しげる牧師のブログ

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朝の露 詩篇79篇 <廃墟となった都>

2017-03-16 | 詩篇

砂川PS「彼らは、あなたのしもべたちのしかばねを空の鳥のえじきとし、あなたの聖徒たちの肉を野の獣に与え、聖徒たちの血を、エルサレムの回りに水のように注ぎ出しました。彼らを葬る者もいません。」(詩篇79:2,3新改訳)

バビロン軍によるエルサレム落城の悲惨な光景を歌った詩。アサフの賛歌という表題がものすごい。そう、これが神への賛歌なのである。その正しさ、義の輝きのゆえに・・・。▼無数の死体と流血で赤黒く染まった大地、空を飛び、遺骸を食いあさる鳥とうろつき回る野獣、腐臭が立ち込め、火と煙がくすぶるエルサレム、鬼気せまる光景とはこのことだろうか。哀歌にはさらにくわしく当時の様子が描かれ、読む人の涙をさそう。▼ヒゼキヤ王の時、ヨシャパテ王の時、さらにアサ王の時は、何十万という敵軍がエルサレムの周囲で壊滅した。神が立ち上がったのである。嗚呼、なのに今度は黙された。それどころか、侵すべからざる聖所の中までバビロン軍は侵入し、狼藉のかぎりを働いたのに神は沈黙しておられる。アサフの涙は尽きない。▼犯すまじきは罪、失うまじきは神の聖臨在、キリスト者よ、この悲劇を目に焼き付けよ。歴史の終末に「主の日」が到来するからだ。その日は盗人のように現れる。宇宙全体が大音響とともに崩壊し、火の中に燃え上がり、人が営々と築き上げてきた宝、知恵、遺産、ありとあらゆるものが消滅する。なぜなら旧天地は元素レベルで焼け尽き尽くされずにはおかないからだ。聞く耳を持つすべての者よ、高ぶった思いと生き方をやめ、栄光の中に再臨したもうイエス・キリストに会う備えをせよ、これが御聖霊のよびかけである。