だったのでリコーダーコンソートは異色で良かったかもしれない。
WバードやGPチーマ、にクリスマスキャロルなどを演奏してきた。まだ発展途上の
グループなのでこれからどう変わるか楽しみ。写真は出演者手作りクリスマスクッキー。



この一年は練習したリコーダー曲もレッスンを受けた先生の数も過去最高となってしまった。
来年はまた新しい楽器に挑戦と思っているが、リコーダーもチェンバロも深めて行ければと
欲張っている。

今合唱団ではJ・ウイルビーを練習しているが、元々ウイルビー好きなので楽しい。「Draw on sweet night」
を検索していたら、何と2015年製作のウイルビーの生涯を描いたDVD「Draw on sweet night」があることが
わかり、さっそく注文したのが11月末。イギリスからの配送なので少し時間がかかったが、ちょうど
自分へのクリスマス・プレゼントのように届いてワクワクした。

監督は作曲家トニー・ブリッテン。音楽はイギリスの合唱グループ[イ・ファジョリーニ]
作中、ストーリーの展開に沿ってウイルビーのマドリガルと、ブリッテンの現代曲が使われている。
主は時代劇だが、スタジオでの[イ・ファジョリーニ]の録音風景もある。

ジョン・ウイルビー(1574~1638)はサフォークのキットソン伯爵夫人に音楽の才能を
見出され夫人のヘングレーヴ館へ連れていかれ、そこで夫人の死まで館で暮らす。
身分は召使よりは少し上の作曲家として更に愛人として。館で召使達ができたてのマドリガルを歌うところが
面白い。イーストアングリア地方ではカトリック教徒が多く伯爵夫人はウイルビーに内密に
ミサを作曲してと懇願するがウイルビーは拒否し、結局マドリガル集1、2巻とトマスモーリーが
編纂した「オリアーナの勝利」(1601)の中の1曲の合計65曲のみ作曲している。1609年に
マドリガル集2巻を出してからはどういうわけか全く作曲していない。

同郷の作曲家で友人のジョージ・キルビーやジョン・ダウランドも登場する。
ダウランドがリュートソング第2集の校正をウイルビーに頼むところも出てくる。
ウイルビーは終身独身ではあったが、モテ男のようでキルビーの妻になる女性、キットソン娘、
アルベラ・スチュアート(エリザベス1世のはとこ)とも仲良くなるが、伯爵夫人の死を看取って
からはコルチェスターの離婚したキットソン娘のところに転がり込んで10年位一緒に多分平安に暮らす。
ヒモといっては何だが、20歳から54歳まで経済的に困ることなく、35歳からは作曲もせず
楽隠居というのはやや意外だった。館の暮らし、衣装も興味深いし、ヴァ―ジナルやリュート演奏
など少しではあるが古楽器演奏もある。ただ当然字幕がなく、ウイルビー扮する役者の活舌が悪く、
そのせいだけでもないのだが、わからないところが多すぎ、英語のヒアリング能力が足りないのが
よくわかった。字幕が欲しい!
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今年出合った楽器

2016-12-18 21:49:00 | その他
今年は未知の楽器に出合う年だった。
世界に存在するあらゆる楽器からするとごく一部だが、実際に間近でみたり、
触ったりできた楽器もあった。どんな素朴なかたちにしろ人は楽器をつくって
一人でもあるいは合奏することで音を楽しむことをずっとしてきたのだという
ことをあらためて実感させられた。

実際に演奏できた楽器は
ラフィ(ルネッサンスリコーダー)

リュートチェンバロ
ガムラン

生演奏を聴けたのは
フィドル
ビウエラ
ビオラ・デ・マーノ・・見出し写真の右の楽器
シタール&タブラ(大昔ラビ・シャンカールを聴いて以来)
コムズ

ナイ(縦笛)
親指ピアノ
口琴
ペダル付きクラヴィコード

ついでに 印象に残ったコンサート
①イエスティン・デイヴィス&トーマス・ダンフォード(歌&リュート)
②ファミ・アルカイ(ガンバ)
③テレマンパリ四重奏曲CD発売記念(Ft前田りり子他)








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2017年必見美術展

2016-12-07 23:19:40 | 展覧会
今年もまたこの情報誌が出る時期となった。
付録は3つあり、カレンダーとハンドブック、若冲のクリアファイル小。
カレンダーは書き込む場所が少ないが、私には十分。文具店、本屋さん、
雑貨店などでカレンダーを物色するのもこの時期の楽しみ。

さて展覧会情報は満載。

以下は私の必見美術展10つ
①マリー・アントワネット展 すでに開催中だが2017年2月26日まで
           森アーツセンターギャラリー

②マリメッコ展 こちらもすでに開催中だが年2月12日まで
           Bunkamura

③ティツィアーノとヴェネツィア派展
        東京都美術館  1月21日~4月2日

④オルセーのナビ派展 
        三菱一号館美術館   2月4日~5月21日

⑤ベルギー奇想の系譜展
        宇都宮美術館のみらしい 3月19日~5月7日

⑥特別展 雪村
        東京芸大美術館 3月28日~5月21日      

⑦ブリューゲル「バベルの塔」展
        東京都美術館  4月18日~7月2日

⑧アルチンボルド展
        国立西洋美術館  6月20日~9月24日

⑨フィンランドデザイン展
        府中市美術館  9月9日~10月22日

⑩天正遣欧少年使節が辿ったイタリア
        東京富士美術館  9月23日~12月3日


3月~4月には東京の春音楽祭のミュジアムコンサート
http://www.tokyo-harusai.com/news/news_4252.html

古楽系コンサートは東京都美術館で5つある。
8人のリコーダー奏者によるコンサートが面白そう。






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最後の松明堂ホール

2016-12-05 21:56:00 | ルネッサンス・バロック音楽
昨日は年に2回のリコーダー発表会、冬の会場の松明堂は近く閉館のため、最後の
松明堂行きとなってしまった。どういう事情かはわからないがコンサートホールの
閉館は寂しいものだ。大分前のカザルス・ホールの閉館を思い出す。

2012年の冬の発表会で初めてここを訪れ、意匠をこらした建物に魅了され
嬉しくて写真を撮りまくってしまった。望月さんのデザインはCDや本の装丁で
お馴染みだったし、仙台で、今もあるかどうかわからないが、台原に「めいそう」
というギャラリーがあり、望月さんの染め絵展覧会や つのだ&波多野さんの
コンサートにも行ったことがあった。

この場所でリコーダーを吹けるという贅沢な機会に心躍らせたものだった。
あの時はドルネルのアルト3本のソナタを吹き、母もまだ存命だったので
長時間の留守が心配で出番の後は直ぐ帰らなければならなかった。
このあと少しブランクがあり、2015年夏からは年に2回発表会に
出られるようになり今日に至った。穴倉に入ったような秘密めいた空間での
古楽器の響きはひときわ心地よいものだ。
発表会ではしばらくぶりでお会いできた方や、入門したての前途洋洋の方も
おられ、刺激になった。私のリコーダー演奏は多々難あり、ではあったが、私も
もう少し頑張れるかなという気になった。

発表会が終わったらと、練習する曲が山積みになっている。いわゆる名曲も
やってみたいと思うこともあるが、同じやるならあまり知られていなくて
気に入った曲をと思い、コピー楽譜が増える一方でうっかりすると誰の
作曲だったかわからなくなったりする。

直近の課題は、クリスマスのコンサート賛助出演用のリコーダーコンソート曲に
セミナー用のマッテゾンのトリオ、吹き初め会用ノードのデュオに音大講座修了試験用
曲、次回のレッスン曲を選ぶことだ。この他にもアンサンブル会のために何曲かあり、
練習曲には事欠かない。




























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