Sotto voce (^-^)

楽しみを待つ事は、それ自体が楽しみ。
そんなカンジの日々を綴ります♪
Non vedo l'ora!

7月の読書メーター

2018-08-09 23:28:26 | life
7月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:1716
7月のベスト:「マチネの終わりに」平野啓一郎

あなたが、いなかった、あなた (新潮文庫)あなたが、いなかった、あなた (新潮文庫)感想
読み終わる毎に解説を読みたくなる。実験的要素が強いにも関わらず面白かったのは「母と子」。「慈善」もたった一文字のアルファベットの誤字にぞっとした。ただ自分の読書力のいたらなさにがっかりすることも。どの作品もアイデアに溢れていてワクワクするのだけど、自分の力不足により100%楽しめない作品も。自分なりに楽しみました。
読了日:07月29日 著者:平野 啓一郎
ラッセル幸福論 (岩波文庫)ラッセル幸福論 (岩波文庫)感想
ラッセルの幸福論は変に理屈っぽくなくプラグマティックな幸福論。90年前に書かれていて現代と若干そぐわない面もあるけど。根本的には今読んでもなるほどぉと説得力のある内容。興味深かった。
読了日:07月15日 著者:B. ラッセル
遠い山なみの光 (ハヤカワepi文庫)遠い山なみの光 (ハヤカワepi文庫)感想
悦子のことを描いているようで悦子のことは何も語られない。語られるのは、景子を身ごもっている悦子。遠いイギリスで景子を失った悦子。かけ離れた境遇を埋めるものはない。更にいうと緒方さんに引き取られる前の悦子も謎。読後は、悦子と佐知子、景子と万里子の運命が重なって見える。そのくらいしかヒントを見つけられない。「浮世の画家」同様、信じていた価値観がひっくり返った世界が背景にある。読み終わっても、目を凝らしても、朧な遠い山なみの光。
読了日:07月14日 著者:カズオ イシグロ
消えたベラスケス消えたベラスケス
読了日:07月14日 著者:ローラ カミング
マチネの終わりにマチネの終わりに感想
天才ギタリストと美しきジャーナリストの恋愛の物語。…が主軸ではあるけど。どんな人間にどんな共感を覚えるかという自分の生き方そのもの、今まで積み重ねてきた自分を問われるものだと改めて強く感じた。運命論と自由意思についての論。未来は常に過去を変えていく。気持ちだけじゃなく頭の中も大きく揺さぶられた。普通に散りばめられた引用の数々にも。「バッハの音楽は三十年戦争の後の音楽」とか考えたこともなかったな~。音楽の聴き方も考えよう。これは美しい恋愛物語じゃない。平野啓一郎さんスゴイ。
読了日:07月01日 著者:平野 啓一郎

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