江戸の粋 小物細工、指物師の技法を受継ぐ細工物の小粋な世界をご覧下さい。

江戸には沢山の職人が技を競っていました。その人達が技を磨くため、細工の極致を極めたのが小物細工です。

今日も作品を…「二八蕎麦屋さん」

2015年07月22日 | ミニチュア

今日も暑い

こんな日は用のない人は外に出るべからずですよね

 

私は今日も家の中で休養して

家族に迷惑がかからないように努めています

ソーイングもお休みしてお買い物にも行かずあるもので済ませて

 

これは屋台の「二八蕎麦屋さん」です

この作品も私が20年以上も前に作った

昔から受け継がれてきた伝統工芸の作品です

 

テレビの時代劇でときどきこういう

よなき蕎麦屋さんを見かけます

 

私の先生は江戸指物師だったので

このように本格的な格子の作り方を

鉋(カンナ)や罫引(ケヒキ)の使い方から教えて頂きました

 

この格子はまず板の厚さを1ミリに削って

罫引で1ミリの溝を作るための線を引き

溝鉋(ミゾカンナ)で1ミリ幅の溝を掘っていって作ります

 

私はこういう格子を作るのはそんなにいやではありませんでしたが

お仲間の人達のほとんどは嫌がっていましたね~

 

そういう時は私が代わりに作ってあげてその代わりに

その人の得意な茅葺屋根を張る作業をしてもらったりして

みんな共通の趣味の人の集まりだったので

とっても仲良かったので30年以上ものお付き合いになりました

 

罫引と言えば先生は江戸っ子だったのでいつもケシキ…ケシキと

言っていたので生徒の私達もケシキと覚えていたのですが

お店に買いに行ってもケシキってとなかなか通じなくって

ようやくそこでケヒキという物だったことがやっと判りました

 

私の生徒さんも誰もこのお蕎麦屋さんは作っていませんので

いずれはこの作品も絶えて無くなってしまいそうです

 

この作品もほとんど日の目を見ていませんので

20年以上経っても松や苔も色あせしていませんね~

 

 

 

 

 


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