古楽の小路

30余年住んだ杜の都から東京へ。両親の介護も終了、気が付けば高齢者に。介護される身になるまで音楽生活を楽しみたいものです

ラモーのコンセール5番

2010-09-12 18:30:06 | ルネッサンス・バロック音楽
フランスバロック曲の題名には人名多い。それも
ごく親しい関係の名指しも多い。
フォルクレは[ラモー]という曲を書き、ラモーも又
コンセール5番で[フォルクレ]という曲を書いているので
お互い様というところ。

コンセール5番は第一楽章 フォルクレ
        第二楽章 キュピ
        第三楽章 マレ
と皆人物名になっている。

『フォルクレ』はフォルクレの息子ジャン・バティストの
結婚(2度目の)のお祝いに、『マレ』はマレの息子に捧げられたと
いわれている。
『キュピ』がに該当する人が何人かいてよくわからない。
Cupis 一族はベルギー出身で、なかでも
①女性ダンサーでラモーのオペラで活躍
Marie Anne de Cupis de Camargo(1710-1770)
②弟のヴァイオリニスト、作曲家
Jean Batiste de Cupis(1711-1788)
③弟のチェリスト、作曲家
Francoise Cupis de Camargo(1732-1808)

昔出た、名曲解説全集では服部幸三氏が解説している。
【イタリア系の音楽家フランソワ・キュピス・ドゥ・カルマゴに
息子が生まれたのを祝って献呈されたもので】
と書かれている。カマルゴをカルマゴと勘違いされているのは
御愛嬌としても、フランソワが9歳で子供を作ることはいくら
なんでもないだろう。このコンセールは1741年出版。
結局これがわかったところでどうということはないし、曲の解釈に
役立つわけでもないけど、道草をくう楽しみかもしれない。
コメント
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