沈める、という文化

2007年06月01日 20時17分03秒 | 旅するふっき~

軽自動車に買い替えた、とはいえ、走行距離は以前と変わりなし。
大学の開学記念日を最大限に生かして、2泊3日の小旅行に出掛けてきました

長野~十日町~魚沼~沼田~尾瀬~中之条~長野原~真田~長野

なんとなく、コース読めましたか?笑

群馬県はやっぱりのどかで、雨に洗われた空と空気が身も心も癒してくれます。
関東地方ではおなじみの日光や尾瀬などという地名へも、岐阜ナンバーで接近。
気持ちのよい旅になりました。

もっとも心に残ったのが、帰りに通りがかった長野原町。
川原湯温泉というところを通りました。
100円で入浴できる露天風呂も満喫して、木々も清流も何もかもが素敵な街。
小さな駐車場では、掃除をしていたおばちゃんとついつい立ち話。
そんな、心がホッとするような、あったかい小さな温泉街。

その集落が、あと数年で、ダムの底に沈んでしまう。

「八ッ場ダム」と書いて「やんばダム」と読ませるこのダム。
利根川の支流でもある吾妻川に建設が進められている、大規模なダム。
このダムが、この集落を、丸ごと呑み込んでしまうというのだ。

  国道が沈む。
  線路が沈む。
  然り、駅も沈む。
  渓谷が沈む。
  お宮さんが沈む。
  学校が沈む。
  郵便局が沈む。
  公民館が沈む。
  旅館が沈む。
  露天風呂が沈む。
  
人々が築き上げてきたものは、また「人々」の手によって沈められていく。
生活のために切り開いた土地は、「生活」のために沈めらていく。
文化と歴史をのっくむその大きな水がめは、果たして新たな「文化」と「歴史」を生むだろうか。

「また温泉に浸かりにおいでください」

箒を片手に話を聞かせてくれたおばちゃんは、こう締めくくった。

届かない場所に集落が消えてしま前に、必ずや、またこの地を踏みしめようと思う。

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2 コメント

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Unknown (ちっちゃいひと)
2007-06-03 22:05:47
おれのばーちゃんちはダムに沈んだね。今の家は10年くらい前に引っ越したやつだから。またあの家で飲もまい☆





ところで君はいつうちの学校来るん??
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Unknown (ふっき)
2007-06-11 00:27:38
うーん、そだね、ダムの町だからね。。。
あの家はそういう歴史があったんか!でも隣ダムだね!

そうそう、具体的な話がまだ出とらんのよ。
またメールするわ!!ということで!
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