ドクダミダイスキ

新聞、著書で勉強しています。「60にして耳順う」。バカにつける薬があるかしら?

雑想ー『政治は理窟ばかりでない』

2015-05-17 10:10:49 | 日記

[勝海舟『氷川清話』~《人情世態を観察せよ》]からであります。
【「『政治は、理窟ばかりで行くものではない』。実地に就いて、《人情や世態をよくよく観察し、その事情に精通しなければ駄目だ》。下手な政論を聞くよりも、無学文盲の徒(ともがら)を相手に話す方が大いにましだ。文盲なともの話は、純粋無垢で、しかもその中に人生の一大道理がこもって居るヨ。
おれも維新前には、種種の仲間と交際したヨ。“新門の辰”などは、随分物の分かった男で、《金や威光にはびくともせず、ただ意気づくで交際する》のだから、同じ交際するには力があったヨ。
官軍が江戸城へ押し寄せて来たころには、おれも大いに考えるところ(☆東征軍の江戸焦土作戦の先手を打って海舟が江戸を焼く要因をしたこと)があって、いわゆる破落戸(ならずもの)の糾合に取り掛かった。それは随分骨が折れたが、中々面白かったヨ。
貴様らの顔を見込んで頼むことがある。しかし貴様らは、金の力やお上の威光で動く人ではないから、この勝が自分でわざわざやって来たと人こと言うと、へー分かりました、この顔が御入用なら、いつでも御用に立てますという風で、その胸のさばけて居るところなどは実に感心するのものだ。
官軍が江戸へ入って、暫時無政府の有様であった時にも、火付けや盗賊が割合に少なかったのは、おれがあらかじめこんななかまの奴を取り入れておいたからだヨ。(☆江戸開城後も、治安の確保には、海舟がここに述べているような努力が、大きく作用した)。
茶屋の女将にも沢山知り合いがあったヨ。・・・・・・
世間では、茶屋などを、人間堕落の場所といって排斥するけれど、こまかに観察すると、その中にはなかなか面白味があるものだ。畢竟(ひっきょう~つまり)、その人の見ようによって、善とも悪ともなり、利とも害ともなるのだ。そこが世の中の面白いところサ。
しかし、今の政治家には、こんな些細のところまでに注意するとひとはあるまい。行政学を一冊読んで、天下の機関がうまく廻転すれば、世の中は楽なものだ。御前とか閣下とかそんな追従ばかり聞いて居らずに、大臣なども少しは飾り気のない巻舌(まきじた~早口で威勢の良い口調)でも聞いて見るが薬だヨ。】以上でありました。
「破落戸」と書いて「ならず者」と読ませるのは面白いです。ヤクザ映画は観たことないですが、なぜか、『永遠のゼロ』で、主人公の同僚のヤクザが、主人公の妻を妾にしていたヤクザを斬り殺ししたのを思い出しました。「破落戸」は理窟でなく人情で動くのですから、それはそれで良いところがあるのかも知れません。

[5月17日.産経新聞・福島敏雄論説委員『日曜に書く』]には、下記のように書いてありました。
【維新三傑のひとりである大久保利通は、鳥羽伏見の戦いで旧幕府軍を敗走させた直後、「大坂遷都」の建白書を朝廷に提出した。大坂遷都は実力者の岩倉具視等の賛同も得て、実現化するかにみえたが、江戸城が無血開城され、東北の各地で旧幕府精力との戦争が始まると、佐賀藩の江藤新平らによる東京遷都論が急浮上した・・・】。
このことは、知りませんでした。大坂は残念なことでした。本日、住民投票が行われますが「都構想」が実現できるといいですね!
昨日は、成田の「麻賀多神社」、その中にある「天日津久神社」に参拝いたしました。
「天日津久神社」は岡本天命が「ひふみ神事」の啓示を受けた有名な神社であります。帰りは浅草三社祭の様子を車の中から観て、合羽橋で皿を買い、赤坂氷川神社にも参拝して来ました。

麻賀多神社の東日本一の大杉です。御神木であり、樹齢1300年であります。

赤坂氷川神社の大銀杏です。樹齢400年で幹径2.4mです。

勝海舟はこのような大木な人間のようでした。
ありがとうございました。さようなら。

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