佐藤千春ゼミ(朝日大学法学部)の活動状況(2006年から現在)

佐藤千春研究会について在学生やOBに知ってもらうための公開情報です。大学院については別にヤフーのブログを開設しています。

「盗難品の購入と原所有者の返還請求」について考える

2006年05月20日 10時00分19秒 | Weblog

 

   今週のお茶菓子は、「白い恋人」、「トラピスト修道院のクッキー」、「トラピスト修道院のバター飴」など。「白い恋人」は北海道の土産としては定番。北海道の駅や土産物屋、空港、どこでも売っている。ホワイトチョコをビスケットにはさんだ物。しっとりしておいしい。「クッキー」は3枚をまとめて個包装してある。かるくてちょっと甘味の強いクッキーだ(砂糖がちょっと多いんじゃないか!)。「バター飴」も、昔から変わらない。噛んでも崩れる硬さの飴だ。

  判決は、最高裁の平成12年6月27日。名古屋地裁、名古屋高裁とあがった東海の事件だ。万引きした本や、盗んだ車の部品を売るような事件はこの地方では結構多い。自分が中古品の購入者になる可能性は常にある。レジメは15頁。この判決もまた、立法者が民法194条にこめた趣旨を変更したものだ。立法から100年が過ぎ、立法者の社会感覚に根ざした民法の解釈が、条文が変わらないまま最高裁によってどんどん変更されている。原所有者から返還を求められた取得者は、代価の弁償を請求でき、訴え提起後、返還までの間の使用料の支払を免れることができるとされた。取得者の損失を少なくし、また購入物の維持の可能性を高めた。原所有者にとっては、盗まれないように注意を促し、「盗まれたら別の品を中古業者から買ったほうがいい」、という結果を示している。賛否両論があった。

 

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「他人の設置した給排水施設の強制使用権」について考える

2006年05月13日 18時17分44秒 | Weblog

 

 ゴールデンウイーク明けの最初の勉強会。連休を利用して北海道に出かけたので、函館のトラピスチヌ修道院の「フランスケーキマダレナ」「ホワイトハイミルクチョコレート」、小樽のルタオの「ロイヤルモンターニュ」、ロイズの「板チョコ・ブラック」をお茶請けに出した。

 「フランスケーキ」は、添加物を使用していない素朴なケーキ。冷蔵庫で保存したためか、「こりこりした」感じになった。しかし、それはそれでおいしかった。時間をおけば普通の柔らかいケーキに戻る。ロイズの「板チョコ・ブラック」は、酸味・苦味のバランスがとれ、カカオの香りが豊かだ。真ん中に置いた皿から、特有の匂いが鼻をついた。それほど香りが強烈ということ。1年ゼミ生のM君も、札幌・小樽を旅行したという。ロイズの「バトンクッキー」を差し入れてくれた。

 今週のテーマは、最判平14年10月15日の「他人の設置した給排水施設の使用権」であった。報告者のレジメの分量はA4版で15頁分。宅地造成地の市道の地下に埋設された業者の上水・配水管を、住宅地の所有者が強制的に使用できるか否かを問題にするもの。地裁・高裁は下水道法11条も類推したが、最高裁は、下水道法の類推は外し、民法220条と221条のみ類推して認めた。これによって民法の立法者が明らかに排斥した上水に関する強制引水権や施設利用権を解釈によって復活させた。

  いつになくメンバーがそろったのに、菓子がおいしかったのか、そのため集中力が分散したのか、あるいは、疲れがたまっていたのか、ちょっと盛り上がりを欠いたのは残念。

      

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