環境にやさしい?翻訳者日記

環境分野を専門とする地方在住の翻訳者が、自らもなるべくエコなライフスタイルを目指します。がんばりすぎず、ぼちぼちと。

牛の育て方と温暖化

2009-02-08 22:45:49 | 環境
地球の温暖化を引き起こすガスはいくつかあるけど、いつも一番話題になっているのが二酸化炭素(CO2)。産業革命後の100~200年間に、人間のせいで排出される量が劇増したから。

でも、問題なのはCO2だけではない。その一つ、メタンは“温暖化係数が21”、つまりメタン1トンが排出されると、CO2が21トン排出されるのと同じだけの温暖化が起こるといわれている。

で、そのメタンの大きな排出源になっているのが、牛のゲップ。
初めて聞いたときは、誰かにかつがれてるんじゃないかと思ったけど(^_^;

だから、牛の頭数を減らそう(食べる牛肉の量を減らそう)、とか、牛のゲップに含まれるメタンの量を減らそう、といった取り組みが行われている。

その一環で、イギリスでは、牛を牧草地で草を食べさせるようにすれば、消化器官の調子が良くなって、メタンの量が減るのではないか、という研究が行われている。つまり、牛はそもそも草食動物なのに、工場式畜産では草を食べさせず、穀類を食べさせている、ということ。(そういえば“肉骨粉”なんて話もあったわね。)

スウェーデンでの研究では、「草地で有機飼育された肉牛の場合、牛肉を生産するまでに排出される温室効果ガス排出量は、穀類で育てた牛より40%減」ったらしい。

安全な食べ物を手に入れる動きが、地球の温暖化を抑制することにもなる。
やっぱり、すべてはつながっているのね。


『地球白書2008-09』(2008年、ワールドウォッチジャパン)第5章「肉と魚――もっとも環境への負荷の大きい食材」より


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