蝉の脱け殻です。「空蝉」であります。
多分、今、出て来たばかりでありましょう。葉っぱに疲れた様子でじっとしておりました。
残念ながら、短い命で、もう死んでおりました。悲しい気分ですが、これからが蝉の本番です。
[渡部昇一『名著で読む日本史』〈伊藤正徳『軍閥興亡史』〉]から、抜粋させて頂きます。
【伊藤正徳の『軍閥興亡史』は、日本が第二次世界大戦で負けたところまで書いてあります。その中で、一番重要なのは、司馬遼太郎が「謎」といった『大権』(統帥権)干犯問題について書いていることです。
『大権』(統帥権)干犯問題とは、ロンドン海軍軍縮条約の調印に反対する海軍軍令部長の加藤寛治大将らが、条約を締結した浜口雄幸内閣に対して「条約締結は統帥権の独立を犯すものだ」と非難したことが発端となって起こった問題です。・・・・・・
軍縮条約締結後の昭和5年(1930)4月下旬に始まった衆議院本会議では、この海軍の主張に乗った野党政友会の犬養毅と鳩山一郎が「軍令部の反対意見を無視した条約締結は統帥権の干犯である」として統帥権を政争の具にして政府を攻撃しました。これを伊藤正徳は《「統帥権干犯問題を悪用したものである」》と書いてあります。
この「悪用」の結果、同年11月14日には浜口雄幸首相が国粋主義団体の青年から狙撃され、死亡するというテロ事件に発展しました。そして《これ以降、政府は軍の言うことに反対できなくなるという空気ができあがってしまったのです。》
私の読んだ範囲では、「大権干犯問題」及び「陸海軍大臣現役武官制」についてきっちり書いてある本はこの『軍閥興亡史』しかありません。・・・・・・
「大権干犯問題」と「陸海軍大臣現役武官制」が、日本の悲劇のもとになりました。ここから軍部の独走が始まり、先の大戦への道が開かれることになったのです。】本日は、以上であります。
「陸海軍大臣現役武官制」については、次回にブログさせて頂きます。
鳩山一郎の名前が、こんなところに出てくるのですね。鳩山一郎、鳩山由紀夫。誠に悪い政治家一族であります。それに比べ岸元総理、安倍現総理は、素晴らしい政治家一族であります。日本の将来の国運を見据えています。
話は天と地ほどの違いがありますが、我が家の『大権』は、妻が握っております。その方が、喧嘩も少なく、家庭が平和で、男としては情けないような気もしますが、とっても楽であります。とにかく、私の判断は、悪い結果を招きます。要するに、私はバカなのです。もしくは、バカになっている方が、お得なのであります。
失礼致しました。