千の言霊

一生ぬぐえない想いからたくさんの本をよみました 
そして いろんな言葉たちに出会いました 

命のリレー 出動せよ 救急救命士

2005-07-03 23:09:57 | Weblog
「もう少し早く治療が開始されれば 患者さんが助かったケースが これまで
多々ありました。日本の救急医療は世界でもトップレベルです。しかし 病院に
運ばれてきたときに手遅れであれば、医師側がいくら頑張っても救命率は上がらないのです
私たちも何とかしたいという思いはありました。」(プロジェクトX 走破せよ 大志への道)

これは救急救命センターの医師 当時「日本医科大学高度救命センター」の山本助教授の言葉です
この当時 医師会では「医療は医者の聖域だ」とまったくとりあうどころか
「素人が生半可なことをやると それはけがのもとだと だから手を出すな 救急隊員は病院に早く運べばいい」
まったく なんということだろう・・・
命を守るべき医師たちのこの言葉のおかげでどれだけの命がみすみす消えていっただろうか
目の前のつながる命が消えていく 救急隊員の方がどれだけ悔しい思いをしたかー
国は 法律はいったい誰を守ったんだろう
医師会からも 厚生省からも反対 それを世論で訴えた人がいた 東京消防庁の武井という火消し専門の人だった 
この人のおかげで救急隊の医療行為ができるようになっていった
救急救命士法が成立し 翌年第一期救急救命士が誕生している 1992年のことである

それでも その10年後の2002年に健康で元気だった16歳の娘は突然 心停止
地方の消防署には救命士どころか 救急車に除細動器一つなく 
担当医師の「もうすこし早く蘇生法がなされていれば・・・」の言葉がむなしく響いた