conparu blog

ささやかな身の回りの日常を書き綴ります。
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墓標

2013-11-21 23:07:07 | 詩歌

雪崩のように一気に押し寄せようとしているのは何だ?
かつて息絶え絶えの悶絶する地下牢の中で
夢はただ一つ、陽の光を浴びることだった

或る日、伍長殿は墓場から出てきて
持ち前の弁舌で民衆の心の中に胃酸を打ちこんだ
みるみるうちに街の中心は墓場で一杯になり
いつの間にか原形もなくドロドロになった躯(むくろ)が
20世紀の墓標となったのだった

悪夢である
寝汗が枕を濡らした
アルフォンス・カポネも民衆を引きつける粘着力があった
そして、ごっそりと民衆を地底の穴に落としこんで行ったのだ

奇しくも時代の色が似てきた

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2 コメント

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外人墓地 (hide-san)
2013-11-24 16:14:37
横浜の外人墓地を思い出します。
墓標に「日本に一番早く上陸した水兵ここに眠る」と
書いてあったのを思い出します。
イギリスの作家で確かロバート・リンドというエッセイストが書いた
「姉であり、母であり、妻であった女ここに眠る」の墓碑銘の
エッセイがあったのを思い出します。
hide-sanさん (conparu2)
2013-11-24 17:24:37
横浜外人墓地の中に入ったことはありませんが
公園の丘から覗いたことはあります。
エキゾチックな雰囲気がありました。
「墓碑銘」には時間を超えた叙情性を感じますね。

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