ECOさんが帰る場所

(有)ビオプラス西條デザインのエコハウス♪
住宅誌『住まいネット北海道』内の連載のつづきです。

WEBでもECOさん!⑫ 堀本さんファミリー

2013-04-10 | 日記
●WEB版 ECOさんが帰る場所⑫ 
◆家族と一緒に育つ家。

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大変お待たせいたしました~!

今回は、

「2Fにサッカー練習場がある」

という前情報に驚きつつ取材に向かった、
堀本さんファミリーのお宅訪問記です。

取材に伺ったのは、まだ今年のドカ雪が残る冬の終わり。

お、見えてきました、堀本家!

むむ…? 室内にサッカー練習場がある、という割には、
ふつうサイズのお宅ですね~

なんだか玉手箱を開くような気分…
いったい中の様子は、どんな造りになっているのでしょう?


こんにちは~♪

いや~みなさんお揃いで、ありがとうございます!

ところで、室内にサッカー練習場があるとお聞きしたのですが…

おぉ! こちらですか~!

ホントだ~!

蹴ってる蹴ってる!!!

走ってる~!!!

ちょっとちょっと少年たち! 

おうちの中なのに、
そんなに思い切っきりボール蹴っちゃって大丈夫なの~??

ボールが吹き抜けから1Fに落ちちゃったり、
ガラスが割れちゃったりしないのぉ~???

お父さま~ お母さま~!

2Fで みんな思いっ切り走り回っちゃってますが、
家が揺れたり、窓がガタガタしたり、

「うるさーい!静かにしなさーい!」

とか、叫びたくなっちゃったりしないんですか~???


「いや~ この柵がついてるし、別に問題ないですよ~

 子どもたちが 「サッカーをやりたい」 と言って
 地元のサッカーチームのメンバーになったので、

 冬の間 外は雪があって練習できないから、
 家の中でトレーニングさせてやりたいな~と思ってね。

 ここはもともと勉強部屋だったんですが、
 机を端に寄せて、練習スペースを作ったんです。

 …と言っても、ご覧のとおり
 それほど広いわけじゃないんですけどね。

 それでも子どもたちは、
 ここでこうして体を動かして練習できる。


 よかったな~と思っています」


と、未来の日本サッカー界を担う(かもしれない)
堀本4兄弟の監督パパ、ヒロシさん。


「私たちが下にいても、この吹き抜けのおかげで
 上の子どもたちの様子がよくわかって安心です」


と、マママネージャーのマスミさんも、ふんわりニッコリ。

こんな懐の大きなご両親に育てられている彼らは幸せものだな~!
でももしかすると このノビノビした子育て環境は、
 
どんなに走り回っても、
3人の元気っ子たちがボールを思い切りキックしても、
どーんと構えていられる安心建築のオーガニックハウス
だからこそ、なのかも……

なんてったって、
毎日息切れするほど深く呼吸しても
化学物質を吸い込む心配のないナチュラルハウス 
ですしね~!

……と、

環境が人をつくる

という言葉を、深々とナットクするワタクシでありました。

2歳の力生(りき)くんはまだサッカーボールより
ママとくっついている方がお好みのようでしたが(笑)、

長男の大然(たいねん)くん、
次男の壮玄(そうげん)くん、
三男の一豊(いっぽう)くんとも、
今の夢は 「プロサッカー選手」 とのこと。
  
夢と顔立ちはとても似ているものの、
三者三様の個性を放つ彼らの未来は、これいかに……?

いや~ 楽しみです!


お、勉強部屋 兼 サッカー練習部屋のお隣が、
キミたちの寝室なのね~?

「サッカー練習スペースにするために、
 もともとあっちに置いていたベッドをこちらに移したんです。
 
 でも、みんなまだ私たちと寝たがって、
 結局1階の和室で、みんなでゴロ寝状態なんですけどね」

とマスミさん。

未来のスター達も、まだ寝る時はママのもとがいいのね~
めんこいめんこい!(笑)


そんなお子さま寝室の横にあるのは、
サッカー部屋とは打って変わって静かな、ヒロシパパの書斎。



デスクが広くて使いやすそうだな~

同じフロアに、思いっきり 「動」 な空間と、
正反対の 「静」 な空間が同居している設計にもまた、
このお宅の建築物としての包容力と安心感を感じますね。


そしてこの和室が、ご家族6人の “実質的な寝室”(笑)。
オーガニックの畳が気持ちよさそう……

道産の木と、国産の紙と草で、
化学物質を極力使わずにつくられたナチュラル空間。


これなら睡眠中の呼吸も安心ですね。

そしてまたこの木の床の風情が、
なんとも味がありますね~ 

「引っ越してきた時は見た目も真新しく、色もちょっと浅くて、
 新品!という感じだったんですが、

 くらしていくうちに自然に少しずつ色合いが落ち着いてきて、
 生活の傷も自然に刻まれ、味わいが出てきました。

 新品のころより、今のこの雰囲気が好き。
 私たちと一緒に年月を重ねて馴染んできているこの木の風合いが、
 私が家の中でいちばん気に入っているところかな」



年月を重ねるごとに味わいを増す家 か~

これも自然素材の家ならではの利点かもしれませんね。

しかもこの床、フローリングなのにちっとも冷たくない

木肌の肌ざわりが心地よくて、森の温もりを感じます。

寒い北海道の大地で育った木々たちは、
ひときわギュッと温もりを持ち合わせているのかなぁ~


ここは、ご家族で珪藻土を塗ったという壁。
完成記念に、ご家族みなさんの手形を残したのですね~

お宅が完成したのは8年前で、
末っ子のリキくんが生まれる前だったとのことなので、
ナマ手で参加していただきました(笑)


こちらが、その壁の奥の洗面所。


こちらは、リビングルームとひと連なりのダイニングスペース。

そこここに、道産材のぬくもりが生きています。


「西條デザインさんの存在は、雑誌で知りました。

 遊び気分でいろんな住宅展示場へ行ってお話を聴いているうちに、

 建てるなら、年齢的にも今がいいのかな~と思えてきて、
 だんだん真剣に家作りを考えるようになったんです。

 建てるならやっぱり木の家がいいな、と思って、
 木の家づくりを打ち出している別の建築会社さんとも迷ったのですが、

 お話を聴いていると、西條デザインさんは、そちらの会社とは
 こだわり具合が格段に違っていたんです。

 西條さんのところは
 何を聴いても詳しく説明してくださるのに、
 ちっとも商売商売していなくてウソがない
 誠実な感じがしましたが、

 もう一つの会社は、商売っ気が気になってネ(笑)

 結局、予算的にはチョット高くても、
 やっぱり西條さんのところに惹かれて決めました。

 西條さんて、不思議な魅力がありますよね。

 誠実ですごくこだわりがある職人肌なのに、
 大らかで冗談も通じるし、話しやすい。

 ゆっくりした雰囲気なのに対応が早くて、
 こちらの想いを全部汲み取ってくれる。


 階段のくぼみに飾り窓をつくりたい、とか、
 小さな要望まで全部 細やかに叶えていただきました。

 
 建て終わった後も何かとお世話になって、
 ずっとお付き合いが続いています。

 設計を担当してくださった山田さんも、
 設計だけでなく手直しの大工仕事にも来てくださったりね。

 関わってくださった方みなさんが、
 それぞれとても魅力的な方ばかりでした。


 大工さんたちもみんな感じよく礼儀正しくて、
 夢を持って仕事をされていてね。

 とても気持ちよく交流できたし、
 建築のいろんな話が伺えて学ぶことも多かったですよ」

と、ヒロシさん。


「私たちは、
 西アフリカのセネガルで、海外青年協力隊をしていたんです。

 セネガル暮らしから一番学んだことは、
 イスラム文化のシェアの精神ですね。

 たとえ貧乏でも、訪ねていくとみんな
 ごはんを食べさせてくれたりするんです。

 子どもたちもみんな 『食べて食べて!』 と言ってくれてね。
 すごいな~! と、いつも感動していました。

 私もそんなふうでありたいな、と思っています」

と、マスミさん。


なるほど、お二人の自然思考や、
勉強部屋をサッカー練習部屋に変化させてしまう
型にとらわれない柔軟なセンスは、

自然とともに生きる人々の懐深い文化が生きる
アフリカ体験
に基づくものなのかもしれませんね…!

ステキなお話とひと時を、どうもありがとうございました。

お二人の人となりがそのまま映し出されているようなこのお宅に
育まれている4兄弟の未来を、私も今後も、
影ながら楽しみにしています!


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◆photographer:蘒野孝行(GINO PHOTO WORKS)
◆designer:森川瞬(寺島デザイン制作室
◆writer:はらみづほ(旅するはらっぱ

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