Diario di SARUMI

主に旅行記です。
たま~にブログ更新!?

人生最大の悲しみ

2011-06-16 | 愛猫ミル

愛猫ミルがこの世を去りました。
こんな内容のブログは何年も先に書きたかった、いや、書きたくなかった…。とても早すぎるお別れです。ミルは10歳10ヶ月、日本にやって来て9年2ヶ月で、この世を去りました。
ミルの死の瞬間は決して忘れることはないけど、文章にもしておこうと思い、あえて記します。

ミルの悲痛な鳴き声で目が覚めた。
またトイレに行った後、具合が悪くなったらしい。
母に聞くと、自力でトイレに行ったが、用を足した後トイレでうずくまって、どうにかトイレからは出てきたものの、そこから立ち上がれずにトイレ横でうずくまっているとのこと。
今、何時なんだろ?と思い、キッチンの時計を見るとまだ3時過ぎ。
妹も起きてきて、トイレを置いてある洗面所でミルの様子をうかがう。
ミルに、「明日になったら、また病院行って治療してもらえるから頑張ろうね。」と言っても、悲痛な鳴き声を発して呼吸もさらに速くなってきた。しんどいのを見られまいと、ミルは顔を洗面所の角に向けてうずくまっているので顔は見えないけど、相当苦しそうだ。
母が「お父さんも呼んできて」と言ったので、走って父の部屋に行き、「ミルちゃんが──」と言うと、起きていた父も慌ててミルのところに走ってく。(後で母に聞いたのだが、父にはもっと早くミルの様子がおかしいと伝えていたが、父はミルが可哀相で見れなかったのだそうだ、まさか死ぬとも思わず…)
私もだけど、特に母はミルの辛そうなのを見てられなくて泣き出したので、妹が「ミルの前で泣くな。」と母を制したが、私もついに泣いてしまった。
するとミルが、さっきまでとは違う、とても大きく力強い鳴き声を発し、必死で立ち上がり、振り返って私たち4人の顔を大きな目で見てくれたあと、ふらついてトイレのドアにぶつかり倒れてしまった。
父が倒れたミルを抱きかかえると、少し痙攣を起こして父の腕の中で息を引き取った。
母や私は息を引き取ったのがよく分からず「まだ生きてるよ。」と言ったが、父が「もう瞳孔も開いてしまってるから…」と。
あまりに急な最期だったので、ミルが亡くなったのが信じられない。あんなに頑張ってたのに…。
暫くして父が、時間を聞いてきたので、DVDデッキの時間を見て伝えると、「ミルは3:37、337にしようか。」と。正確にはもう2,3分前に亡くなってたと思うけど、ミルの死亡時刻は3:37になりました。

リビングにバスタオルを敷いてミルを寝かし、上からも顔だけ出るようにバスタオルをかけてあげる。いつも家の中心に居た子なので、ここが一番いいかなと思って。
姉にも、ミルが亡くなった事を伝えないといけないが、まだこんな時間やしって言ってたら、1時間ちょっと前に父の携帯に「ミルが危ないと聞いて、なかなか寝付けない。」という内容のメールが入っていた。
なので、とりあえずメールしておこうということで妹がメールを打つと、姉から、「ミルがこっちに挨拶に来たから、もしかしてって思ってたらやっぱり…」というメールが返ってきた。
ミルの最期の鳴き声、あれはきっと私たちにお礼を言ってくれたんだと思うし、必死に立ち上がって私たちの顔を見たのは、私たちのことを覚えておこうとして見てくれたんだと思う。そして、姉にまで挨拶していって、ホントに律儀な子です。こんな賢くて可愛い子が、もう生きてないなんて。ショックという言葉では言い表せません。

ミルのお通夜をしてあげようということで、皆でお茶を飲んでミルの話をする。リビングに居るミルは、寝ているの?っていう感じでとても可愛い顔をしてるのだけど、撫でると身体が硬直し始めてて、もう生きていないことを分からされる。

母が、「私がそばに居て見とくから寝なさい。」というので布団に入った。枕元に置いてあった携帯を見ると姉からの(ミルを看取ってくれた)お礼メールが来ていて、何通かメールのやり取りをした。が、メールも読むだけで涙が出る。
泣き疲れて寝れるかと思ったけど、結局7時半過ぎまで起きていた。
先ほど一緒に仕事してるFさんが、昨日に引き続き今日も体調不良で休むとメールしてきてたが、私も今日、そして明日も休むと決めたので、課長にメールするまで1時間ほど寝た。
8時半頃に課長に休む旨メールしておき、後ほど事務所へは電話することにする。

9時前に、母が病院へ連絡を入れる。今日も休診日の中、先生に9時に病院を開けてもらうことになっていたので、ミルが亡くなって行けなくなったことを伝えるために。
電話すると、「ミルくんはよく頑張った子だと思います。もっと前に亡くなっててもおかしくなかったです。こんな子が居たってこと、これから病院でお話していこうと思います。」と仰ってくれたとか。
そして、ミルを火葬にしてやりたいがこういうことを全く調べてなかったので、先生に紹介してもらった。

母の電話が終わるのを待って会社へ電話する。今日は課長はじめ、営業さんは朝から外出の人が多く、昨日やり残した仕事の件について分かる人が居なかったんだけど、なんとか全部説明しといた。が、念のため明日も連絡するようにしないとアカンな、これは…。

その後、先生に紹介されたペットの火葬場(数箇所紹介いただいたうち、市に認可されているからここが一番いいと思いますと言われたところ)のHPをチェック。「HPも見てから決めたほうがいいですよ。」と言われたので。
HPを見たあと電話してみると、今日火葬してもらえるというので、ここでお願いすることに。ただ、一番遅い時間でも15時なので、ミルと最後を過ごす時間はかなり短くなる。明日まで延ばそうかとも言ったが、(遠方に住む)姉は「埋葬等については、お任せします。」と言ってるし、姉は今日、子供の保育参観があるし、明日も来れないだろうということで(義兄が明日も仕事で、子供を預けれないので)、明日に延ばす必要はなくなった。それに気候も暑くなってきてるので、早いほうがいいだろうという判断。
姉が、「ミルの毛を少し取っておいて欲しい。」と言っていたのもあり、ミルをブラッシングしてやって、ブラシに付いた毛を皆で分けた。ミルの形見ってこれくらいしかないよね。まっ、母はミルが健康な時から、抜けたヒゲを集めてあったけど。。。

父と妹が、ミルを納めるボックスと、最後にお棺に入れてあげるお花を買いに行った。
その間、母と私はミルに持たせる手弁当の準備を。
大好物だったエビ・甘エビ・タコ・イカ・フグ・カニかま数種・スルメ・玉子どうふや甘辛く炊いたしいたけなどを個々に小さなジッパー付き袋に入れ、それを小箱に詰めてあげた。途中、母が足りないものを買いにスーパーに行ってる間、ミルと二人きりに。その間、ミルと少しお話しておいた。

何だかんだ準備してると時間は早く経つもので、気付いたらもう13時。
今朝、会社におにぎり持ってくつもりでお米を洗っていたので、それを炊いて皆でおにぎり1個ずつ食べて、出かける準備をする。

14時にタクシーを予約しておいたので、マンションの地下に降りると、ちょうど幼馴染みSちゃんのお母さんと妹さんに会った。Sちゃんの家は、昔から猫を何匹も飼っている猫好き一家である。妹さんは結婚して、うちの2階下に住んでるんだけど、彼女も猫を数匹飼ってて、Sちゃんのお母さんも妹さんもミルが通ってた動物病院でたまに会っていたので、ミルが病気であることは知っていた。
私たちがエレベーターから降りると、持ってる箱と私たちが(泣いて)目を赤くしていて、すぐにミルが亡くなった事に気付いてくれたので、箱のフタを開けてお別れをしてもらった。ミル、家族以外の人にお悔やみ言ってもらえてよかったね。
とそうこうしてると、今度は我が家のかかりつけ内科の先生ご夫婦に会う。
先生が亡くなったミルを見て「病気だったんですか?長かったの?」と。そして、「えらいキレイな顔の猫やね。」と言ってくれた。

雨のため、タクシーは14時を少し過ぎてやってきた。
タクシーの運転手さんは、火葬場の場所が分からなかったので、住所を告げてカーナビで設定してもらったのたが、行きに、お世話になった動物病院の前を通ってもらおうということになり、少し遠回りする。

火葬場は15時予約だったが、15分くらい前には到着。
着いてすぐに納棺の準備のためミルを引き渡す。火葬場の人は箱のふたを開けてミルを見て、「大きな猫ちゃんですね。」と。やはり外国の猫は大きいのね。病気で体重減っても言われるんだから…。
その間1Fで受付をする。うちは、個別火葬をして遺骨は自宅に持ち帰るので、骨壷と骨壷入れを購入。皆でどれにしようかと迷い、色々見せてもらって決めた。

準備が出来ましたとの声がかかり3Fへ。
ミルはお花に囲まれ、きれいに納められていた。で、ミルのお気に入りのクッションを入れてやろうとミルをここまで入れてきた箱に入れて持ってきてたのだが隣の部屋に除けられてたので、「あのクッション、この子のお気に入りでいつも枕代わりに使ってたやつなんで(お棺に)入れてください。」とお願いしたが、これは燃えないものなので入れられないとのことで、ミルに持たせてやることができなかった。
あとの手弁当や、おもちゃ(猫じゃらしと、キャットタワーにぶら下がっていたボール)はセーフだった。

持ってきたお花は、花束のまま入れてあげようとしていたが、係りの方が「切って入れられますか?」と仰ってくださったのでそうすることに。係りの方に花束を切ってもらい、ミルのまわりにたくさん置いてあげた。
そして、姉への報告用とミルの最後は写真に残しておこうということで、デジカメで数枚写真も撮っておく。今もホント寝てるようにしか見えなくて、とても可愛い顔をしている。係りの方は、ミルの毛並みの良さをすごく褒めてくれた。
通常、腎不全が進むと毛並みが悪くなるのだが、ミルは最後までとてもキレイだったモンなー。

お焼香をした後、ミルとホントに最後のお別れ。もう撫でてやる事も出来ないので、何度も何度もミルを撫でる。
家族皆がミルに「今まで有難う。」とお礼を言ってお別れ。妹はいつ書いたのか、ミルへの手紙を最後に入れていた。

ミルとお別れした後、隣の部屋で待つ。50分くらいでお骨拾い出来ますと言っていたが、少し時間がかかって、1時間ちょっとして声がかかる。
実は私、祖父母や伯父のお葬式に出たことはあったが、中学三年の時に亡くなった父方の祖父のお骨拾いしか知らない。その時、とても怖かった記憶しか残ってなかったので、ミルのそういう姿をちゃんと見てやれるだろうかと思ったが、出てきたそれは、とてもキレイで、ミルが最後に寝ていた姿そのもので、骨まで可愛く思えた。手(前足)は、軽くクロスさせてたんだけど、それもよく分かるし、尻尾や背骨のカーブもよく分かる。
骨って白くて当たり前なのかと思ったが、両親曰く、「普通は黄色くなるのよ。それがこんな真っ白でキレイな骨で…。」と。
係りの方も、「とてもキレイで真っ白な骨ですよ。どれもよく残っていますので、全部持って帰ってあげてください。」と言い、骨壷への詰め方を教えてくれる。
まずは父に詰めてもらおうとお願いしたが、うちの父ってすごい厳格で恐い人なのに、意外と涙もろいし、こういう時にダメでボーっとなってしまうみたいで、係りの人が「頭の骨から手で入れてください。」とか順を追って説明してくれるのに、全然聞いてなくて…。手に数珠持ってるのすら忘れて、骨にかすったりもして…。

骨以外に、歯や爪もよく残ってて骨壷へ納めたのだが、母が私に、「今度イタリア行く時に、ミルの骨を少し持って行ってあげて。」と言っていたので、尻尾の骨や歯・爪など数本だけ分けてもらうことに。「1Fで小さな袋に詰めますので、そのまま手で持ってください。」と言われたが、ミルの骨はとても可愛かったので、怖くもなく手でも普通に持つことが出来た。

1Fで袋を貰って、分骨用の骨は私のカバンに入れる。
タクシーが来る間待たせてもらい、やって来たタクシーに乗り込む。
帰りのタクシーの運転手さんは、時折話しかけてきた。
うちが猫を亡くしたと言うと、「私も猫飼ってましてね。」と。その後も、とても丁寧な口調で、必要以上には話さないけど、私たちを慰めようと努めてくれていた。そして、途中で「あっ、メーター入れるの忘れてました。いつも話すると忘れてしまってね。まっ、サービス、サービス!!」と言っていたが、恐らく気を遣ってくれたんだと思う。おかげでとても安かったので、キリのいい額を支払い、お釣りは取ってもらった。(それでも安いからね。)

マンション地下からエレベーターに乗ろうとしてたら、行きに会ったSちゃんのお母さんに再び会う。ミルの骨壷を見て「触らせてもらっていい?」と言って、ミルを拝んでくれた。行きも帰りも会うとは偶然にしてもスゴイ。ミルってすごい幸せなのかな?

ミルの骨壷は、いつも皆が見えるようにリビングに置くことに。お仏壇とかはないけど、家でこうやって毎日見てやれるとミルも私たちも寂しくないよね。(いや、私たちは寂しいな)

ミルが2回目に倒れて会社を早退した日、人ってこんなに泣けるものなのかと思ったけど、今日はそんなどころじゃない。ミルが息を引き取る瞬間からずーっと泣き続けていた。
姉は、「あまり悲しむとミルが成仏できないよ。」と言うけど、この悲しみはどうすることも出来ないだろう。


6月13日の午前1時半頃に撮った写真。
この日は、食べ物をおねだりして
元気あったのに・・・。
この写真が、生きてるミルの最後の1枚になるとは思いもしませんでした。

 


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ミクシイからきました。 (みど)
2011-11-03 23:17:41
ミルちゃんが天国に旅立たれた事、知らなくてごめんね..。
読ませていただいて、ミルちゃんがご家族みなさまにとても愛され、ミルちゃんもみなさまを愛している事がよくわかりました。

2年前に亡くなった父の最期を思いだしました。

ミルちゃんが天国からみなさまを温かく見守ってくれてる事を信じてます。
コメントありがとう (SARUMI)
2011-11-04 23:04:24
ミクシィから来てくれたんやね。
長らくブログもミクシィもやってなくて久々にブログの方を見たら、ミクシィと連携できる新機能が付いてたので試してみました。
これ、過去の記事書いた時はミクシィに通知されないと思ってたんやけど、通知が行ったのかな?

ミルの記事、読んでくれて有難う。
先日、ミルの散骨のためイタリアに行ってきたので、そろそろ日記もアップしようかと思って書いたのよ。
ミルはネコなのにネコっぽくなく、妙に人間っぽいとこがあって、人の気持ちがよく分かる子でした。だから、今は私たち家族を守ってくれてるんじゃないかなと。
(毎日、美味しいものをお供えしてるから案外、我が家に居たりして

みどちゃんはお父さんを亡くしてたね。
私が亡くしたのは親ではなくペットだけど、それでも近しい人を亡くした人の気持ちがよく分かりました。当時は、きっととても辛かったはず。それなのに子育て頑張ってたみどちゃんはホントすごいと思うわ。

コメントを投稿