カンボジア社会保障政策2016～2025

　7月25日、フン・セン首相は、カンボジア社会保障政策枠組2016～2025を発表しました。今回の政策枠組は、社会保障システムの開発に向けた長期ビジョンとして、財政的に持続可能で、包括的かつ効果的な社会保障システムの構築に焦点を当てたいとしています。また、この政策により、貧困と脆弱性の削減と防止、広範な人的資源の保護と開発、将来の長期的に持続可能な経済成長等に寄与するとしています。
　この政策に基づき構築される新たな国家社会保障システムは、年金、健康保険、労働災害保険、失業保険、傷害保険の5つの分野をカバーする、国民すべてが加入する国民皆保険システムとしたいとしています。閣僚評議会では、本年3月にこの政策を了承し、安全網評議会を設置し、政策の実施を管理させるとしています。今後、検討を要する事項は多いものの、2025年までには構築を完了させたいとしています。
　カンボジアでは、8名以上が雇用される法人は、労災保険と健康保険に加入することが義務付けられています。しかし、それ以外の多くの国民は、社会保障の対象となっていないため、今後、十分な検討を経て、持続可能な国民皆保険システムが構築されていくことが期待されます。


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