こころがかるくなる心理カウンセラーかきかわのブログ

山口市で心療カウンセリングルームを営みながら日常のエピソードをまじえて泣いたり笑ったり感情を動かすお話を掲載しています。

職場のメンタルヘルス

2016-02-23 14:59:33 | 日記
職場での悩みの第一位は人間関係だと調査結果が出ています。

厚生労働省 平成24年度調べで「仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスがある」人々の原因の中で、「職場の人間関係」が男女全体で41.3%、男性では35.2%、女性では48.6%が挙げています。

将来性の不安や昇進、昇給の問題も原因に挙げられていますが、それよりも人間関係の問題が大きいと感じている人が多いと言えるでしょう。

また、「労働安全衛生方法」という法律が改正され、労働者50人以上の事業所では平成27年12月から年に一回、ストレスチェック検査が義務づけられ、うつやメンタルヘルス不調を未然に防ぐ仕組みが始まりました。

これは、メンタルヘルス不調が関係する病気が理由で休職、離職する割合が増えていることが要因だと考えられるでしょう。

一方では、少子高齢化により労働者人口が減少していて、今後もさらに減少することが予測される今、メンタルヘルスについて多くの人に正しい知識を持っていただくことが大切です。

~★~

カウンセラーとしての立ち位置は、労働者のみならず、家族、周囲のすべての人に共感的理解をもって接し、問題解決をお手伝いするだけではなく、人間的成長をサポートすることにあります。

医療者が疾病性(病気の部分)に焦点をあてているとすれば、カウンセラーは事例性(その人に何が起こっているのか?)に焦点をあてていきます。

そこで何が起こっているのか?ということだけでなく、真実を見るためには出来事に絡んでいる人たちの気持ちに目を向けてみる。つまり、心理的背景に光を当ててみないことには本質は見えてきません。

たとえば、借金を苦にして、自殺するという背景では、問題の原因はお金だけだと思われがちですが、細かく見ていくと、実は家族関係が上手くいっていなくてギャンブルに依存して借金を作り、誰にも言えなくて死ぬしかないと考えたとすれば、孤立が原因だとも言えます。

他のどのような問題も行き着くところが、「人間関係」といって過言ではありません。

便利な世の中になり、一人暮らしでも一生過ごすのに困らないのかもしれませんが、やはり人は人と関わらずには生きられないのです。

しかも、価値観は多様化され、それが一層人間関係を難しくしています。

「愛想よくしていれば上手くいく」と思い込んでいた人が、実際に経験したことでは、その方法が通用しなかった場合、混乱するでしょう。

逆に無愛想な他者が人気者で、みんなから受けいれられていたらどう感じるでしょうか?

このように、私たちは無意識のうちに多くの価値観という自分特有の物差しで測って、一喜一憂しています。

人間関係のスキル、コミュニュケーションは素質だと思い込んでいる人も多いのですが、訓練によってどんな人でも得られるものだと思います。

そして、一度身につければ一生の宝になります。

カウンセリング、および企業や団体依頼では一対一のほかグループセッション、スクール形式でのセミナーも承っております。

ストレスチェック検査後、産業医など実施者にご相談の上、個別カウンセリングも行います。

緑豊かな山口市内で営むカウンセリングルーム
かきかわ統合医療相談室


この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 自分らしさと思い通りに生きる術 | トップ | 不安の正体 »
最新の画像もっと見る

日記」カテゴリの最新記事