De cela

あれからいろいろ、昔のアルバムから新しい発見まで

進駐軍による日本刀の没収(父の日記帳)

2009-08-28 12:07:52 | 自分史エピソード
日本刀没収
 連合軍が来た時に刀が見つかると没収されたり罰せられたりするのではないかと云う心配が住民の間に出てくるのか、隣近所から刀を預かってくれと来る。その身勝手さに父もあきれるのだが、まだ日本刀を武器とみなして没収せよという指令は来ていない段階である。
 父も当然引き渡し要求があると覚悟している。

 その後、日本刀を出せという命令が来る。我が家でも1本を役場に持っていくが、その後も駐在がまだあるだろうと訪ねてくる。私も意外とこのころのことは記憶によみがえってくる。父の日記帳では、日本刀1本をもっているがこの管理も意外と大変だ、この機会に出せというなら出す・・・と書いている。しかし私の記憶では、親父の部屋の押し入れに数本の刀が入っているのを記憶している。父が日記でウソを書くはずがない。
 この日本刀没収の史実は、その後美術的価値のあるものについてはそっと持ち主に戻されている。我が家でも、そのようにして戻されている。さらに、我が家の経済力で戦後日本刀を買い取ったりするはずもない。長短2本の刀がしばらくの間床の間に飾られていた。白鞘に納められた長刀長船は昭和42年ごろ収集家に売り渡している。脇差濃州住兼元はいまだに私が保管している。さらには2007年1月には私自ら最近「発見」した短刀(長船)も県の教育委員会に登録している。日本刀に関する事実は今後の日記で確認していく。

 剣道家の親父が日本刀に対して意外と淡白であったことを日記で初めて知った。どうやって手に入れたものか、先祖伝来のものかもまだわからない。私が子供のころこれをいじって柱に傷をつけたこともあるが、あの怖い親父にさほどしかられた記憶もない。

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